武器を棄てるもの

初版 2023/07/23 16:14

改訂 2023/07/23 16:17

ジュラシックパークの第1作から登場している3つの角を持った角竜(つの竜)トリケラトプスは恐竜が絶滅する寸前まで生き残った巨大種だった。

これとはまた別の枝にはこの角竜のような種類がいた。

このトゲが沢山あるお兄さんは白亜紀に生き、その後万遍なく時代を生きたように化石が採種されてはいるらしい。
ディズニーのアニメーション映画『ダイナソー』で凄い年寄りとして登場した。全長5メートルほどの恐竜である。
この系列は最終的には鼻の上の角がなくなる種類でセントロサウルス亜科という仲間のかなり古いタイプである。

トリケラトプスが武装したまま絶滅の時を迎え、現生の哺乳類である象や、サイに修練した姿を見ることができるとも言える。

これに対し、この兄さんの末裔は武器らしい武器を全て放棄して静かにこの世界の表舞台から去っていった。
でも、この兄さんは、飾りとは思えない巨大な角を鼻の上に載っけていて、フリルには3対の長く鋭い角を持ち最も威嚇的な姿をしていた。
何代か後、卒然と武器の愚かさを悟ったのか彼の後輩達は次々と角竜の角を捨てていった。
何故なのかはわからない。

一方カスモサウルスの末裔であるトリケラトプスは巨大化し、長大な前方に突き出た威嚇的な二本の角と鼻の上の角で肉食系の恐竜にも互してゆく実力者であったらしいが、滅びるときはやはり同じように滅びる。


敵は角で何とかなる相手ではなかったのだ。
自然の摂理、地球規模を上回る宇宙規模での摂理。
性懲りもなく現代の地球にはその地表に貼り付いて生きている一種類の哺乳類がいる。
彼らは宇宙までその足をのばしながら、その足許の大地のわずかな震動に為すすべもない。
強大な力を持って深化したものも、その力を捨てて守備に徹した生き物も、等しく現代まで足をのばすことはできなかった。
繰り返されてきたことが、聡明なただ一種類の哺乳類に解らないはずはないのだが、彼らは『宗教』という自己の内面を救済する小乗的なスタンスから出ることが叶わず、ただ繰り返されてきた必滅を忘れているかのように暮らしている。


守りに徹するにも決然とした眼差しは必要だ。

この兄さんと同じように角を捨てた仲間にも不動の眼差しがあったと思いたい。

それを示さない人類に対して今、


地球は怒っている。

古生物を中心に動物(想像上のもの)を含め、現代動物までを描くイラストレーターです。
露出度が少ない世界なので、自作の展示と趣味として行っている地元中心の石ころの展示を中心に始めようかと思っています。
海と川が身近にある生活なので気分転換の散歩コースには自然が豊富です。その分地震があれば根こそぎ持っていかれそうなので自分の作品だけは残そうかとAdobe stockを利用し、実益も図りつつ、引退後の生活を送っております。
追加ですが、
古いものつながりで、音楽についてもLabを交えてCD音源の部屋をつくっています。娘の聴いてるような音楽にも惹かれるものがありますが、ここではクラッシックから近代。現代音楽に散漫なコレクションを雑多に並べていきながら整理していこうかと思っております。走り出してから考える方なので、整理するのに一苦労です。

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