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エコー(20本入)
レギュラーサイズの廉価品として「わかば」2年におくれて発売された。当初はデザインを2種用意し、調査結果を踏まえてオレンジ色の現行デザインが採用された。 「わかば」とともに、近年のたばこ税増税による値上げの中で、その安さから銘柄として見直されている。2017年実績では「メビウス(旧マイルドセブン)」に次いで9位を記録していた。2019年10月以降、在庫売りつくしをもって廃止となり、代替銘柄となる「エコー・シガー」が発売されている。 【画像1】1968年8月20日~ 50円で発売開始 ☆側面フラップ余白部56㎜ 【画像2】1970年秋頃~ ☆側面フラップ余白部59㎜ 【画像3】1972年7月頃~ ☆「健康に注意」の文言が入る 【画像4】1975年7月頃~ ☆新価格品表示「np」マーク入り 【画像5】1975年12月18日~ 70円へ価格改正 ☆一時的に新価格品表示のためハイライト型封緘紙使用。 【画像6】同 ☆新価格品表示シール「np」貼付 ・1980年4月22日~ 90円へ価格改正 【画像7】1980年6月1日~ ☆専売公社証票変更 ・1983年5月1日~ 110円へ価格改正 【画像8】1968年8月20日~ ☆宮城県・静岡県での試験販売品。売価50円 ☆正確な終売時期は不明 ◎1985年4月1日 日本たばこ産業株式会社発足、以降も継続販売
U字2型 乗松 武(試験販売品)・高田定雄 1968年8月20日shirotanino
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おおぞら(25本入・20本入)
25本入りのハイライトに続いて、新銘柄として同時並行的に販売が開始された。 しかしながら、早々にデザインに疑義が提出された。 本銘柄はデザインロゴとして「宙」の文字を使用した。同時に、商品名としての「おおぞら」の文字を組み合わせているが、それをロゴである「宙」の「ふりがな」と勘違いした方面から「宙をおおぞらと訓むには無理がある」と指摘されたのである。 わずか7カ月でデザインが一新、「宙」の文字ロゴは外されてひらがな表記だけとなり、つづいて20本入りに変更された。発売当初の騒動が尾を曳いたのか、銘柄としては短命に終わっている。 【画像1】1973年1月5日~ 100円で発売開始 【画像2】1973年7月~ ☆デザイン変更 【画像3】1974年7月10日~ 20本入80円に変更・改正 ・1975年12月18日~ 120円へ価格改正 ・1976年1月製造中止 【画像4】旧デザイン文字ロゴ部拡大
U字2型 日下部治朗(新旧とも) 1976年1月 1973年1月5日shirotanino
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ピース(ロングサイズ 20本入)-輸出用
ピース(ロングサイズ)の輸出品。 【画像1】空港販売用。 【画像2】封緘紙拡大「FOR USE OUTSIDE JAPAN」とある。 ☆国内製品と同じ包装で封緘紙を変更。 【画像3】対ペルー輸出用、側面に「PERU」 ☆封緘紙は国内販売用のものに「PERU」と印刷したもの使用。 【画像4】日本専売公社 旧証票 【画像5】日本専売公社 新証票 【画像6】日本たばこ産業株式会社 新社章 封緘紙は幅細変更後のもの。
U字2型shirotanino
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祭(20本入)
輸出銘柄。「らん」と同じ構成で、赤白の位置を入れ替えたもの。「らん」は『祭姪文稿』から書体を採ったが、この「祭」は、それとは関わりないようである。
U字2型shirotanino
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ピース (ロングサイズ:20本入)
