-
ペルピニャンガーネットのペンダント
貴重なアンティークジュエリー『ペルピニャンガーネット』のペンダントトップ。 ペルピニャンガーネットは、1920年頃までフランス南西部ペルピニャン地方で産出されていた、希少な美しいガーネットのこと。 アンティークの宝飾品のガーネットというとボヘミアンガーネットで黒っぽい色だが、それに比べ明るい色調で、深いピンクやオレンジや紫がかった石もある。 そんな「幻の石」は、同じサイズのルビー以上の価値があるという。 ローズカットのうえ、裏側は閉じられたクローズドセッティングになっているのがペルピニャンガーネットの宝飾品の特徴。 また、石の背面に金属箔をいれることで、光があたると石の底から湧き上がるような輝きが見られる。特に太陽光で綺麗に見える。 動画はこちらの2枚目に掲載。 https://www.instagram.com/p/CjJ9dycpkoF/?igshid=YmMyMTA2M2Y= なお、フランスのアンティークジュエリーで18金を表すワシの刻印があるため金属部分は18金(こちらに投稿したピアスと同様)。 https://muuseo.com/Mayu_I_ofugutan/items/122?theme_id=33475 ペルピニャン地方はスペインに近く関係が深いため、どことなくデザインにスペインの雰囲気がある。 ペルピニャンガーネットの鉱山は古くに枯渇しており、鉱山からガーネットが採掘されることはもうない。 フランスのフランスのアンティーク市場に出てくる数も減っていて、値段も上がっていくと推察される。 数年前から欲しかったものの、手が出ないと思っていたが、買える値段(10万円以下)で販売されているのを発見。石の留め金が経年でなくなってる部分もあるためらしい。 使用に問題はないし、ペルピニャンガーネットの宝飾品の経年劣化でなりやすい、裏側のセッティングがけずれて中の箔が見えていることもないので、思い切って購入。 しっかりしたサイズがあり、実物は思っていた以上に美しかった。買って良かったアンティーク宝飾品のひとつ。 ※組み合わせたネックレスはブラックスピネルで現代品。 #博物蒐集 #antique #france #アンティークジュエリー #アンティーク
アンティークジュエリー ヤフオク(アンティークジュエリーのストア出品) 2022ofugutan
-
フランスビンテージのソーイングボックス
1960年代頃の仏製ソーイングボックス。ビーチ材。開けると中身全体が見わたせる。メイクボックスとして使用。 ソーイングボックス自体は、英国製をはじめ、アンティークアイテムとしては珍しくない。もちろん、裁縫箱として使用できる。 ただ、現代だと取手つきで細かいものを収納でき、見やすい構造的にメイクボックスや工具箱として使うのに便利。 この製品は、脚などがアーコールの家具に似ているデザイン製の高さと、仕切りが多いのが気に入った。 惜しむらくは、購入したあとに二段だと気づいた。このデザインで三段構造だったらベストだった。 とはいえ、深めの箱形のメイクボックスに手当たり次第にアイテムを入れていたときより、すっきりものが片付いてよかった。 上が平らなのでベッドの横に置くと、スマホなどをちょい置きするにもちょうどいい。
ソーイングボックス ヤフオク 2022ofugutan
-
フランスのアンティークな活字箱
推定19世紀頃のフランスの活字箱。コンパクトな中に金色の混じった文字とピンセットが収まっていて美しい。 活字は基本的に鉛合金だが、金色のは真鍮か合金に銅を含んでいるのだろうか? ハンコのように文字を彫り込んだ活字を並べて版を作り、インクをつけて印刷する手法を「活版印刷(かっぱんいんさつ)」という。 15世紀にドイツのグーテンベルクが近代的な活版印刷技術を開発してから、20世紀半ばまで印刷の主流だった。 活字をひとつずつ拾う作業は大変だが、『銀河鉄道の夜』でジョバンニがその「文選」というアルバイトをしている描写がある。 ---ジョバンニはすぐ入口から三番目の高い卓子(テーブル)に座った人の所へ行っておじぎをしました。その人はしばらく棚をさがしてから、「これだけ拾って行けるかね。」と云いながら、一枚の紙切れを渡しました。 