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Spaherocoryphe globiceps
部分化石で二本の長い尾部が欠損しています。特徴的なボール型の頭鞍部を持っており、他の三葉虫と区別がつき易いです。Girvan, Ayreshireの化石表面はボロボロしており、見た目が良くないのですが、英国北部の代表的産地であり、かつ南部とは異なる種類が産出する事から、ブリテン諸島の北部と南部の間にはかつて大洋が広がっており異なる環境が存在したという根拠の一例として重要な役割を果たしています。
Upper Ordovician (Ashgill Series) South Threave near Girvan, Ayrshire, Scotland Spaherocoryphe globicepstatsutoy
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Cybeloides girvanensis
キベレ、と呼ばれる本種は主にロシアから北欧にかけて見つかり、特にロシア産は状態が良くカタツムリの様な目が出た標本を見かけます。柔らかい砂中から目を出し、尾部から生えた棘(1枚目画像右下)で体を安定させた生活をしていたのではないかとされています。 産地のスコットランド西部Girvanは海岸に面した町で、町北側にウイスキー蒸留所があり、逆に町の南側数ヶ所ある湾や内陸に古生代地層があります。ただし、そのいずれもが保全地区指定を受けており、転石のみ採取に留まるため化石を見つけるのは困難だと思います。加えて、三葉虫化石が良く取れた大元のサイトは既に枯渇している模様です。
Upper Ordovician (Ashgill Series) Starfishbeds near Girvan, Ayrshire, Scotland Cybeloides (syn. Paracybeloides) girvanensistatsutoy