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19世紀末のムーンストーンとシードパールのリング
見たとき「6月の指輪だ」と思った。誕生石のムーンストーンとパールを合わせたデザインだからだ。 1890年頃のもの。材質は14kだが、赤みがあってピンクゴールドのように見え、それがムーンストーンとパールにマッチしている。 デザインは花のような形に見えるが、イギリスの同じ頃ヴィクトリアン時代の指輪も似たようなデザインを見る。 アメリカから購入しているが、イギリスからアメリカに渡ったものの可能性も。 中心のムーンストーンは、現代よく見るムーンストーンに比べてシラーが弱い。太陽光の下で見るとぼやっと光が石の中にともり、1番きれいに見える。 周りのパールは養殖技術がない頃なので、いずれも天然だが、形がいびつなバロックである。 とはいえ、当時の真珠は真珠層が厚いので、100年以上たっても変色が見られず、白い輝きがある。 なお、アンティークリングを探していて困るのが、全体的にサイズが大きいこと。これは珍しくUSサイズ5(日本の9号)だったのも買うきっかけとなった。 当時は1ドル87円〜90円の時代で、気軽に海外のアンティークジュエリーを買えたものだった。 #アンティーク #指輪 #victorian
アンティークジュエリー ebay 2013ofugutan
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デマントイドガーネットの指輪
ガーネットの仲間は10種類以上と多いが、ダイヤモンド以上の光の分散率を持つのが、デマントイドガーネット。アンダライトに分類される。 この指輪は、デマントイドガーネットが知られ始めた頃のもの。ロシア産で色が濃いが、ファイアもホーステイルもしっかりある。小粒だが最高色とのこと。石自体が発光しているかのようにぎらぎら光る。 普通の宝石はインクルージョンは嫌がられるが、デマントイドガーネットで見られる馬の尻尾のようなホーステイルインクルージョンは例外で価値があがる。 このインクルージョンは原産国であるロシア産でしか見られない。また、緑色が濃いのもロシア産。しかし、ナミビア産のほうがギラギラしたファイアはよく出る。 指輪のデザインも凝っている。曲線で小さいダイヤが脇につけられており、材質はプラチナで裏抜きなし。指に映えて付け心地がいいので、お気に入りの指輪TOP3に入る。 #希少石 #ガーネット #デマントイドガーネット #鉱物
0.25 希少石 SINKOKIofugutan
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ロードクロサイト(スイートホーム産)
バラの花をイメージさせる鉱物。すでに閉山となったが、ロードクロサイトの最上級がとれるという、アメリカのコロラド州スイートホーム産。 ロードクロサイトは鉱物としては、パワーストーンのアクセサリーで販売されるインカローズと同じだが、宝石として流通するこちらは透明で産出量が少ない。 このルースも、ゼリーやキャンディのようなジューシーさを感じるツヤがある。 なお、ロードクロサイトはマンガンの炭酸塩鉱物で、カルサイト(方解石)グループの一種。ジルコンやグランディディエライトのようにダブリングが見える。 ジュエリー加工されたものも流通しているが、モース硬度が低いため、取り扱いに注意。 #希少石 #鉱物
3.5-4 瑞浪鉱物展示館 2013ofugutan
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「本物」のブルームーンストーン
長石の仲間である、ムーンストーン、ペリステライト、ラブラドライト。鉱物的には別物だが、シラー効果が見られるものが流通名としてムーンストーンと呼ばれているためややこしい。 もともとのムーンストーンであったスリランカ産の「本物」のブルームーンストーンは、多くの鉱山が閉山のため、流通が少なく、年々価格も上がっているとか。 これは、以上のことに言及した上、分析した波長のデータ付きなので本物かと。 石好きとしてはムーンストーンのアクセサリーを見ていると、本来の鉱物名の表示が欲しいなと思ってしまう。 #希少石 #宝石 #レアストーン
0.265 宝石ルース 6-6.5ofugutan
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コバルトスピネル
発色の要因がコバルトの青いスピネル。彩度が高く、ネオン感があるのが特徴。 青いスピネルは鉄とコバルトが発色要因で、それらの含有の割合で濃淡や鮮やかさが異なる。 鉄が少なく、コバルトが多いほど鮮やかな青になる。 そんなコバルトスピネルは産出量が少なく、人気がある。よって、市場では一般的な鉄発色のブルースピネルとコバルトスピネルは区別されている。 また、鑑別ではスピネルないしブルースピネルで表記は同じだが、「コバルトバンドを認む」と備考にあれば、コバルトスピネルの判別となる。 #コバルトスピネル #希少石 #レアストーン
