Phacops imitator (cephalon)
アイフェル (Eifel) 地域産のファコプス類、ファコプス・イミタトル (Phacops imitator) の頭部標本です。部分化石でありますが、本当にアイフェル産かなと思うほどに保存状態は良好です。
呼び慣れたファコプスという名称が、学名としては、モロッコや北米を中心にどんどんと消えていく中、残った数少ない正式なファコプス属であります。頭鞍には、まるで大仏様の螺髪のような、比較的大きくて丈が低い顆粒を認めます。複眼の縦列あたりの眼の数は、4-5個程度と標準的 (?) です。ファコプスのど真ん中のような見た目をしている種という気がします。
私は所有していませんが、他にもアイフェル地域には、ファコプス・ラティフロンス (Phacops latifrons) という、有名なファコプス属のtype species (模式種) がおります。本種はラティフロンスも含め、アイフェルファコプス属の中では、最も古い時代の層から産出する種であります。
私は、この地域の三葉虫の産出量にはあまり詳しくないのですが、この標本は、私が三葉虫の蒐集を始めてから、市場で見かけた唯一のイミタトルの標本です。そういうわけで、多分かなり希産なんじゃないかという事で、レア度は差し当たり星4つとしてみました。
Devonian
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Üxheim, Eifel region, Germany
Phacops imitator (cephalon)
trilobite.person (orm)