Lochmanolenellus trapezoidalis
ネヴァダ州のポレタ累層 (Poleta fm) で産出するこの怪物は、ロクマノレネルス・トラペゾイダリス (Lochmanolenellus trapezoidalis) と呼ばれています。胸部の一部と尾部を欠いた部分化石ですが、70%程が残っていて、全体像がよく分かります。8枚目写真に見るように、この種の幼体、及び別種のオレネルス類 (Teresellus goldfieldensis?) のventralも共産しております。
最も最初期に誕生した三葉虫のオレネルスの仲間ですが、実際、累層の時代はカンブリア紀前期 (Lower Cambrian, Series2, Stage3) と非常に古い時代の種です。
なんと言っても、この種の特徴は、頭部から巨大な頬棘が2対出ている事 (Double genal spinesなどと呼ばれます) であります。このような特徴を持つ三葉虫は、私の知る限り、ロクマノレネルスの一派だけです。
類似種に、ロクマノレネルス・ペンタゴナリス (Lochmanolenellus pentagonalis) やロクマノレネルス・サブクアドラタ (Lochmanolenellus subquadrata) という種がいて、これらもDouble genal spinesを持ちます。
写真7枚目では、私の手持ちの中でもトップ5のサイズを誇る154mmのオレネルス・フレモンティ (Olenellus fremonti) と並べてみました。もし完全体なら、更に一回り上回りそうで、170mmぐらいの巨大な標本であったと思われます。
Lower Cambrian (Series2, Stage3)
Poleta
Esmeralda county, Nevada, USA
Lochmanolenellus trapezoidalis
trilobite.person (orm)