ジョバンニはその人の卓子の足もとから一つの小さな平たい函をとりだして向うの電燈のたくさんついた、たてかけてある壁の隅の所へしゃがみ込むと小さなピンセットでまるで粟粒ぐらいの活字を次から次と拾いはじめました。---宮沢賢治『銀河鉄道の夜』より 実用品ではないのだけど、ジョバンニの気持ちで文選をしてみたくて。 文選をしてみた動画はこちら。 https://www.instagram.com/reel/CeIhWXdFxbj/?igshid=YmMyMTA2M2Y= 活字を見ると、フランス製なのでフランス語独自のアルファベットもあるけれど、残念ながらXだけなかった。 また、正確な生産年代はわからないが、箱に使われてるのがマイナスネジ。基本マイナスネジが使われる時計や楽器でもないため、プラスネジが普及する1935年(特許)前のものと思われる。 以前投稿した、フランスの19世紀末の望遠鏡の箱に似てるので、それくらいの時期と推定。 https://muuseo.com/Mayu_I_ofugutan/items/75?theme_id=33900 活版印刷は20世紀後半になって、DTPや複写機の発達で衰退。しかし、温もりのある味わいが欲しいと名刺や芸術の分野で残っている。 歴史と当時の技術のコレクション。仕事でDTPをやってたことも思い入れに影響してるかも。 分類は博物が正しいのだろうが、文字というジャンルから、文房具や印刷物の隣が合う気がする。とりあえず「文房具」のコレクションルームに入れる。 #技術 #印刷
昔の技術 A. GRAIC ヤフオクofugutan
-
18世紀頃のフランスのトランプ(ハートのキング)
1700年代後半から1800年代はじめにフランスで刷られたトランプ。絵柄はハートのキング。 木版で合羽刷りされている。合羽刷りとは版画の技法でステンシルと同じ方法。水に強い型紙に模様を描き、切り抜いた型紙の上から刷毛で絵の具を塗って刷り出す。 出品者によるとフランスのコレクターから譲られたもので、このような16世紀から19世紀の合羽刷りの西洋カルタは近年は本当に見かけなくなったとのこと。数字は見られても、特に絵札はレアなのだとか。 絵柄が全身像になっているのが古い印。これが、19世紀の中期(1840年代頃から)になると、半身像が向き合う現代の形のトランプに変わっていくそう。 あたたかみのある色と配色がマルセイユ版タロットぽい。このタロットも16〜18世紀に作られたものなので、恐らく技法は同じだからだろう。 なお、タロットとトランプの起源は同じところからだが、トランプのハートはタロットのカップ(聖杯)に値する。カップのキングは情の深い男性。感情や心の幸せ、周りに左右されない想い。 ハートのクイーンや別のスートのキングやジャックなど、ほかのカードも出品されていたが、デザインに1番惹かれたのと、求めるものに近い意味を持つため、ハートのキングを選んだ。 専門店でマット加工と額装をされたそうで、絵画の雰囲気。壁掛けやスタンドができるようになっている。 #印刷物 #フランス #アンティーク
印刷物 ヤフオク 2022ofugutan
-
博物画:カッコウとアリスイの形態学
Le regne animal(動物界:門徒版)より。19世紀半ばの博物画で、鳥の形態について説明されている。 銅版画に、手で色がつけられている。 上がアリスイ、下がカッコウ。体の各部位にフォーカスした絵が描かれ、骨格や嘴の形状の違いがわかるようになっている。 2がついているのはアリスイの仲間に共通すること、4はカッコウの仲間に共通することで、1と3は他のページに解説があるのかもしれない。 #博物画 #博物 #鳥類 #フランス #アンティーク
博物画 Le regne animal(動物界:門徒版) Paris, Fortin, Masson et cieofugutan
-
19世紀末頃のフランス製の望遠鏡
