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Eokochaspis piochensis
Eoptychopariaとも呼ばれていた初期のPtychopariida(科)の仲間ですので、Ptychopariida(科)系の先祖と思われます。Piche shaleの中でもComet Shale Memberと呼ばれる層から産出される様です。平面的で短めの頬棘以外に目立った棘も無く、眼も確認できない特徴の乏しい種類です。同じ産地から4種類ほど記名されてはいるのですが、比較できるほどの個体数や状態の良い標本が少なく、同定は困難で最も古くから認識されていた本種が代表種の様になっています。
Middle Cambrian Ptychopariidae,Ptychoparioidea,Ptychopariina,Ptychopariida TRI-459 Pioche shaleTrilobites
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Ptychoparia striata
Jince累層では古くから知られた種です。眼も棘もなく地味な印象の種類ですが、Ptychopariida(目)の中のThe・Ptychopariaとも言える元祖的存在でありながら、Ptychopariida(目)廃止の考えからUncertain(未分類)まで降格を余儀なくされている可哀そうな種類であります。元々雑多な分類できない種類の置き場所でしかなかったPtychopariida(目)ですので、Ptychopariaに責任はありませんが。
Middle Cambrian Ptychopariidae,Ptychoparioidea,Ptychopariida TRI-156 JinceTrilobites
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Syspacephalus variosus
派手な種類が多いカンブリア紀ネバダ州産ですが、この地層からは、見た目にも地味で小さな種類しか見かけませんので、注目される事の無い産地の一つです。EokochaspisやOryctocephalusといった種類が他に見つかります。Ptychopariidae(科)の種類だけあって眼もなく、比較的脆い母岩の中から脱皮殻の集団の様な状態で見つかります。
Middle Cambrian Ptychopariidae,Ptychopariida TRI-328 EmigrantTrilobites
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Lyriaspis sigillum
表面には数体あり、とても地味なのですが、背面を見ると数えきれない位に三葉虫の破片が散らばっており、群集化石となっています。これだけの数がまとまっているのは、当時の海底で災害なのどの異変があったか、吹き溜まりのように死骸があつまる場所だったのではと想像できます。三葉虫以外の生物や他の種類の三葉虫がいないのは、群れで暮らしていたのか占有種であったのか当時の古環境を想像できます。
Middle Cambrian Ptychopariidae,Ptychoparioidea,Ptychopariida TRI-25 SandoverTrilobites