0.4 宝石ルース 8ofugutan
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パパラチャサファイア(非加熱)
ピンクとオレンジが混ざった色のサファイアはパパラチャ(パパラチア)サファイアと呼ばれ、人気がある。 最近はタンザニア産やマダカスカル産も多いが、パパラチャとはシンハリ語で「蓮の花」の意味なので、やはりスリランカ産が欲しいなと思う。 また、パパラチャサファイアは色の幅が広く、ピンクサファイアでは、オレンジサファイアでは、と思うものが売られていることも。 これはパープルみがあるが、非加熱は非常に珍しいとのことで購入。鑑別に出したら、パパラチャ認定はされないかもしれない。 なお、ピンクサファイアをベリリウム拡散処理してパパラチアカラーにしたものはパパラチャサファイアとしての価値はないので注意。 #希少石 #レアストーン
0.8くらい 宝石ルース 9ofugutan
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サファリン
マグネシウムケイ酸塩とアルミニウムから生成される、珍しい鉱物。 サファイアと産地がかぶり、色が似ていて間違われたことから、この名前が付けられたと言われる。 夜中の海を彷彿とする、緑みのあるブルーグレイは個人的に好み。 加工に耐える硬度だが、アクセサリーに加工されたものを見たことがない。0.5カラット以上の透明度の高いものは滅多にとれないとも。 結晶形が複数あるとか、色によって屈折率が違うとか、多色性を持つ物もあるなども珍しい特徴。 さらに、2007年に赤いサファリンが発見されたそうで、コレクター向けの市場に出てくるかもしれない。 なお、このルースは3mラウンドで加工しやすいため、指輪にしようか迷っている。 #希少石 #レアストーン
0.11 宝石ルース 7.5ofugutan
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ピンクダイヤモンドの指輪
ピンクダイヤモンドは、流通しているダイヤモンドの中の0.01%未満と言われる。 市場のカラーダイヤモンドは、人工的に色がつけられた「トリートメント」が珍しくないが、ピンクダイヤモンドは未処理のものが多い。背伸びすれば手に入る価格かつ、美しい天然のカラーダイヤモンドである。 なお、天然のピンクダイヤモンドは不定期に産出される。しかし、オーストラリアにあるアーガイル鉱山だけは定期的に質のいいものを採掘しており、産地として有名。アーガイル産ピンクダイヤモンドの市場はシェア90%とのこと。ただ、あと数年で絶産になるだろうとも言われる。 この指輪の石は若干オレンジかかっている。ピンクパープル系が多いアーガイル産ではなく、南アフリカなどでたまたま産出されたものかも知れない。 しかし、カラット数がけっこうあるので、ピンクダイヤモンドをしっかり感じられる。なお、1、2枚目は蛍光灯、3枚目は太陽光。 1ドル86円の時代にebayでアンティークやビンテージの宝飾品を複数買ったうちの1つ。これも今買ったらもっと高いだろう。 #希少石 #ダイヤモンド #鉱物
希少石 10 ebayofugutan
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アーコールのロッキングチェア
ERCOL(アーコール)はイギリスの老舗家具メーカーで人気のブランド。そんなアーコールによる60年代に作られたテーブルやトローリー、そしてロッキングチェアは、日本でポピュラーな北欧家具的な雰囲気もあり、カントリー系の部屋にも合う。 そんなアーコールのロッキングチェアは種類が多いが、繊細で圧迫感がないのが特徴。 これは60年代のものが多いアーコールではレアな、50年代に作られたロッキングチェア。また、アーコールの家具は明るいベージュカラーが多いが、ダークブラウン。しかも、このロッキングチェアは背もたれの部分にホイールバックと呼ばれる装飾が入っていて珍しい。 ネットで見て、片道1時間半かけて、現物をショップの倉庫まで見にいき、気に入ってオーダーして帰ってきた。その年の自分用クリスマスプレゼント。 生活必需品ではないので、生活を豊かにする贅沢アイテムだと思う。 ちなみに、材質のエルム(楡・ニレ)はかつては英国にたくさん生えていたが、70年台に病気が流行り、壊滅。英国産のエルムの家具も当時製ならでは、という貴重さもあり。 ※100年たってない家具は正確にはビンテージだが、アンティークとして扱われていることも多い。 #ERCOL #ロッキングチェア
アンティーク家具 ERCOL オクアンティークスofugutan
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ブラックオパールの指輪