1957年にホープ(ショートサイズ10本入)が発売され、ついで1960年にハイライトが発売されると、これまでにないフィルター付きタバコの味わいが爆発なブームを生んで、続々とフィルター付きが発売される。このピース(ロングサイズ)もその流れの中で生まれた。ヴァージニア葉の高級品であるピース(両切ショートサイズ)に「フィルターをつけてみたい」と考えた愛煙家の多さが想像できるようである。 アイボリーの地色に金色を用いて「鳩とオリーブ」を描き、「PEACE」の品名のみ藍色を用いている。品名を細めの字体で仕上げてあり、ショートサイズのピースと好対照をなす意匠である。 1965年2月1日~ ・80円で発売開始【画像1】 1968年5月1日~ ・100円へ価格改正 ・新価格品として封緘紙一時変更(藍色)【画像2】 開始時期未詳 ・フラップ部余白70㎜へ変更【画像3】 1972年7月頃 ・「健康に注意」の文言が入る【画像4】 1974年9月頃 ・刷色変更 金インク使用 1975年7月頃 ・新価格品表示「np」マーク入り【画像5】 開始時期未詳 ・印刷用レジスターマーク入り【画像6】 1975年12月18日 ・150円へ価格改正 1980年 4月22日 ・180円へ価格改正 1980年6月1日 ・専売公社証票変更【画像7】 1983年5月1日 ・200円へ価格改正
U字2型 田中 一光 1965年2月1日shirotanino
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うりずん(20本入)
沖縄管内のみで発売された地域銘柄で、「うりずん」とは琉球方言で春分から梅雨入りまでの時季をいう。「潤い初め(うるおいぞめ)」が転じた言葉とされ、瑞々しい若葉や草花が色を増す、生命の息吹の満ち溢れる最も良い季節を表している。 名称のみにとどまらず、デザイナー選定も沖縄在住者を中心に行うなど地域性を重視したが、短命に終わってしまった。 【画像1】1982年5月1日~ 150円で発売開始 ・1983年5月1日 180円へ価格改正 ・1984年廃止
U字2型 谷口 文夫 1984年 1982年5月1日shirotanino
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ハイライト(20本入)-その2
日本たばこ産業株式会社へ移行後のハイライト。封緘紙からは専売公社の社章が消えたが、証票らしさを表す唐草模様は残され、今にクラシカルな装いを残している。 JT移行後にロングサイズからキングサイズに変更され、また「警告文表示改定」により、刷色が薄くなるなど変更が加えられたが現在も継続販売中である。しかしながら、販売高上位20傑から姿を消して久しく、往時の勢いはみられない。 ◎日本たばこ産業株式会社発足 【画像1】1985年4月1日~ ☆専売公社時代のデザインを継承。 ☆たばこ警告文面も専売公社時代と同じ。 ・1986年5月1日~ 200円へ価格改正 ◎新社章「JT」 ・以下末尾の数字は 「ニコチン/タール」表記 ・賞味期限などは外装セロファンへの刷り込み。 【画像2】価格記号GA-20。 22/1.7 【画像3】価格記号GA-20。 19/1.6 【画像4】価格記号GA-20。 17/1.4 ☆1990年頃 たばこ警告文面が増える ☆1991~93年頃 ロングサイズからキングサイズへ規格変更 ・1993年8月1日~ 220円へ価格改正 【画像5】価格記号GA-22。 17/1.4 ☆1997年頃 たばこ警告文面が大型化 ・1997年4月1日 230円へ価格改正 【画像6】価格記号GA-23。 17/1.4 ・1998年12月1日~ 250円 ・2003年7月1日~ 270円 ・2006年7月1日~ 290円 ・2010年10月1日~ 410円 ・2014年4月1日~ 420円 ・2018年10月1日~ 450円
U字2型 和田 誠 1960年6月20日shirotanino
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ハイライト(20本入)-ソビエト連邦輸出用
