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Tretaspis sortita
地味に思われがちなTrinucleidae(科)の仲間ですが、頭部の鰐の規則正しい粒々と長い頬棘など小さいから目立たないだけで、実は派手な装飾のある三葉虫なんだと思います。化石では茶色ですが、実際は分からないだけでカラフルな配色だったかもしれません。この標本はスコットランドの閉鎖された著名産地からで、現代の剖出がされた貴重な標本です。この種の特徴の頭部鰐の粒々と長い頬棘が立体的に残されています。
Ordovician Trinucleidae,Trinucleoidea,Asaphida TRI-690 South ThreaveTrilobites
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Bettonolithus chamberlaini
Walesのオルドビス紀の代表的な産地であるPowysから産出した種類です。数多くのTrinucleoidea(超科)が産出しますが、英国産は記載が古くからされており、さすがは古生物学の発祥の地だけあります。この標本は、頭部の規則正しい孔状の模様が分かります。周辺にこの個体のものかは定かではありませんが、右頬棘を含んだ頭部の縁取りが残されており、脱皮殻の可能性があります。
Ordovician Trinucleidae,Trinucleoidea,Asaphida TRI-123 -Trilobites
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Stapeleyella inconstans
Trinucleoidea(超科)の仲間は、地味で三葉虫収集家にも人気があるとは言えませんが、よく見ると長い頬棘や鍔にある規則正しい孔など眺めていて飽きない種類だと思っています。英国産は、長年の研究によりTrinucleoidea(超科)の仲間が非常に多く同定されています。この標本は、長い両頬棘が良く保存されています。英国産のこれらの仲間の多くは、棘が欠損してしまうケースが殆どで、棘が無いと印象が異なり別種の様に見えてしまいます。
Ordovician Trinucleidae,Trinucleoidea,Asaphida TRI-468 -Trilobites
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Onnia superba
Trinucleoidea(超科)の中では、最も立体的で保存状態の良い標本が産出するモロッコ産の代表種です。鰐に大きめの孔が規則正しく並び、後頭部から鋭く短い棘が後ろにあるのが特徴です。群れで暮らしていたのか、10体以上の個体の群衆の標本が以前は良く出回っていて、それらは人気があり非常に高額で取引されていましたが、近年は見かけなくなりました。
Upper Ordovician Trinucleidae,Trinucleoidea,Asaphida TRI-73 KtaouaTrilobites
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Deanaspis goldfussi
この種類は鍔の部分が特徴的で、細かいブツブツが縁取るように規則正しく並んでいます。このブツブツは、穴で網の様に使用して餌を濾し取っていたという説がありますが、実際の所は不明です。眼も無く、他の種類の三葉虫とは一線を画した進化を進めていった仲間です。まるでフランス産のような色合いと陽の光でキラキラ輝く母岩を持ちます。
Middle Ordovician Trinucleidae,Trinucleoidea,Asaphida TRI-304 LetnáTrilobites