オーストラリア、ライトニングリッジ産のブラックオパール。最近、オパールというと手頃な値段のエチオピア産がよく売られている。 オパールは水を多く含むため乾燥に弱いとされるが、エチオピア産は水分が多く、オーストラリア産は少ない。オパールがとれる場所のオーストラリアは乾燥しており、その乾燥に耐えたものということで、オーストラリア産はひびわれにくいと言われる。 ブラックオパールは、地色と遊色に差があり、遊色に赤が出るものほど評価が高い。これは小粒で地の色はグレーで薄いが、遊色には赤が見られる。 なお、オパール、特にブラックオパールは偽物が多く注意。プラスチックの真ん中だけオパールのスライスを入れたり、片側にだけ入れたりするトリプレットやダブレットなども流通している。これはそうでないのを確認したうえ、「下に母岩が見られる」本物。 それにしても、オパールは写真に撮りにくい。1〜3枚目は蛍光灯、4枚目は太陽光。
宝飾品 6.5 ヤフオク(ストア)ofugutan
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レッドベリル
別名ビクスバイト、レッドエメラルドとも。アメリカ3大希少石の1つ。アメリカ、ユタ州のワーワー山脈鉱山でしか産出されず、細々と採掘されているが、すでに枯渇しているともいわれる。 金属元素であるベリリウムを含んだ六角柱状のケイ酸塩鉱物。 緑柱石の一種で、水色だとアクアマリン、緑色だとエメラルド、黄色だとヘリオドールと色の違いで宝石名がつけられており、実はいずれも同じ鉱物。 最初は発見者のメイナード ビクスビーにちなみ、ビクスバイトと名付けられたが、ほかの鉱物にビクスビアイトがあり、紛らわしいのでレッドベリルと呼ばれるようになった。レッドエメラルドはCM名。 こちらのルースは「エメラルド」らしく歩留まりのいいエメラルドカットにされている。若干ピンクがかっているが、インクルージョンが多いレッドベリルのなか、透明感とガラス光沢があってきれいなルースだ。 なお、小さいルースだがレッドベリルで宝石質のものはなかなかとれず、とれても1ct未満とのこと。 #希少石 #レッドベリル #ルース #宝石
0.08 宝石ルース 7.5-8ofugutan
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ジェレメジェバイト(最高色)
0.11ctの小さなルースだが、色が非常に濃く多色性も認められる。 希少石と呼ばれるものは多いが、割とアクセサリーなどに加工されて流通される石は多い。しかし、ジェレメジェバイトは正真正銘の希少石だと思う。 色の薄いものやインクルージョンの多いものもアクセサリー化されて非常に高価だし、そもそもアクセサリーも市場に殆ど出ない。 #宝石 #ルース #希少石
0.11 宝石ルース 6.5~7.5ofugutan
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ムオニナルスタ隕石
紀元前約100万年に現在のスウェーデンとフィンランドの国境にある、スカンジナビア北部に落下したとされる。4回も地球の氷河期を経験してるのだとか。 鉄とニッケルを多量に含むオクタヘドライト型隕石(八面体晶隕鉄)においてみられる特有の模様、ウィドマンシュテッテン構造が美しい。 同様の模様ではギベオン隕石が有名だが、偽物が多いので注意。すでにこの模様がある=ギベオンとして流通名になってる状況感がある。 ムオニナルスタ隕石の方がギベオン隕石よりもウィドマンシュテッテン構造が細かい傾向。 総回収量は230Kgで多くないのと、飛散地域が北極圏なので探知が難しく、流通量は少なめらしい。 名前の由来はムオニオ川周辺で見つかったことから。模様を楽しむために写真のようにスライスか、球状に加工して売られている。 #隕石 #天文 #宇宙 #ウィドマンシュテッテン
隕石 ミネラルショー 2013ofugutan
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エドワーディアンのハーフパールの三日月ブローチ
エドワーディアン時代のもの。英国アンティークではポピュラーな三日月デザインでハーフパールがとめられたブローチで、14k製。 裏側に日付けが書いてあり、1910年8月2日に誰かのプレゼントに贈られたものだろう。 ハーフパールは、19世紀末から20世紀はじめに流行った。2ミリ程の極小の天然真珠を半分にカットし、1つずつツメでとめてある。現代ではもう作られないラストテクノロジーであり、その保存として購入。 なぜ今は無理かというと、天然真珠を真二つにカットするのは難しい(しかも当時は手作業)うえ、真珠の硬度は高くはない。また、天然真珠は完全な真円ではない。 しかも、円形の真珠なら穴を開けて針を刺せるが、2ミリほどのハーフパールをすべて爪で留める必要がある。 そして、現代の養殖真珠は人工的な核なので、半分にカットするとほどなく退色するだろう。しかし、アンティークジュエリーの良質なハーフパールは100年経ても退色せず美しさを保っているのだ。 #エドワーディアン #イギリス #アンティーク #ハーフパール #ジュエリー #ゴールド
ジュエリー ヤフオク 2013ofugutan