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ジョウオウクボガイ
クボガイというよりはバテイラに印象が近いですが、臍孔は閉じています。北東太平洋南部の種で、微妙に異国情緒があって面白い貝です。 殻底の筋は模様だけではなく深い彫刻として現れる点や、螺層の縁がやや反り返って下層に覆い被さるようになっているのが特徴です。 欧米のほうでもあまり市場には出ないようで、日本のバテイラなどに比べると少ない貝と思われます。
Tegula 2021/8 39mmWiwaximaminashi
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ウツクシホネガイ
おそらくウツクシホネガイだと思います。ただ、このやや幼くて水管溝の形が不明瞭なのと、棘がやや短いのでオナガホネガイかもしれません。
アクキガイ亜科 2021/1 38mm Siratus formosusWiwaximaminashi
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フィンレイホネガイ
ウツクシホネガイの亜種とされ、縦張肋が水掻きのように板状になります。 棲息水深はやや深く、これは150mからの個体です。
アクキガイ亜科 2021/3 53mmWiwaximaminashi
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アバラツブリボラ(仮称)
入手時のラベルではエレナツブリボラ(V. elenensis)とされていましたが、多分こちらの種ですね。 ruthaeのほうは記載されたのが比較的最近で、やや混同されているようです。
アクキガイ超科 2021/4 62mmWiwaximaminashi
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フィリピンツブリボラ
Vokesimurexの中では見分けやすい貝です。 螺肋が比較的強く、基本的に無斑で、縦張肋上には少なからず棘が出ます。縦張肋の強さは個体によって差があり、これは強めの個体。
アクキガイ亜科 2021/3 62mm Murex (Vokesimurex) mindanaoensisWiwaximaminashi
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オナガホネガイ
水管溝が真っ直ぐ下に伸びるのが特徴。 この仲間には日本近海ではハッキガイやガンゼキバショウが属します。
アクキガイ亜科 2020/11 56mm Siratus articulatusWiwaximaminashi
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アジロツブリボラ(仮称)
フィリピンツブリの亜種または近縁種とされながら、メインの産地はインドネシアという不思議な種です。そもそもフィリピンツブリとの中間型のようなものも見たことがないので、完全に別種だと思うのですが…。 世界海産貝類大図鑑に載っている「フィリピンツブリ」はおそらく本種。 籠目状の彫刻や全体の形が整っていて個人的には好きな貝です。
アクキガイ超科 江ノ島 2019夏 83mmWiwaximaminashi
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カギバリホネガイ
アメリカでは代表的なVokesimurex類のようです。カギバリというのは、水管溝基部の棘が鈎状に上を向くことがあるためですが、そのような個体は少なく感じます。そういった個体はV. bellusという種に多いようですが、こちらは調べてもあまり出てきません。
アクキガイ亜科 2021/3 44mm Murex (Vokesimurex) recurvirostorisWiwaximaminashi
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センカクツブリボラ
オガサワラツブリの異名とされていますが、日本では縦張肋がこのように鰭状になるものを指していることが多いです。分布はかなり局所的だとか。
アクキガイ亜科 2019 81mm 尖閣諸島沖Wiwaximaminashi
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サイヅチツブリボラ
全体的な特徴がトサツブリに近いのですが、彫刻が強く、水管溝が細長いので雰囲気が異なります。 個体によって、若い個体では特に、縦張肋の肩部に棘がでてキイツブリに近い見た目になります。
アクキガイ亜科 2018 101mm Murex (Vokesimurex) dentifer dentiferWiwaximaminashi
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トサツブリボラ
Vokesimurex類では日本では一番メジャーだと思われますが、数は意外と少ないらしいです。本種と同定されたと思われる商品名のものが土産屋で売られていたりしますが、種小名は"ヒラセイ"です。これは日本貝類学の先駆者である平瀬與一郎氏に献名されたものです。 どちらかと言うとサツマツブリに近いようですが、ソマリアあたりにHaustellum franchiiという雰囲気がかなり似た種がいます。
アクキガイ亜科 2018 66mm Murex (Vokesimurex) hiraseiWiwaximaminashi
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cf.オガサワラツブリボラ
この辺の種はかなり混同されていてサイトや本によって同定がまちまちです。特徴は日本近海産貝類図鑑に書かれていたオガサワラツブリのものに一致します。 螺塔がやや高めで、棘はほぼ無く、縫合のくびれはやや弱いです。
アクキガイ亜科 2021/2 75mm Murex (Vokesimurex) gallinago gallinagoWiwaximaminashi
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cf. コリオリツブリ(仮称)
不明のVokesimurex類です。 調べた中ではサイヅチツブリの亜種V. dentifer coriolisが近く、これと同定しましたが、見つかる画像が少なく確定的ではありません。フィリピンツブリかもしれませんが、こういった印象の個体は見かけません。 100均の貝殻セットに入っていたものです。
2019 cf. Murex (Vokesimurex) dentifer coriolis フィリピンWiwaximaminashi
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セネガルツブリボラ
フィンレイホネガイなどに似ている通り、アメリカ(南米)東岸の貝です。学名にも和名にもセネガルとついていますが、これは記載時に産地を誤ったためで、和名は学名からとっています。
1000円弱 2018/5 Siratus senegalensisWiwaximaminashi
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トゲナシヒメサツマツブリ
ヒメサツマツブリ(H. kurodai)の亜種として扱うこともあります。 体層基部の棘がない他、表面彫刻も磨いたようにのっぺりとしており、模様も薄紫の地に縦張肋の手前が褐彩される程度です。
2020 Murex (Haustellum) kurodai vicdani フィリピン ソルソゴンWiwaximaminashi