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番外編:レコードスタビライザー
レコードをプレーヤーにセットして、真ん中にこいつを載っけて、再生! 回転するレコードを眺めながらの鑑賞はまた格別。 スタビライザーって、ゴツイ金属が回転するという見た目が派手になる以外に、ちゃんと音質も変わっている、と思う。 金色に輝く、ずっしり重いこいつがレコードの回転を安定させてくれて、載せない時に比べて低音が出て、高音の伸びが良い気がする。
Keisuke510
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A.C.T『Rebirth』
A.C.Tの2019年発表のEP。 スウェーデン出身のプログレ・ハード。 メルヘンチックで魅力的なメロディをテクニカルな演奏で聴かせる。 これまで5枚のフルアルバムをリリースしており、どれも名作揃い。 久々の作品は数年かけて全部で4作品リリース予定のEPの第一弾。 この1曲目「The Ruler Of The World」は2019年の個人的ベストチューン。 メロディックでテクニカル、しかも聴くたびに新たな発見があり、爽快感が味わえる。
Keisuke510
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AIRPLAY『Airplay(ロマンティック)』
1980年発表の1stにして唯一作。 AORの金字塔。 プロデューサーとして活躍していたJay GraysonとDavid Fosterが結成したユニット。 バックの演奏はほぼTOTO。 エッジの効いたロックナンバーとバラードの配置が見事。 AOR入門用としては最適だと思うが、このアルバムを基準に考えてしまうと、次に聴く作品がなかなか見つからない、というくらいのレベル。 リードボーカルのTommy FunderburkはのちにWHITESNAKE のアルバムなどでもバッキングボーカルで名前を見かけた。
Keisuke510
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Blenda Russell『Two Eyes(出逢いのときめき)』
Blenda Russellの83年発表の3枚目。 アメリカ出身のシンガーソングライター、キーボーディスト。 このアルバムのプロデュースはChristopher Crossの作品でお馴染みのTommy LiPuma。 作家、演奏陣もStevie Wonder、David Foster、Michael McDonald、Jeff Porcaroなど、超豪華。 AORのいいイメージを凝縮したようなアルバム。 飲み物で例えると無糖アイスティー。 透き通った癖のない高音ボーカルがさわやか。
Keisuke510
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YELLOW MAGIC ORCHESTRA 『Solid State Survivor 』
YMOの79年発表の2枚目。 現在の世界的知名度を決定づけたアルバム。 テクノというジャンルの創成期の代表作でもある。 「Technopolis」や「Rydeen」などの代表曲を収録。これを知らない人はまずいないだろう。 余談だが、後者は筆者の小学生の頃、朝のマラソンの時間に流されていた。教師の中にファンがいたのだろうか。これを聴くと未だに半袖短パンで走った寒い朝の校庭を思い出す。 中古レコード店のほぼ全てで見かける盤。相当な枚数が売れたのだろう。 初回盤はクリアーイエロー仕様。
Keisuke510
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John Petrucci『Terminal Velocity』
John Petrucciの2020年発表の2枚目。 2021年現在、輸入盤のみで入手可能。 ソロとしては二枚目となる本作。一番の目玉は2010年にDREAM THEATER(以下、DT)を脱退したMike Portnoy(以下、MP)が全面参加している点。 これがはっきり言って最近のDTよりも楽しめる。 聴いていてワクワク感が止まらないのだ。 この人の場合、ギタリストとしての技術はもはや最高峰。どのようにでもギターを弾けることはファンであればみな知っている。 その上で作品の出来を決めるのはこの「ワクワク感」だと思っている。 今作は音楽的にDTの延長線上にあり、全く違うことをやっているわけでもないのだが、MPが参加することにりあきらかに躍動感がアップしており、ある意味ラフに感じる演奏も最高にロックしてる。 それらすべてがこのアルバムにプラスに作用している。
Keisuke510
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SMITH/KOTZEN『Smith/Kotzen』
2021年発表のSMITH/KOTZENの1st。 エイドリアン・スミス(IRON MAIDEN)とリッチー・コッツェンという、これまでの活動歴から考えると音楽的つながりの薄そうな二人が組んだユニット。 レコード会社の企画などではなく、純粋にご近所付き合いから曲作りに発展したとか。 エイドリアンは過去にメイデンのシングルのB面で「Reach Out」という隠れた名曲を残し(リードヴォーカル)、脱退後の自身のバンドでも歌っていた。 リッチーはPOISON、MR.BIGでの活動やソロ、最近ではWINERY DOGSでの活動を通じて味のあるギタープレイ(ピック使わないのね)、歌うま、そしてイケメンの三拍子そろった「ズルい」ミュージシャンとして知られている。 今作で聴けるのは、渋めのブルーズ・ハードロック。ギター以外も二人でほとんど演奏(メイデンのDr、ニコも一曲参加)している。 二人のギタープレイや歌声の対比も分かりやすく、曲自体も適度にキャッチ―で渋めとは言いながらもとても聴きやすい。 現時点では日本盤の発売はなく、輸入盤のみで入所可能。 コロナ禍でツアーができなくなり、時間の空いたアーティストの意外な組み合わせのコラボが今後も聴けるかもしれない。
Keisuke510
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BLUES PILLS『Holy Moly!』
