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The trilobites book: a visual journey
現代三葉虫研究の第一人者であったシカゴ大学物理学部名誉教授Riccardo Levi-Setti(1927-2018)氏の手掛けた図鑑です。「TRILOBITES Second Edition」の続編に当たり、第3版となる改訂で、Riccardo Levi-Setti氏が死去してしまったため最終版となるかと思われます。過去2冊は白黒写真でしたが、カラー写真で標本が解説されており、現在入手できる三葉虫図鑑としては、上位クラスである事は間違いありません。表紙は、モロッコのKayserops megaspinaですが、他に魅力的な種類が多く掲載されているのに、古い剖出のこの標本が選定されているのだろうという疑問があるように、モロッコ産を中心に古い剖出の標本が多くあるのは事実です。
Riccardo Levi-Setti The trilobites book: a visual journey 978-0-226-12441-4 EnglishTrilobites
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Trilobites (Exploring Dinosaurs and Prehistoric Creatures)
小学生程度の児童書かと思われます。三葉虫の生態についての簡単な解説が大きな写真やイラストと共にされており、英語圏の児童が三葉虫とはどの様な生き物かを知る教育本の様です。同様のシリーズが恐竜など複数発刊されており、古生物に興味が湧く児童の興味の引く内容となっています。化石コレクターとして見た時は、他に情報の多い書籍は幾らでもありますので、必要性の無い書籍ですので、敢て購入する必要は無いと思います。
Susan H. Gray Trilobites (Exploring Dinosaurs and Prehistoric Creatures) 1-59296-369-2 EnglishTrilobites
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TRILOBITES of the WORLD An atlas of 1000 photographs
現在、発刊されている三葉虫図鑑で最も多くの三葉虫を掲載している図鑑が本書です。国(または地域)単位でまとめてあり、29の国と地域から構成されています。因みに日本からの標本はありません。英国で発行された事もあり、英国エリアの標本や周辺の欧州諸国の標本は充実しています。非常に珍しい種類も多くありますので、欲しい種類の目星をつけるには非常に役立つ書籍です。新しい本ですが、専門家でない私が見ても誤植が多いのが気になりますので、参考にする場合は注意が必要です。
Pete Lawrance, Sinclair Stammers TRILOBITES of the WORLD An atlas of 1000 photographs 978-0-9574530-3-6 EnglishTrilobites
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图集
「澄江化石地」に付随する図集です。主だった化石の図鑑ではありますが、他に発刊されている図鑑の方がレベルとしては高いです。載っている化石は一級のもので、学名と中国名が併記されています。解説等は記載されておらず、世界自然遺産に登録される産地の代表的な標本を陳列している形です。付録5とありますので、「澄江化石地」に付随する書籍は他にもあるのかもしれませんが、私はこの図集以外は所有していません。
澄江化石地世界自然遗产管理委员会 图集 - ChineseTrilobites
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澄江化石地
2012年にユネスコの世界自然遺産に選定された「澄江の化石産地」(英:Chengjiang Fossil Site,中:澄江化石地)、これを記念して現地の管理委員会が発刊した書籍です。登録に至る詳細な内容な含まれており、その事から正確な産地情報を記録した数少ない書籍になります。こちらの書籍は'主文本'とされるメインの書籍で別冊の'图集'とで構成されています。図鑑系は、幾つもの書籍が発刊されている澄江動物群ですが、また違った角度で澄江の化石産地について見る事が出来る書籍かと思います。
澄江化石地世界自然遗产管理委员会 澄江化石地 - ChineseTrilobites
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Der Steinkern - Heft 18
ドイツの化石雑誌です。今号では、「Präparation eines Trilobiten der Gattung Nileus aus einem ordovizischen Geschiebe」という記事をPaul Freitag氏が寄稿し、自身が剖出した詳細な工程を写真と共に解説しています。ドイツ北東部、旧東ドイツにあたるメクレンブルク=フォアポンメルン州(Land Mecklenburg-Vorpommern)のメックレンブルクスイス自然公園(Naturpark Mecklenburgische Schweiz)からルディブンダス石灰岩(Ludibunduskalk)というオルドビス紀の地層から見つかったNileus platys platysという種類です。この地の三葉虫が市場に出た事を見た事が無いので、初めて知りました。今号では、他にハンバッハ(Hambach)という欧州最大規模の採石場の化石、ソルンホーフェンの良質なエビ類化石など興味深い特集が多いです。 https://www.steinkern.de/inhaltsangaben/1032-der-steinkern-heft-18.html 【参考リンク】Paul Freitag氏HP https://freitag-fossils.com/en/home/
S.Simonsen,M.Vosatka,S,Sachs,J.J.Hornung,R.Furze,S.Studer,C.Friis,U.Resch,R.Frattigiani,P.Freitag Der Steinkern - Heft 18 1867-8858 GermanTrilobites
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週刊 地球46億年の旅 10号
地球をテーマに、その誕生から未来まで50号まで発刊されたラインアップのうち「三葉虫現る」と題した特集でした。150のストーリーのうち、この号では、「三葉虫の繁栄」「脊椎の獲得」「脳の誕生」の3つが特集されています。三葉虫が出現した5億4100年間を46年を1年に換算すると11月16日16時21分29秒との事、はるか昔の話と表も地球の歴史の中では割りと最近の話の様です。監修を現在の三葉虫研究でお馴染みの椎野雄太氏が担当しているので正確な情報で、難しくない一般に分かりやすい文面構成と豊富な写真と図解が掲載されていています。コレクター目線での化石の紹介もあり、私の所有しているNorwoodiaも登場しています。 https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=15792
㈱エイジャ、佐保 圭、小神野 真弘、笹川 典子、武田 昌悟 週刊 地球46億年の旅 10号 Japanese Asahi Shimbun Publication Inc.(朝日新聞出版)Trilobites