スピーカー ダイヤフラム 交換
初版 2021/03/04 08:25
改訂 2021/03/04 08:25
ALTEC 605B クレッシェンド。
1970年代の製品、米国ALTEC が、スタジオ・モニター・スピーカーに使用する、一連の同軸ユニット 604 シリーズ。
ALTEC を代表する名機として、1945年から長年に渡り、製作していました。
604A ,B,C,D,E,G,H,K と、変遷していた中で、一時期、一般家庭でも使える様な、少し磁力を抑えた、605 シリーズ A,B が、発売されました。
604シリーズも、604-8G の頃には、一般家庭でも使うスピーカーとして、売り出され、JAZZ愛好家に、絶大な人気を誇りました。
私の使用する、605B ユニットは、604Eと、同時期1970年代の製品で、ネットワークは、604Dと同じ物を採用しています。
インピーダンスは、8オームではなく、16オーム、能率は100㏈を超える、超高能率。
フロント・グリルを外すと、ごつごつとした、ユニットが、一つだけ、グリルで隠さないと、美観上よろしくない。
この、605B を、日本の輸入代理店だった、エレクトリ が、ALTEC の承認を受けて製作した、エンクロージャーに取付、クレッシェンドの名称で発売していました。
レトロなデザインが、気に入っています、販売価格は一台、178,000円、当時の物価からすると、なかなかの高級品ですが、605B ユニット本体の値段からすると良心的な価格で、販売されていました。
1974年、スウィング・ジャーナル誌の広告より。
中には、604E ユニットを装着した物も有るようです。
605B は、口径38センチで、中心部に、高域を担う、ホーン・ツィーターを、装着した、同軸方式で、一つのスピーカー・ユニットで、2way スピーカーの役割を果たしています。
3way,4wayスピーカーに比べると、音域は狭いですが、音が前に張出す感じで、小編成が、メインとなる、JAZZ や VOCAL には、堪らない魅力が有ります。
又、非常に高能率なので、出力の小さな、管球式のシングル・アンプでも、余裕を持って、ドライブすることが出来ます。
近年もてはやされている、非常に高価な、低能率 ハイエンド・スピーカーを、高出力トランジスター・アンプで、再生される、繊細で、広域な、再生音には、本当に感激しますが、私には、手の届かない世界です。
最近、右側のスピーカーの音が、小さい、⁇。
原因が解らず、アンプの不具合か、ケーブルの接触不良か、悩んでいたのですが、アンプを切替えても、同じ症状、結局、原因は、スピーカーのホーン部からほとんど、音が聞こえて来ない、どうも、ダイヤフラムが、断線している様だと気づく、
何故、気付かなかったんだろうか ?、情けない。
そういえば、10年程前、片方の、ダイヤフラムは、交換して、もう一方は、そのまま使用していました。
よく、10年も、持っていたなと、感心する、もっとも、このスピーカーは、製作されて、50年以上経つので、こちらの方が驚く。
以前ダイヤフラム交換の為、ALTEC 純正のダイヤフラムを、ペアーで、購入していたので、現物は有る。
早速、ユニットを、取り出してみる、この、エンクロージャーは、表盤が外せる様になっているので、スピーカー本体を裏返さなくてもいい、ユニットだけでも、13Kg位有るので、本当に助かる。
604Eと同じ、アイボリーホワイトで、マグネットの厚みが、少し薄くなっている。
早速、ホーン部の裏板を外す、
更に、この、黒い、キャップの下に、ダイヤフラム(コイルを巻いた薄いアルミの振動板)が、取り付けてある。
外した、ダイヤフラムです、大抵は、このアルミ振動板につなぐ、細い銅線が切れているのですが、(以前も切れていた)、今回は、切れていませんが、裏面のコイル部分が、固着している様で、交換することにする。
ダイヤフラムを外したら、この様になっている。
今回、交換するダイヤフラムと、取り外したダイヤフラム、純正品だが、ケーブル取付ネジが無く、ハンダ付けするタイプに簡素化している。
二つを比べると、こんな感じ。
サイズは同じなので、すんなり収まる。
ハンダ付けはやめて、小さな穴を広げて、ネジで挟み込んでケーブル接続して完了。
結果、やはり、原因は、ダイヤフラムだった様で、無事交換完了。
再生音も納得、一安心、ウーハー部のコーン・エッジも、ビスコロイドと言われる、黒いタールも、粘着性が有り、まだまだ使えるので、一安心。
このことがあって、ヤフオクで、交換用16オーム のダイヤフラムが、無いか調べてみると、一個、3000円程で売られている、見た感じ、更に簡素化しているみたいですが、安いのに驚く。
#コレクションログ
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