19世紀末〜20世紀はじめ、100年以上前に作られたフランス製の望遠鏡。 顕微鏡のアンティークはけっこう市場に出るが、天体望遠鏡は非常に珍しい。ebayでたまにでるのを見てもリプロダクトかジャンクの実用不可のもの。 本体に書かれたE.Vionというメーカー名を調べると海外の掲示板がヒット。1900年頃製造されたリアルアンティークで、少なくとも10万以上の価値があることがわかった。 接眼レンズをひねると、レンズカバーがスライドされるようになっている(写真3、4)ギミックも良い。 ヤフオクで「知識はないけど蔵から出て来た」との説明だけあり、絶対に落札する!といさんだが3万円台で落とせた。 精密機器なのでやはりオーバーホールに出したくて調べると、香川県にある天体望遠鏡の設計制作やメンテナンスを行うヨシカワ光器研究所が信頼できそうで相談したら引き受けてくれた。 通常の接眼レンズのほか、太陽観察レンズらしきものがついていたので、それの使いかたや、構造について教えてほしいとも頼んだ。 すると、なんと返却の際、それらだけでなく、どんなメンテナンスをしたのかの詳細レポートが送られてきた! 複数枚の写真がはられ、手書きでかかれた8枚以上の素晴らしいもので、これだけで1万円払ってもいいくらい(写真6~8)。 そしてオーバーホールをして思うに、この望遠鏡は大量生産されたものではなく、当時の職人が時間をかけて作ったもので工芸的価値がある貴重なもの(写真7)と感じるそう。 同じ職人として、100年以上前の職人の仕事ぶりに時代をこえて共感するものがあったのかもしれない。 それも合わせて、ヨシカワ光器研究所の職人さんの仕事ぶりにも非常に感銘を受けた。さらに会計の詳細も明確で、26000は安い。 なお、望遠鏡の倍率は20~30くらいかと思う。経年で自然に変色した真鍮の雰囲気もよく、これで月を見るのは何とも贅沢なのだ。 #博物 #天文 #科学 #天体望遠鏡 #理科 #サイエンス #アンティーク #ヨシカワ光器研究所 #職人の本気
天文 E.Vion ヤフオクofugutan
-
ピューター製のにわとり
ピューターとは柔らかく腐食しにくい「錫(すず)」を主成分に、粘り強い性質を持つ「銅」と強度があって錆びにくい「アンチモン」を数%ずつ合わせて作られる合金。 アンチモンはレアメタルで希少なので、ピューター製品は高価と言われている。 中世ヨーロッパにおいて、ピューター製品は銀食器に次ぐ高級食器として、食器やポット、調度品として普及した。 しかし20世紀になると、陶磁器やステンレスやプラスチック製品の量産が発達し、コストが見合わないように。日用品から工芸品の材料としてシフトしていった。 これはフランス製のピューターのニワトリの置物。3〜4センチの小さなもので、ピューターのとろっとした金属の質感が、生き物の柔らかさを醸し出している。 #工芸品 #フランス #ピューター
ピューター ヤフオク 2019ofugutan
-
Stockmanのビンテージなトルソー
アンティークのトルソーの憧れといえば、フランスのStockman(ストックマン)製。 1867に創業し、今も世界中のメゾンから愛されるブランドで、服作りのアトリエやアパレルのショップディスプレイや撮影に使われる、いわばプロ仕様のトルソーだ。シルエットが美しい。 博物蒐集のジャンルに球体関節人形がある。見るのは好きだが、個人的に人形は家に置くのは抵抗がある。 しかし、ストックマンのトルソーは人らしさと妖しさはあるのだが、石膏のアートのようで、暗い部屋に置いても気持ち悪さがなく、絶妙だと思う。しっかり照明があたるより、窓越しの光で陰影がつくのが好みだ。 できれば脚は黒がよかったが、鉄製ではなく木製で曲線の凝ったデザイン。また、アンティークのトルソーはサイズが日本人とかけ離れたものが多いが、これは9号に近く、実用できるのもよい(B86 W58 H91 肩幅37 全長155くらい)。 キレイさ的に年代的にはビンテージかなと感じている。ビクトリア時代のものもたまにオークションで見るけれど、雰囲気ありすぎで少し怖いのと、かなり高いですから。 これは1万円台で、掘り出しもの級の価格だった。 #stockman #ストックマン #トルソー
トルソー Stockman ヤフオクofugutan
-
アールデコの宝飾腕時計
女性用の宝飾腕時計が作られ始めた時代のもの。一般的にアンティーク腕時計として世に出ているものより、かなり昔の逸品。 細かなミルグレイン(小さな粒を打刻する技法)が美しい。サイドにも抜かりなく模様が施されている。もちろん手巻き式。 この時代のブレスレットや指輪にも見られる、幾何学的なデザインで当世らしさを感じる。とはいえ、誰でも宝飾時計なんて持てなかっただろう。 材質は18Kゴールドとホワイトゴールド、ダイヤモンドとサファイアという妥協のなさ。 文字盤からも時代を経てきたことが伝わり、どんな人が一体身につけていたのだろう?と思う。 #アンティーク #腕時計 #フランス
