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Otarion diffractum
Otarionいうとモロッコ、ドイツ(Eifel)、アメリカ(Oklahoma)で見つかるデボン紀のCyphaspisも昔はOtarionと呼ばれていました。同じAulacopleuroidea(超科)ですので、デボン紀のCyphaspisの先祖と言えますが、本種は立体感が無いので、別物に見えてしまうかと思います。中葉から伸びる特徴的な棘はこの種類では見当たりませんが、鋭い頬棘は既に持っていました。この種類の標本は自在頬が欠損している標本が非常に多いのですが、この標本には残っています。Harpidella misera (Hawle & Corda, 1847)という呼称の種類とは同一種と思われます。以前はチェコ産の中で入手しやすい種類だったのですが、絶産して時間が経ちますので、近年は入手難易度が高くなりました。
Upper Silurian Aulacopleuridae,Aulacopleuridea,Proetida TRI-106 KopaninaTrilobites
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Bohemoharpes ungula
完全ではない頭部のみの部分化石のネガですが、この種類の本当に完全体など世界に数点あるかないかのレベルだと思われます。ボヘミア地方(Bohemia)のHarpesという意味の名称由来だと思われ、チェコ産の図鑑を見てみると体形はEoharpesとそっくりですが、頭部のツブツブがBohemoharpesの方が細かいことが分かります。裏側(3,4枚目)にも頭部の一部が残されています。
Upper Silurian Harpetidae,Harpetioidea,Harpida TRI-435 KopaninaTrilobites