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Walliserops trifurcatus
Walliserops trifurcatusは、モロッコ産のデボン紀の三葉虫としてはトップクラスに面白い形態をしており、人気もある種類ですから、図案として採用されても可笑しくはありません。ただ、貝≒化石なアフリカ諸国ですので、強引に貝を捻じ込んできます。フランスが旧宗主国の中央アフリカなので、題字に「Les coquillages et les fossiles(貝と化石)」とあり、俯瞰で見ると主役は貝となっております。Walliserops trifurcatusにしても1990年代の剖出と思われる標本が採用されており、2019年にもなって、もう少し良い標本が幾らでもある筈なのに、これ程古い標本を図案に採用するか謎があります。
Central African Republic Walliserops trifurcatus 2019 -Trilobites
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Walliserops trifurcatus
アフリカの西端にある小国で、まず行くことは無いだろうという国です。CFAフランを使用していますが、古くはポルトガルの支配を受けていたようです。Walliseropsが登場するのはモロッコと比較的近いからではなく、他の図案を見れば分かるように化石の代表のものを選定したに過ぎないでしょう。化石の質としては、フォークの部分だけでなく、尾部も浮かせているように見え、比較的新しい状態の良い標本が採用されています。図案の右側に何やら丁寧に説明文が書かれていて、ポルトガル語を訳してみると「Walliserops e umgenero de phacopida espinhoso da classe tribolita,da familia Acastidae,encontrado em pedras das montanhas do Anti-Atlas em Marrocos do periodo Devonico Inferior a Medio(ワリセロップスは、三葉虫綱ファコプス目アカステ科に属し、デボン紀中期のモロッコ、アンチアトラス山脈で発掘された)」となり、アフリカ諸国の図案にして内容としては合っています。(失礼ながら)
Republic of Guinea-Bissau Walliserops trifurcatus Nov.12.2018 -Trilobites