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セル/マーラー交響曲第4番ト長調
2番・3番と巨大化の方向をたどったマーラーの作品が、ここでその方向性を変えます。ご存じのように、この後に続く5〜7番は声楽を伴わない器楽の3部作と言われるものです。 この第4番はそれらとは違って第4楽章にソプラノの独唱を伴いますが、それは前2作のように、声楽の追加によってよりいっそうの表現の巨大化を求めたものとは明らかに異なります。 牧歌的小景とか天国的な夢想と称されるこの作品の雰囲気をより高めるために、実に細やかな歌となっています。まさに、前期の2,3番と中期の4〜7番をつなぐ「間奏曲」というのはまさにこの作品を言い表すのにはぴったりの表現かもしれません。 しかし、そこはマーラーの事ですから、間奏曲と言っても普通に演奏すれば1時間近い作品ですから、一般的な交響曲のサイズから言えばかなりの大作であることは事実です。 とりわけ、第3楽章の美しいメロディは、ユング君の見るところでは、第3番の最終楽章と並んでマーラーが書いたもっとも美しい音楽の一つだと思います。
CBS平碆 善幸
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バーンスタイン/チャイコフスキー交響曲第6番悲愴
音楽とは何か、わかるようになる名演 悲愴に関しては、複数をしばらく比較鑑賞していた。 この演奏は、副題のとおり、まさに悲愴というもの を強く感じさせる、非常に稀有な演奏である。 バーンスタインの思い入れは、よく伝わってくる。 テンポ設定は確かに遅いのだが、オケは失速寸前でも ない。ばっちりバーンスタインのタクティングに 応えている。テンポ設定への違和感など、最初は 感じるかもしれないが、そんなものはふっとんでしまう、 ちょっと他では聴いたことがない、強い感動に包まれ る、最高の名演がここにある。このCDにめぐり合った ことは、人生を通して、幸運とまで私は言える。 音楽の持つ、人を動かす力や、神への祈りに通じる という側面を(宗教がかった演奏をしているわけではない 。あくまで、そう感じる、というのが正確だ) 、私は、このCDで始めて知ったのだった。 YOU TUBEで、上がっていると思うので、聴いてみて 、気に入ったら、買って欲しい。というより、この CDは、非礼ながらねじ込んでもすべての人に聴かせたい、そんな 素晴らしさを、音楽の持つ力を奇跡的に録取した、本当に、 ありえないほどの名演、というより、この演奏の前では言葉はもはや 無意味としかいえない、音楽とは何かまでを教えて くれるCDである。レビューを書きながら、鳥肌が立って しまうくらいの、ものすごい演奏だ。 やはり、バーンスタインは、本当に凄い。マーラーのNO9の演奏も そうだが、情感、完成の本当に豊かな、人柄がしのばれる、天才 であると思う。
CBS平碆 善幸
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ワルターのシューベルト交響曲第8番未完成
ブルーノ・ワルター[1876-1962]が最晩年の1957年~61年にかけて残したステレオ録音は、彼の膨大なディスコグラフィの中でも最重要の演奏であり、長い音楽活動のさまざまな経験と深い洞察とが結実した、録音の「世界遺産」級の名盤ぞろい。特別に組織されたコロンビア交響楽団との緻密なリハーサルとセッションを積み重ね、音響効果の優れたアメリカン・リージョン・ホールで最新鋭の機材・技術で収録されたステレオ初期の名録音です。 シューベルトの『未完成』はワルターが生涯愛し、繰り返し指揮し続けた作品で、ニューヨーク・フィルを起用したこのステレオ録音は3度目の録音となったもので、文字通りワルター芸術の到達点ともいうべき名演。作品に内包する感情が余すところなく汲み取られ、実際の音となって表現されています。(メーカー資料より)
CBS平碆 善幸
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ホロヴィッツのベートーベンピアノソナタ月光悲愴熱情
ベートーヴェンの32曲のピアノ・ソナタの中で、もっとも人気の高いいわゆる「三大ソナタ」をホロヴィッツの全盛期の演奏で満喫する1枚です。ホロヴィッツの指先から引き出される響きは、ピアノが持つ美しさの本質をあますところなく聴き手に伝えます。 (C)RS
CBS平碆 善幸
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グレングールドのブラームス間奏曲集
芸術家人生の大半を、ひとりスタジオで生きたグールドが遺した膨大な量の録音は、時間の経過とまったく無縁のように、常に新鮮な感動を聴くものに与えてくれます。グールドというとバッハが有名ですが、1960年に録音したブラームス晩年の作品から間奏曲ばかりを集めたグールドの隠れた名盤です。郷愁と渋いロマンに満ちたブラームス晩年の枯淡の境地をグールドが慈しむように演奏しています。
CBS平碆 善幸
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ワルターのモーツァルト交響曲集40番
モーツァルト交響曲集40番 モーツァルト交響曲第41番ジュピター 美しくも哀愁に満ちた、不滅の名旋律 ワルター、コロンビア交響楽団の名演
CBS平碆 善幸
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クーべリックのモーツァルト交響曲集35番ハフナ-36番リンツ
クーべリックのモーツァルト、ハフナ-、リンツ 今となっては多少重ったるい気がしなくもないが、ことさら特別なことをするでもなく、穏やかで自然体のモーツァルトが聴かれる。しかし聴いているうちに、どこか不思議な懐かしさがこみ上げてくるのも事実で、それはこのコンビならではのものかも知れない。
CBS平碆 善幸
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ワルターのベートーベン交響曲第6番田園
ワルターの田園 1958年の録音でコロンビア交響楽団の演奏です。ワルターのトレードマークともいえる田園です。すみずみまでチャーミングで美しいロマンティシズムに満ちた解釈。
CBS平碆 善幸
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ワルターのベートーベン交響曲第5番運命
ワルターの運命 1958年録音でワルターの為に組織されたコロンビア交響楽団の演奏です。まさに定番中の定番といえる名演です。
CBS平碆 善幸