Flexicalymene ouzregui
フレキシカリメネ・オウズレグイ (Flexicalymene ouzregui) です。
博物館や恐竜展のお土産物などでもおなじみの巨大カリメネで、北米のエルラシア・キンギ (Elrathia kingi) と並び、市場で最も出回る三葉虫です。安価で風化が進んでいるものや、別の個体のパーツを繋げた粗悪品も多く、蒐集家には軽視されがちの種でもあります。
しかし、カリメネの中では実はトップレベルに巨大な種で、実際、本種に大きさで勝負できるカリメネなど、カナダのディアカリメネ・シチュチェルティ (Diacalymene schucherti) という希少カリメネぐらいなのではないかと思います。サイズという一点だけでみても、けして軽視できる種ではないと思います。私が、このカリメネを初めて目にしたのは幼少期ですが、ボロボロの標本だったにも関わらず、その巨体感に感動したものです。
出来るだけ風化が進んでおらず、ノジュールを割ったままの自然な標本を選びました。灰色く表面が風化したような見た目の標本が多い本種ですが、この標本は色も黒くて安っぽくなく、比較的表面の状態は良好です。こちらは、ミネラルショーでドイツの有名ショップ『Horst Burkard』より購入しております。
2個体が縦に並んでいるのも、どこか滑稽で面白い構図です。
Ordovician
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Hamar Laghdad, Morocco
Flexicalymene ouzregui
trilobite.person (orm)