1967年6月に、ソビエト連邦の首都モスクワで第2回日ソ経済合同会議が行われた。折しもロシア革命から50年の節目に相当することから、記念品としてこのハイライトが贈呈された。ことのほか好評を博して、その意匠で輸出用となった。 ◎1967年輸出用 【画像1】表面ならびに本数表記・証票は国内販売品と同じレイアウトで印刷され、片面が記念の趣旨を表現して特別にデザインされた。 【画像2】ロシア革命50年。「ソ連地図とロケット」 【画像3】ロシア革命50年。「クレムリン宮殿」 ◎1970年大阪万国博覧会記念 【画像4】証票などをロシア語に置き換えて発売。以下はロシア語表記の逐語訳であるが、調べ足りず未だ語義の捉えられない記述がある。 「Экспо’70 Павильон CCCP」 ↓ 「expo'70 Pavillion USSR」 「Πo Эakaэy B/K Дaльнторг」 語義未詳 「Японcкaя Moнопольнaя Кoрпорaция」 ↓ 「Japan monopoly Corporation」 【画像5】ソ連館全景。
U字2型 垣内 貞夫shirotanino
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ハイライト(20本入)1967年全国火災予防運動協賛
全国火災予防運動協賛ハイライト。通常販売用のハイライトと全く同じデザインで、当初は封緘紙の中央に標語をいれたものが販売されたが、のちに専用の封緘紙を貼付した。 【画像1】全体。通常販売用と同じ。 ◎通常販売用の封緘紙を一部改めて標語を印刷 【画像2】「一服の味に恥じないあと始末」 ☆標語は同じでレイアウトを変更 ◎専用の封緘紙を作成 【画像3】左から「一服の味に恥じないあと始末」、「楽しく一服きれいに始末」 、「吸がらは灰皿に…」
U字2型shirotanino
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ミニ・スター(30本入)
30本入、長さ66㎜のミニサイズタバコである。かつては、この「ミニ・スター」と「ベルミニ」(25本入)の2種類が、ミニサイズのタバコとして販売されていたが、「ベルミニ」は短命に終わった。イラストロゴとして北欧風の民家を中央において、銘柄名「mini-star」が示すよう輝く星がデザインされている。底面にも民家のデザインが配してある。中国・九州地区および静岡・群馬の両県で限定して販売されていた。 桂米朝(3代目、1925-2015)が好んでいた銘柄らしいが、近畿圏では一般販売されておらず、入手にはご面倒であったろうと思う。 1972年7月1日~ ・100円で発売開始【画像1】 1972年7月頃~ ・「健康に注意」の文言が入る【画像2】 1975年7月頃~ ・新価格品表示「np」マーク入り【画像3】 1975年12月18日 150円へ価格改正 1980年 4月22日 190円へ価格改正 1980年6月1日 ・専売公社証票変更【画像4】 1983年5月1日 220円へ価格改正 1985年4月1日~ ・日本たばこ産業株式会社発足【画像5】 ・バーコード部刷色変更【画像6】 1986年5月1日~ 250円へ価格改正 1988年10月~ ・新コーポレートマーク「JT」 ・価格管理記号HC-25、ニコチン・タール値刷り込み開始【画像7】 ☆表面イラスト拡大(欧風の民家と輝く星)【画像8】 1991年10月1日~ 290円へ価格改正、価格記号HC-29 ・1997年4月1日~ 300円へ価格改正 ・1998年12月1日~ 330円へ価格改正 ・2003年7月1日~ 360円へ価格改正 ・2006年7月1日~ 390円へ価格改正 ・2008年2月廃止
U字2型 高橋 朗 2008年2月 1972年7月1日shirotanino
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みやび(20本入)
京都および一部周辺を対象に、「地域ブランド」として開発された銘柄である。コントラストを落とした格子模様の中に、燃え上がるように配した「雅」の文字が、薪能を思わせる優美にして枯淡な世界を印象付けている。 デザインの選定に際しては、関西圏在住のデザイナーを対象にコンペ形式で争われた。 【画像1】1978年10月15日 170円で発売開始 ・1980年4月22日 200円へ価格改正 【画像2】1980年6月1日 ☆専売公社証票変更 ・1983年5月1日 220円へ価格改正 ・1987年1月廃止
U字2型 鹿目 尚志 1987年1月 1978年10月15日shirotanino
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わかば(新デザインー20本入)
