コラム サビ塗装・廃車加工のすすめ
公開日:2018/1/31
こんばんは
今回はコレクションに関することではなく,
私のジオラマ構想や作品で多い
「サビ塗装・廃車加工」について
麦焼酎二階堂を片手に書いてみようと思います.
人が少ない集落の空き地や,
手入れが滞っている里山や畑などには
「草ヒロ」と呼ばれる車たちを見かけることがあります.
草ヒロとは草むらのヒーローのことであり,特有のファンも多いです.
また,草ヒロのみならず自動車解体所などにも多くのヒーローたちが
積み上げられたり,並べられたりしていることが少なくありません.
そしてその「廃車」たちにはきちんと整備されている車とは違った
美しさがあります.
その美しさというのは車体本来が持つ旧車ならではのデザインの美しさや
風化具合による哀愁,その時間経過から感じられる車が辿ってきたドラマ
など魅力にあふれていると考えます.
その美しさに魅了され,私は「廃車加工ジオラマ」で表現することが好きになりました.
私が行うサビ塗装には,一応こだわりがあります.
それは
リサイクルショップなどで手に入るジャンクミニカーを使うこと.
それは決して,「旧車モデルが多いから」ではありません.
ジャンクミニカーも,実車の廃車たちと同じドラマが状態や傷に刻み込まれています.

子供たちによって思う存分遊ばれたミニカー.
ガシャガシャと乱暴に扱われたこともあったでしょう.
量産された同じミニカーのうち,コレクターの手に渡ったミニカーは大事に保管されているでしょうが,全個体がその運命を辿れるわけではありません.
もちろん私もミニカー収集家の一人なので,
状態が良いミニカーをできれば集めたいですが,
こうした「子供のおもちゃ」としてしっかりと役目を終えたミニカーにも第二の生き方をしてほしいと思い廃車ジオラマとして「美しさ」を引き出していけたらなと思いながら今日もジオラマづくりをしています.
今後の作品も応援していただけると嬉しいです.
本当のタイムマシンは,
科学技術によって過去を飛び回れる機械なんかじゃなくて
しっかりと役目を果たした廃車たちの生き様なのではないでしょうか.
どうか,タイムマシンが発明されませんように.
目を閉じるだけで,十分です.
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