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Fossils and Strata,Number 45,Arthropods of the Lower Cambrian Chengjiang Fauna, Southwest China
澄江動物群に関する論文です。現地の中国語の良質な書籍は多いのですが、中国語の壁により何となくしか理解できない記述が多い澄江動物群に関する論文でありますが、その中で貴重な英語の書籍です。この書籍の写真は白黒ですが、軟体部の写真を中心に構成されていて、一級の標本である事は変わりありません。三葉虫だけでなく近縁の三葉形類など付属脚の精密なイラストが多く、化石から描写された見やすいイラストなので、付属脚の違いの比較に重要な情報を提供してくれる内容です。
Hou Xianguag, Jan Bergström Fossils and Strata,Number 45,Arthropods of the Lower Cambrian Chengjiang Fauna, Southwest China 82-00-37693-1 0300-9491Trilobites
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Palaeontographica Canadiana No.14:Silurian encrinurine trilobites from the central Canadian Arctic
カナダ、ヌナブト準州から産出するシルル紀、エンクリヌルスの研究論文です。ヌナブト準州は、カナダの北極圏に位置しグリーンランドに接する様な僻地であります。イヌイットやホッキョグマが暮らす土地で、日本からの訪問難易度はかなりのものです。世界各地のシルル紀から産出するエンクリヌルスは、所謂イチゴ頭の三葉虫であり、世界共通のデザインです。どの産地も産出量は多くありませんが、三葉虫コレクターには人気の種類と言えます。この書籍では、非常に細かく解説しているのですが、難解過ぎて、もはや理解の域を超えている世界でした。
Jonathan M Adrain, Gregory D Edgecombe Palaeontographica Canadiana No.14:Silurian encrinurine trilobites from the central Canadian Arctic 0-920230-63-6 0821-7556Trilobites
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Specaal Papers in Palaeontology No,58 Himalayan Cambrian trilobites
市場では全く見た事が無い産地も書籍では情報として存在しますのが、インドとパキスタンに跨るカシミール地方のカンブリア紀の三葉虫もそれにあたります。カシミール地方は、中国を加えた3国が帰属を争い、常にキナ臭いエリアなだけに観光など縁遠く、日本人には馴染みが薄いエリアであります。この書籍からは20世紀の初頭には三葉虫が確認されており、ザンスカール渓谷、ラダック、小ヒマラヤ(マハーバーラト山脈)のクロルタルベルトとかなり広いエリアに点在している事が分かります。紛争が沈静化して、このエリアの三葉虫が入手できる日が果たして来るでしょうか。
Peter A .Jell,Nigel C.Hughes Specaal Papers in Palaeontology No,58 Himalayan Cambrian trilobites 0-901702-62-5 EnglishTrilobites