時計 シェルシュミディ 2016ofugutan
-
クロモカード(少年の天体観測)
クロモ(カード)は、1800年代後半から1900年代のはじめに欧米にて、会社やお店、商品などの広告宣伝のために作られたカードのこと。 クロモリトグフィ(chromolithographie 多色刷石版)で印刷されている。 幼い子どもや動物が主人公となっている絵柄が多くて可愛らしいのと独特の不思議な世界観が表現されている。 また、印刷に手がこんでいてわずかな期間しか刷られていないので、コレクションの対象になっている。トレーディングカードとしても人気なのだとか。 今は失われた技術の蒐集と、天文アイテムのコレクションを兼ねて購入。 改めて入手した6枚セットで額装し直した。 なお、前までもっとも絵が気に入った2枚で額に入れていた。 #印刷 #天文 #クロモカード
クロモカード ヤフオク 2019ofugutan
-
博物画:ハチドリの自然史(pl21)
1829年にパリで出版されたR.P.Lesson.著、 「HISTOIRE NATURELLE DES OISEAUX MOUCHES.」の一枚。銅版画に手で彩色されている。 タイトルは「COLIBRI HIRSUTE. Adulte」。初めて入手した博物画。博物画としてはポピュラーです。 Rene Primevere Lesson(1794-1849) ルネ=プリムヴェール・レッソンは、フランスの軍医、鳥類学者です。 世界一周航海を行ったコキーユ号に船医として乗り込み、各地の貴重な動植物の資料を集めたのだそう。 Histoire Naturelle des Oiseaux Mouches 1829年~1830年にかけてパリのArthus Bertrandから出版され、全部で84枚の図譜が収められています。 なお、これでCOLIBRI(コリブリ)というハチドリの学名を覚えた。ペルーに旅行に行ったとき、片言スペイン語でコリブリ(ハチドリ)が見たい!とガイドの人に言ってみた。 よく難しい言葉知ってるね!と驚かれ、一般的にはチュッパフローラだよと。花を吸うってそのまんまだな(なんか可愛いけど)。日本だと別にミツスイって鳥がいるなあと思った想い出があります。 #博物画 #フランス #鳥
博物画 Lesson 博物画のショップofugutan
-
真鍮のフランス製バードケージ
小物類も総真鍮製のずっしりしたバードケージ。頭が大きい形状はちょっと中東の影響も感じる。 似たものはebayでも時折みるので、流行ったデザインなのかもしれない。小物が不足しているのもあるが、これは糞受けトレーなどすべて揃っている。 重さは実際に鳥を入れてもびくともしない頑丈さだが、網目が広い一方、入り口がせまく、とまる棒も金属で仮に使っても鳥は居心地が悪いだろうなと思う。ディスプレイ用途だった可能性もあるのかな。 #鳥かご #真鍮 #フランス #鳥
バードケージ 不明 ヤフオクofugutan
-
フランス製・古いキノコの樹脂標本
本物のキノコが樹脂に封入されている標本。色々な博物ショップでも見たことがないので、珍しいと思う。 腐葉土のようなものまでついており、80年も前に作られたと思えないほどみずみずしさも感じてリアル。 いっぽうで樹脂の部分は黄色っぽく変色しており、角に欠けもあり、経てきた幾数年の時を感じ、そのギャップがなんだか不思議で雰囲気がよい。 #理科 #科学 #サイエンス #博物
博物標本 ラベルはあるが読めない ヤフオクofugutan
-
ナポレオン3世時代(江戸時代)の地球儀
記載の地名的に1860年頃と思われるフランス製の地球儀。日本の地名に蝦夷や江戸にあたるフランス語表記が見える。 地球儀の脚部がナポレオン3世の頃のアンティーク・トルソーに似ていることも、やはりそれくらいの時代のものと思わせる。 当時、パリ万博が行われていた時代で、当時の人がこの地球儀をまわしながら世界に想いをはせていたのかなと思うと感慨深いアイテムである。 #理科 #地学 #地理 #科学 #サイエンス #地球儀 #博物
天文 ヤフオク 2021年ofugutan