BLUES PILLSの2020年発表の3枚目。 スウェーデン出身のヴィンテージロックバンド。 前2作、ライブ盤も素晴らしかったが今作も良い。 ロックが細かなジャンル分けされる以前の「ロック」としか表現できないサウンド。 情報なしで聴くと本当に60年代70年代の古いバンドかと思う。 紅一点のボーカルのエリン・ラーソンはジャニスの再来と言われるが、個人的にはレディ・ガガにも似ていると思う。
Keisuke510
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KING CRIMSON 『In The Court Of The Crimson King(クリムゾン・キングの宮殿)50周年アニヴァーサリー・エディション』
KING CRIMSON の69年発表の1st。 の、50周年記念のボックスセット。 プログレの往年の名作群のリミックスに定評のあるSteven Wilsonによる「2019年ステレオリミックス」を筆頭にさまざまなバージョンの音源が収録されている。 このアルバム、一体我が家には何枚、何セットあるのだろう。 40周年記念の時はLPサイズの大きな箱に収納されていたが、今回は小ぶりな紙ジャケサイズにおさまっている。マニアとしては並べて置いた時の見栄えも気になるところ。どうせなら揃えてほしかった。 60周年の時はよろしくお願いしたい。 っていうか出るのか?60周年。出るでしょう。
Keisuke510
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IRON MAIDEN 『Nights Of The Dead -Legacy Of The Beast -Live In Mexico City』
IRON MAIDEN の2020年発表のライブアルバム。 2019年9月に行われたメキシコでのライブを収録。 南米のメイデン人気はとにかくすごいらしく、全曲、ギターリフやソロパートまで観客が歌っている。こんな熱いライブに身を置いてみたい。 このツアー「Legacy Of The Beast」では日本にも来る予定があったがコロナ禍により中止となり、泣くに泣けない状況だったが、この作品で少しは溜飲が下がる思いがした。 これまで数々のライブアルバムを出しているが、1番音が良く録れていると思う。これまでライブ演奏される機会のなかった曲もあり。
Keisuke510
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OZZY OSBOURNE『Ordinary Man』
OZZY OSBOURNEの2020年発表の11枚目。 約10年ぶりのアルバム。 個人的にはこの年に出たアルバム大賞。 お馴染みのZakk Wyldeが外れて、Andrew Wattという若者がギタリストの座に着いている。 このAndrew、まだ30歳ながらグラミー賞最優秀プロデューサー賞を獲得するなど才能が爆発中。 ギタリストとしてもグレンヒューズと組んだバンドでいい仕事をしていた。 ZakkのいないOZZY なんて、と思って期待もせずに聴いたらいい意味で裏切られた。 OZZYのギタリスト選びには定評があるが、今回は作曲家としての相性が良かったのかイキイキと若返ったようなアルバムに仕上がっている。 これが最後のアルバムかも、などと言っていたが、コロナ禍でツアーが出来ないのならもう一枚作ってしまえ!と制作中とのこと。 喜ばしいかぎり。
Keisuke510
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MAGMA『UDU WUDU (ウドゥ・ヴドゥ~未来からの鼓動)』
MAGMAの76年発表の5枚目。 フランスのジャズロック、プログレッシブロック。 ドラマーのクリスチャン・ヴァンデを中心に69年に結成。 「コバイア語」という架空の言語を使ったSF的な世界観が展開される。 とはいえ架空の言語なので何を言っているのかは不明。 この作品は何といっても孤高のベーシスト、ヤニック・トップの存在感が際立つ。 凶暴ともいえるバリバリのベースに絡みつく混声コーラス。 何度も繰り返されるフレーズで聴き手を不思議な世界へいざなう。 部屋を暗くして聴くと危険。
Keisuke510
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GENESIS『Foxtrot 』
GENESISの72年発表の4枚目。 Peter Gabriel 期の代表作。 代表曲の「Watcher Of The Skies」、B面をまるまる使った23分にも及ぶ「Supper’s Ready」を収録。 このバンドの特徴の一つ、歌詞の「暗黒童話」っぷりが爆発。訳詞を読むだけでも楽しい。 この時期のライブ映像は必見! Peter Gabrielの白塗り逆モヒカンが見られる。
Keisuke510
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DEEP PURPLE 『Whoosh!』
DEEP PURPLE の2020年発表の21枚目。 プロデュースはPINK FLOYD やAlice Cooperでお馴染みのBob Ezrin 。 もはやBlackmoreが!とかCoverdale が!とか言う人もいなくなり、マイペースな活動が続いている。 今の彼らは他のどのバンドにも出せない歳を重ねた独特の音、タイム感を楽しむものだと思っている。 これが最後のアルバム、という触れ込みで発表されたこの作品。 実際、本編最後には68年発表の1stアルバムの一曲目「And The Address」の新録版を配置し、終わりに花を添えた…。はずだった。 このコロナ禍の影響でツアーが中止となり、空いた時間でもう一枚作ろう!となったらしい。 これは嬉しい計算外。
Keisuke510
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DIZZY MIZZ LIZZY 『Alter Echo』
DIZZY MIZZ LIZZY の2020年発表の4枚目。 デンマークのロックトリオ、復活後の2作目。 らしさを残しながらも、より聴くものの心の深淵を揺り動かすパワーを持った作品。 かと言って難解さや聴きづらさは全くなく、初めて聴く人に対しても間口を広くしてある。 初期のアルバムにあったコンパクトな作品集のイメージはここにはなく、アナログ盤を意識した前半と後半に分けたトータルな作り。特に後半は20分以上にも及ぶ組曲となっている。 メロディの美しさは作品を追うごとに加速度的に磨かれており、聴いていて涙が出そうになる瞬間もある。
Keisuke510