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Foulonia sp.
Cheiruroidea(超科)の仲間において珍しく幅広な体形をしています。圧縮されている訳ではありませんが、扁平に近い平坦な体形をしていて、頭部の膨らみがあります。バランスの取れたデザインで、見た目が美しい種類だと思います。群れで暮らしていた様で、しばしば複数の個体が載ったプレートやAsaphellusなど他種とも共生していたのか、異種共生プレートも見かけます。
Ordovician Cheiruridae,Cheirurina,Phacopida TRI-65 Upper FezouataTrilobites
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Euloma sp.
この種類は、大型種が多いFezouata系の中でも小さく平坦で地味な存在です。小さな頬棘こそありますが、目立った特徴も挙げられません。ただ状態の良い標本が滅多になく、風化が進んだ標本であれば入手は容易ですが、この標本の様な綺麗な状態は少ないです。一見すると扁平なカリメネの様に見えてしまいますが、分類上はまるで別物であり、単独の科が宛がわれる位、特殊な種類であったりします。
Ordovician Eulomidae,Ptychoparioidea,Ptychopariida TRI-100 Upper FezouataTrilobites
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Asaphellus homfrayi
今種の学名は、英国産のアサフスに付けられた古い学名なので、実際は別物と思いますので、Asaphellus sp.としておいた方が無難でしょうか。それだけモロッコ産の小中Asaphusは分類が遅れている証拠なのだと思っています。元々それ程多くは出回っている訳でもないのですが、他に派手な種類が多いモロッコのアサフスは、コレクターでも結局的には収集していないのでないかと思いますが、長く収集していると同じ種類の標本を探そうとしても意外と無い事に気が付くと思います。
Ordovician Asaphidae,Asaphoidea,Asaphida TRI-478 Upper FezouataTrilobites