1968年5月の価格改正時に新デザインが採用された。 「わかば」は、旧デザイン当時から封緘紙の銘柄名を〇で囲む2つのバージョンがあったことが知られている。 〇で囲んだ方は、日本で独自に開発された「ネオフィルター」を採用していた。〇のないものは、日本のフィルター付きタバコの歴史から考え、アセテートフィルターであったものと思われる。 おそらくは嗜好調査的なことが行われたものと考えられるが、結果、あの独特の柔らかさをもつネオフィルターが採用されたのだろう。しかしながら「ネオフィルター」の使用は、「わかば」・「エコー」・「ハイライト(一部地域)」に限られる結果となった 「エコー」・「しんせい」・「ゴールデンバット」とともに旧3級品に分類されている中では唯一のロングサイズである。近年のたばこ税増税および値上げの中で、その安さから銘柄として見直され、自動販売機でも見かけるようになった。2019年10月以降、在庫売りつくしをもって廃止となり、代替銘柄となる「わかば・シガー」が発売されている。 【画像1】1968年5月1日~ 60円へ価格改正 ☆同時にデザイン変更 【画像2】1968年5月1日~ ☆ネオフィルター使用分 ☆封緘紙の銘柄名を〇囲み 【画像3】1970年秋以降~ ☆側面フラップ余白部70㎜に変更、上部のラインが消える 【画像4】1972年7月頃 ☆「健康に注意」の文言が入る 【画像5】1975年7月頃 ☆新価格品表示「np」マーク入り 【画像6】1975年12月18日~ 80円へ価格改正 ☆新価格品表示シール貼付 【画像7】同 ☆同時に新価格品表示のためハイライト型封緘紙を並行して使用。 ・1980年 4月22日 100円へ価格改正 ・1980年6月1日~ ☆専売公社証票変更 ・1983年5月1日 120円へ価格改正 ◎1985年4月1日 日本たばこ産業株式会社発足、以降も継続販売 [1979 日本専売公社]
U字2型 本多 八郎 2019年10月以降 1968年5月shirotanino
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チェリー(20本入)―北海道地域試験販売用1
札幌、小樽、岩見沢において一時期試験販売された。桜の木全体をデザインしたもの。 【画像1】1970年9月1日~ 100円で発売開始 【画像2】桜の木拡大 ・正確な廃止時期は不明
U字2型 信田 富夫 不明 1970年9月1日shirotanino
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チェリー(20本入)―北海道地域試験販売用2
旭川、函館、札幌において一時期試験販売されたもの。桜の花よりも、名称から想像される色味を重視したデザインであるが、表面の「CHERRY」の下に桜の花模様が透かし状にあしらわれている。 【画像1】1977年7月16日~ 150円で発売開始 【画像2】桜の花模様拡大 ・1978年10月下旬廃止
U字2型 八田 潤一 1978年10月下旬 1977年7月16日shirotanino
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ルナ(20本入)
1960年の「ハイライト」発売以降、フィルター付きタバコ全盛の時代が訪れ、同時に喫味にもライト志向が生まれる。発売当初は喫味の最も軽いタバコだった。また幾何学的なデザイン、色彩の持つ上品で優しい印象もその喫味を印象づけている。 名称はラテン語で「月」の意であり、消費者調査の結果「語感」・「覚えやすさ」・「言いやすさ」などを考慮したもの。 1967年11月20日~ ・80円で発売開始【画像1】 1968年5月1日~ ・100円へ価格改正 1970年秋以降 ・フラップ部余白70㎜へ変更【画像2】 1972年7月頃 ・「健康に注意」の文言が入る【画像3】 1975年7月頃 ・新価格品表示「np」マーク入り【画像4】 開始時期未詳 ・印刷用レジスターマーク入り【画像5】 1975年12月18日 150円へ価格改正 1980年 4月22日 180円へ価格改正 1980年6月1日 ・専売公社証票変更【画像6】 1983年5月1日 200円へ価格改正 1992年廃止
U字2型 トッパンアイデアセンター 1992年 1967年11月20日shirotanino