レコードの物品税 その2

初版 2023/03/05 06:39

物品税とレコードの価格 

 物品税率の変動は、定価にも大きな影響を与えています。もちろん物品税とは直接関係のないもの(経費高騰等による値上げ)もありますが、重要な要因の一つになっていたことは間違いないと思います。国内でLPが発売されるようになった頃、レコードの物品税は20%でした。それが改正されることによって価格にどう反映されたのかをまとめたのが以下の表です。

  1. 1962/04/01 17cm盤の税率が10%に下がる。
    1962/06/01 シングル盤の定価が¥350から¥330に下がる。
     (定価は洋楽シングルのメイン価格帯の場合、これ以降皆同じ)
  2. 1965/04/01 17cm盤の税率が13%に上がる。
    1965/06/01 シングル盤の定価が¥330から¥370に上がる。
  3. 1966/04/01 LPの税率が15%に下がる。
    1966/07/21 洋楽LPの一部が¥1,800から¥1,750に下がる。
     (下げ幅はメーカーによって差がある)
  4. 1968/04/01 17cm盤の税率が15%に上がる。
    1968/06/01 シングル盤の定価が¥370から¥400に上がる。

税率の変更が、定価の変更に直結していたことが窺えます。
これは上方への改訂の場合格好の言い訳にもなったでしょうし、下方への改訂の場合「公取」に対しての「ちゃんとやってます感」をアピールする意味合いもあったと思います。

国内盤アナログ・レコード(1950年代〜1960年代〜1970年頃)のデータ・ベース(リスト)を作成しています。
(国内盤レコードDB)
ジャンルはオール・ジャンルで、フォーマットはExcel ファイル(xlsx)です。
現在仮開示しているのは、
日本グラモフォン
東芝
日蓄工業
日本ウエストミンスター
日本ディスク(1950年代)
日本マーキュリー(1950年代)
ユニバーサル・レコード(1950年代)
日本コロムビア
キング・レコード
です。

今後、随時追加していく予定ですが、時間はかかります。

ダウンロードして自由に使って頂いて結構ですが、同時に開示している説明ファイル(ワード文書 or リッチ・テキスト)を
よくお読みになってください。また、現段階ではあくまでも仮開示であり、完成形ではないことにもご留意ください。

https://1drv.ms/u/s!ApINowI3ybkacrP3M_GV7wSe6j0?e=67lDy2

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