Cyphaspides sp.
派手な種の多いモロッコのデヴォン紀の中でも、比較的近年みつかったジョルフ (Jolf) で産出する種は、見た目が派手でヴァリエーションに富み、色合いも母岩の質を反映して、透明がかった白〜赤を帯びており美しく、コレクターに大人気の産地です。
本種はそのジョルフ産の種のうちの一つ。透明感のある赤みを帯びており美しい標本です。通称キファスピデス (Cyphaspides) と呼ばれている種の仲間ですが、他のジョルフ産の種同様、未だ正式な記載はなされておりません。キファスピデスの仲間には、頬棘〜胸節から伸びる棘が棘が短いタイプと、本種のように長いタイプがいて、両者は明らかに見た目が異なっています。
膨隆した頭鞍を覆う顆粒、頭部辺縁や尾部辺縁に沿い並ぶ細かな棘、軸葉に並ぶ二列の棘などが観察でき、見所のある標本です。
Devonian
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Jolf, Morocco
Cyphaspides sp.
trilobite.person