-
Olenellus(Paedeumias) terminatus
カルフォルニア州Pyramid shale Memberからは、最初期の三葉虫が褐色系の母岩で産出します。この産地は現在は、新規の採掘はされていないと聞きます。これらは最も古い三葉虫の一つで、この産地からは、複数の個体が固まって産出し、多くがバラバラに崩れた状態で産出するため、全体像が分かる個体や完全体は滅多に無いのです。各種OlenellusやBristoliaなど、この産地のほぼ完全な標本は、凄い価格が付くのですが、初期の三葉虫は、外骨格が固くなく、化石化するまでに崩壊しやすいため、全体像が残る事が奇跡に近いのです。
Lower Cambrian Olenellidae,Olenelloidea,Olenellina,Redlichiida TRI-327 CarraraTrilobites
-
Peachella iddingsi
この種類の完全体は、例え出てきたとしても私には購入できないほど高価ですが、頭部だけの部分化石であれば手が届きます。負け惜しみではありませんが、この種の特徴は「頬」ですので、この部分化石でも不足はありません。初期のOlenelloidea(超科)は、どの種類も似たような形状をしていてコレクターでも種類の分類が困難な種類が殆どですが、Peachellaは、非常にユニークな形状をしているので、一目で分かります。頭部の頬棘に当る部分が膨らんだ瘤のような器官が付いています。この瘤の目的は解明されていませんが、まるで「ほっぺ」のように見えて微笑ましい姿です。
Lower Cambrian Olenellidae,Olenelloidea,Olenellina,Redlichiida TRI-445 CarraraTrilobites