Railwayfanの全国SL保存探訪記 その③ D51 488
初版 2020/12/19 00:09
改訂 2022/09/09 18:12
あら、えっさっさ~の掛け声とともに始まるどじょうすくいの安来節。この伝統芸能が伝わる島根県安来市。
この地にもSLが保存されています。
オーナーは島根県に出張したので、そのついでに保存されているSLを見に行ってきました。
展示してあるのは同市の和鋼博物館。
旧出雲〜伯耆で工具鋼の源流となった和鋼、玉鋼に関する博物館で、日本刀の素材製造方法である日本独自の砂鉄による直接還元法のたたら吹き、近世の製鉄事情が学べます。
刀の展示も多くあるので、刀ファンは行くべし!
ちなみに『もののけ姫』の製作時には、館内の展示物を参考にしたそうです(もののけ姫の舞台のモデルの一つが安来市の広瀬町)。
保存されているSLはコチラ!D51 488号機。
博物館の駐車場にあります。
でも、ちょいと塗装がくたびれ果ててますね。
ヘッドライトも破損してます。
枕木信号も展示されてます。この辺りは前回の山口県小郡に保存されているD51 813号機にもありましたね。
説明板と車歴表です。
山陰とはかけ離れた東北生まれだそうです。
また、九州に転勤もしていたみたいですね。
昭和50年に廃車になる寸前に「さよなら石州号」という臨時列車で走行しているようです。
この列車はD51620と本機が重連で走行して、本機が先頭に立っていたようです。
この列車を最後に山陰本線のSL史に終止符を打つことになります。
この列車のイベントは、蒸気機関車の運行にピリオドを打つだけあって、壮大なイベントが用意されていたようです。
国鉄米子鉄道管理局が企画したもので、管理局が配布したチラシには撮影適地が詳しく書かれており、しかも撮影適地までの最寄りの駅まで詳しく記載され(今の鉄道会社じゃありえないですよねコレ)、展示鉄道部品即売会もあったんだとか。
当時のチラシ。(外部サイト)
http://lbxnydr.cocolog-nifty.com/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2017/04/27/sekishuugou.jpg
ちなみに引退した昭和50年なんですが、この頃の鉄道界隈のニュースといえば、昭和50年3月10日(通称・ゴーサントオ)のダイヤ改正で、「ひかりは西へ」のキャッチコピーとともに山陽新幹線の最後の区間である岡山〜博多間が開通した年でした。
それとともに昭和40年代より続いたSLブームも終焉にさしかかっていました。
D51488 車歴
1940-03-30 郡山工場 NO.06 新製 配属は仙台局 配置 福島区
1944-03-31使用開始 福島区に所属
1949-03福島区→福島第一区(奥羽本線米沢電化により機関区分割のため)
1954-04-01 福島第一区
1958-02-1土郡山工場でボイラーを新缶に交換
1959-12-25 福島第一区→福島区(統合)
1961-04-30 福島区から長町区へ移動
1961-08-31 長町区から九州の熊本区へ 達52号(達は'62/2/2付け)
1965-10-28 熊本区から新見区へ移動
1965-12-16 後藤工場 後藤式集煙装置取付(鷹取式に似た後期型)
(鷹取式集煙装置)
1969-03-31 新見区で運用中
1973-04-01 新見区から浜田区へ移動
1974-06-29 後藤工場出場、同工場蒸機最終出場
1974-06-29 後藤工場 中検A?出場 同工場SL最終出場機
1975-01-15 山陰本線無煙化記念さよならSL号牽引(本機+D51620+客車6輌) 米子→益田間
1975-03-31 浜田に配置
1975-04-30 廃車となる(浜田区) 浜田区最終在籍SLの1輌 走行距離 2,286,035km
1975-12-15 米子鉄道管理局前に保存(無償貸与契約詳細不明) 準鉄道記念物に指定
1989-09-01 米子駅前にて保存継続(平成5年に和鋼博物館に移設)
2006-05-01 現在 安来市 和鋼博物館に保存中
2015-07現在 和鋼博物館に屋根付きで定期的整備をうけつつ保存継続中
(機関車データベース デゴイチよく走る!より引用)
正面のお顔。
ここに来る前は米子駅前に展示されていたようです。
う〜ん塗装が・・・。
「D51 488 米子駅前」とググッてみると米子駅前に展示されていた頃の本機が見れますが塗装がピカピカの状態でした。
和鋼博物館は海の近くにありますので、もしかしたら潮の影響?
給水タンク部分です。
動輪部分です。
キャブ(運転席)部分です。ちなみに運転席には入れませんでした。
テンダー部分です。
今回の写真はここまでです。微妙なショットしかありませんが、言い訳をさせていただくと、撮影方向のSLの反対側に行くと防風林の役割をしている木みたいなのがあってD51全景が写らないのと、テンダーの後ろに回ると植木があって、これまた写らないのと、今度は撮影している方向を全景から撮影しようとしても車があって撮影が難しかったです。
感想としては、準鉄道記念物なので塗装をもう一度、整備していただきたいなあと思いました。
当ミュージアムの関連アイテム D51
#Railwayfanの全国SL保存探訪記
Railwayfan
ご覧いただきありがとうございます。
ローカル地方に住む鉄道ファンです。
鉄道モノならば、部品からグッズ、鉄道模型、プラレール、鉄道チョロQ等を集めております。
また、私のミュージアムでは、かつての東京の交通博物館や大阪にあった交通科学博物館のような鉄道を主力としながらも、車や飛行機、船といった乗り物系の資料の展示公開をコンセプトとしております。
どうぞよろしくお願いいたします。
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