Railwayfanの街角コイン式電動遊具記録コーナー その⑤ 167系修学旅行用電車のの電動遊具
初版 2022/09/29 18:13
改訂 2024/03/20 07:25
Railwayfanのコイン式電動遊具コーナー
遊園地やデパートの屋上にある遊具コーナーにあるコイン式電動遊具(100円入れたら動くやつ)には、実車のモデルをモチーフにしているモノがある。中には発売された時代によりその乗り物が今となってはレトロな物もあり、貴重な資料になる場合もある。
それを見つけたら記録していくコーナー
その⑤ 167系修学旅行用電車の電動遊具
このシリーズも5回目に突入!
5回目にしてきました!この香ばしいタイトル!
167系ですよ〜!あの修学旅行用電車の。いや〜、まさか令和の時代に生きているなんて!!
とは言っても電動式遊具でだけども。
それでも、1人で大はしゃぎをするオーナー!
というわけで今回は遊園地で発見した現代を生きる167系をご紹介!!
ハイ!こちらが今を生きる167系!
デカ目のシールドビームといい朱色と黄色のカラーリングといいこいつァ間違いなく167系だ!
方向幕に"ときわ"とあるが急行列車ではないぞ!(遊園地の名前だぞ〜)
しかも快速とあるではないか!あてて"なかよし"だとか"わこうど"にしなかった商品企画開発部には頭が上がらない。
快速のヘッドマークにしているが、これは蕎麦の味を堪能した後に「蕎麦つゆ」を飲むくらい通なんだな。コレが。
とりあえず先ほどからオーナーが167系!と騒ぎ立てているが、ここで改めて167系電車とはどんな鉄道車両なのか?そしてなぜ快速のヘッドマークがふさわしいのか?ご説明させて頂きたい。
167系電車は東海道新幹線が開通した翌年の1965年に、それまでの修学旅行用電車の155系および159系の後続車として、当時、最新鋭の車両だった165系の派生型車両として万を期して登場した。
・・・が便利さゆえの高速化という時代がこの列車を認めなかった悲運の車両でもある。
1965年と言えば日本が終戦後からそう遠くない時代の話で、東京オリンピックも開催され、東海道新幹線も開通、日本は活気と豊かさを取り戻し高度成長期に突入していた。
その豊かさゆえに多方面から技術を集め、人々はかつて当たり前だった生活の工程をより便利に近づけるため、情報網を収集するものはラジオからテレビに、手洗いでやっていた洗濯は洗濯機に打って変わった時代である。
それは鉄道も他人事ではない話であり、日本列島の大動脈というべき東京〜大阪間を通常の列車よりも速達に動けるように新幹線が建設された。
一方、修学旅行用電車という存在は戦後のベビーブームで中学生になった子供たちの修学旅行用列車として1959年に155系電車が誕生。ここで初めて修学旅行用電車という用語も登場している。
(153系電車)
155系電車は準急電車として活躍していた153系がベースで、普通列車と見分けをつけるため、153系が湘南色に対し、155系は黄色に朱色がアクセントのデザインに変更された。
関東・関西方面への修学旅行を中心に大ヒットし、中京地区の学校関係者からも「この列車がウチの地区にも欲しい」と修学旅行用電車の運転を希望する声が多く集まった事で、愛知・岐阜・三重三県の利用債方式による155系を改良した修学旅行用電車の159系が誕生している。
ちなみにこれにインスパイアを受けたのが近鉄で、近鉄20100系電車(あおぞら)を誕生させた。
こうして需要がさらに高まる修学旅行用列車の期待に応えて登場したのが165系ベースの167系であった。コレは登場最新鋭だった急行の165系をベースに改良した車両。しかし、登場したのはなんと東海道新幹線が開通した1年後の1965年だった!
修学旅行用電車群が登場したのも束の間だった。活躍が雲がかかってしまったのだ。
それは先述した1964年の東海道新幹線開通の影響にある。
新幹線により、それまでのビジネス特急こだまが東京〜大阪間を6時間50分掛けていたのに対し、新幹線では4時間(当時)という高速化を実現している。
これは修学旅行用電車にも言えることで、関東方面から関西方面へ旅行となると東海道線を下っていくワケになるが、定期特急でも定期鈍行列車でもない、修学旅行用列車は特別ダイヤが組まれるのだ。
しかし、通勤や通学といった日常に向けて運行していないこの列車は、常に需要があるわけでもないので、どうしても運行の都合上通勤列車の方が優先されることとなる。
そのため結果的にビジネス特急こだまより大幅に時間がかかってしまい、当時の国鉄も「これなら修学旅行用列車を新幹線にシフトしたほうが、ぶっちゃけいいんじゃね?」とつぶやいたとかいないとか。
そんなこんなで、国鉄鶴の一声?で修学旅行用列車が新幹線へシフトしていく中、167系の出番は極端に少なくなった
しかし、それではローテーションがもったいないので165系と同じ湘南色へと化粧直しがされ、団臨や臨時快速の出番ばかりだった。有名どころなのは田町に所属していたアコモ(列車のリニューアル)されたタイプやメルヘンがある。晩年はほとんどが快速や急行の臨時列車でしか動いてないという。
それゆえにオーナーの周りの鉄道ファンからは「167系?ああ、ありゃ快速用とか臨時用の列車だよ」と言われるくらいに、修学旅行用列車というよりは、快速、団臨のイメージが根付いているような気がしないでもない。
そのような経緯から、この遊具を修学旅行用列車ではなく"快速"にした開発企画部はかなりツウであり、見事にアッパレである。
側面窓と乗務員窓という再現もポイント高い!
運転台を見てみよう!
うおっメーターまで再現してある!
パトランプは稼働中に光るようだ。
これだけ見るとメーターがバイクっぽい。セガのアーケード「ハングオン」とかこんな感じじゃなかったっけ(←多分違う)
むっ"休憩は、ご遠慮ください。"
修学旅行用列車への無賃乗車(休憩)はいかんぜよ!
というわけで、これからの時代にも末永く保存していただきたい167系の遊具でした。アッパレ!
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Railwayfan
ご覧いただきありがとうございます。
ローカル地方に住む鉄道ファンです。
鉄道モノならば、部品からグッズ、鉄道模型、プラレール、鉄道チョロQ等を集めております。
また、私のミュージアムでは、かつての東京の交通博物館や大阪にあった交通科学博物館のような鉄道を主力としながらも、車や飛行機、船といった乗り物系の資料の展示公開をコンセプトとしております。
どうぞよろしくお願いいたします。
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