鉄道コレクターになったのは 第3話
初版 2018/07/16 12:44
改訂 2018/07/16 12:55
学校を帰宅した私は、幼少期に買っもらっていた寝台特急と0系新幹線をバックに詰め込み、〇〇工務店という下級生の家に自転車を向かわせました。
私「〇〇工務店、ここだな・・・」
〇〇工務店に着くと ワンワン と吠える犬を横目に、「おじゃまするね」と犬に軽くご挨拶。玄関にてチャイムを鳴らすと、「はーい」という声と共に下級生とAが出てきました。
・下級生はMと表記させていただきます。
M「Aから聞いてるよ、私さんだね。Mです。よろしく。」
私「Aの親友です。鉄道好きなんで、よろしく。」
鉄道好きなんだけど、少し鉄道から遠ざかっていたため、鉄道が大好きなんだと語るには少し申し分無い気がしました。
A「ああ、私君、今来たか」
私「なんだAもう来てたのか」
A「近所だからな」
余談ですが、私の実家からAの家は自転車で飛ばしても15分の位置にあります。
M「Nゲージ、今やってるよ、さあ上がった上がった。」
私「お邪魔します。」
玄関を上がるとMにNゲージの部屋に案内されました。
そこには、半円形に組まれた固定式複線レイアウトがあり、そこには新幹線300系や特急電車151系が走っている姿がありました。
私「これは・・・凄い」
レイアウトは単純に半円形に組まれたモノですが、複線を走る、電車たちのすれ違いや、カーブでのバンクシーンは爽快でしばらく見入っていました。というのも、すれ違いシーンは今まで鉄道模型雑誌にでしか見たことはなく、家でもレイアウトはお座敷に広げていましたが、スターターセットに入っていたレールで入門セットままに単線の半円形のレイアウトを組んでいただけで、固定もしておらず遊んだら片付ける。ということを繰り返しておりました。さらには周りに鉄道模型をしている友達がいなかったので(AはのちにNゲージも始めますが、この時はジャンルを開拓していませんでした。)鉄道模型を本格的に遊んでいるという人に出会ったのはMが初めてで、凄く新鮮に映ったのです。
レイアウトで快走しているNゲージを見ているとMは茶菓子を差し出してくれました。そんな中、茶菓子をほおばりながら、Mに質問しました。
私「M君はどうして、Nゲージを始めたの?」
M「元々、爺ちゃんの趣味だったんだけどね、見ているとハマっちゃってね。Nゲージをやってるんだ。」
私「じゃあ、お爺ちゃんの影響なんだ。」
M「そうなるね。で、今レイアウトの上を走っている300系は俺の、で151系が爺ちゃんの」
私「へえ〜。」
祖父の方には国鉄時代。孫にはJR時代と、きちんと受け継がれているんだとなと認識させられました。
私「A聞いたか?爺ちゃんの影響だってさ、ウチらが鉄道好きになったって影響ってなんだ?」
A「さあ〜なんだろうね。」
私「やっぱAは線路の横に住んでるからか?」
A「かもしれないな。お前はどうなんだよ?」
私「うーん、親父の影響かなぁ?ほら、小さい頃、旅行好きな親父によく駅に連れてかれたっていったじゃん?小さい頃の旅行先での写真でも自分と電車が写っている写真ばかりなんだよ」
A「電車以外の写真はないのか?」
私「ないよ。」
こんなやり取りが続くように、私の幼少期の写真は電車とばかり写ってるものが多いのです。これも親父の旅好きの影響が強かったんだなと思いました。
Nゲージで遊んでいると時間もすっかり忘れ、帰る時間が来ていました。
A「そろそろ帰るわ」
私「あっ自分も」
M「またおいでよ」
私「ありがとう、ではまた」
私たちはMに別れを告げるとAと共に途中まで家路を進みました。
〜つづく〜
#思い出
Railwayfan
ご覧いただきありがとうございます。
ローカル地方に住む鉄道ファンです。
鉄道モノならば、部品からグッズ、鉄道模型、プラレール、鉄道チョロQ等を集めております。
また、私のミュージアムでは、かつての東京の交通博物館や大阪にあった交通科学博物館のような鉄道を主力としながらも、車や飛行機、船といった乗り物系の資料の展示公開をコンセプトとしております。
どうぞよろしくお願いいたします。
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