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Fuchsite フクサイト(1)
ドイツの化学者フックスにちなみ、1842年に命名された。 雲母グループの中のマスコバイト(白雲母)の亜種で、クロムを含んで緑色をしている。 雲母は中国名で、日本ではキラキラと輝くことから「きらら」とも呼ばれる。 忠臣蔵で有名な吉良上野介の領地、愛知県の吉良町の名前は、八ツ面山から白雲母が産出したことから呼ばれるようになった。
KAl2(AlSi3O10)(OH,F) クロム白雲母 Minas Gerais, Brazil 2.5~3誌稀京兵
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Kyanite カイアナイト(1)
紅柱石、珪線石と同じ成分でできており、この3種は「同質異像」の鉱物として有名である。 柱状結晶の劈開面上では、柱の方向に平行だとナイフで傷が付くが、直角の方向だと傷が付かない。 そこから「ニ硬石(Disthene)」と言う別名がある。 四角板柱状の結晶が普通で、板の面に並行な完全な劈開があり、両側の側面には縦に乗線がある。 色は通常藍青色を示すが、白色に近いもの、緑色、オレンジ色なものもある。 青色の原因は少量の鉄による説と、チタンによる説がある。 名前はギリシャ語の暗青色を意味するキアノスから「Kyanite(Cyanite)」と命名された。 日本名はさらにこの鉱物が結晶しやすいことから「藍晶石」と名付けられた。
Al2SiO5 藍晶石 Minas Gerais, Brazil 4.5~7誌稀京兵