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『クレイジー・イン・アラバマ』
1999年アメリカ作品。 アントニオ・バンデラス監督作品。 監督はなんと俳優のアントニオ・バンデラス。 舞台は1965年のアラバマとハリウッド。 女優になる夢を果たすため、日常的に暴力をふるう夫を殺害してその首を持ったままハリウッドへ旅立つ女性と、アラバマに根付く黒人差別に敢然と立ち向かうその女性の甥っこである少年を主軸にしています。 DVと黒人差別という現代にも通ずる重いテーマを扱っていますが、ブラックコメディタッチで暗い雰囲気とは縁がなく、最後もハッピーエンドで〆るのはバンデラスらしい感じもします。 2020年現在、BLM運動で混沌としていますが、少なくともこの映画の中の黒人たちは非暴力を貫いています。 暴力と暴動、掠奪に走る現運動参加者が見たらどう思うんでしょうね。 大塚周夫さんは、終盤に判事として登場するロッド・スタイガーの吹替えを担当。 ロッド・スタイガーは富田耕生さんが多く担当されていますが、大塚さんも本作及びスタローン主演の『スペシャリスト』テレビ版で声をあてています。 そういえば、なぜか大塚さんの所属事務所だった青二プロダクションの俳優紹介ページでは『スペシャリスト』のロッド・スタイガーが代表作として紹介されていました。 何本も吹き替えているチャック・コナーズやピーター・セラーズではなく、なぜロッド・スタイガー(しかも視聴方法が限られるテレビ版)だったのかは謎ですね・・・。 『スペシャリスト』の方もソフト収録されると嬉しいのですが、期待薄。
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『ル・ブレ』DVD
2002年フランス・イギリス製作。 アラン・ベルベリアン監督。 超高額の当選宝くじを巡り、刑務所から脱獄した犯罪組織のボスと、かなりオツムが弱い刑務所の看守が繰り広げる珍道中。 フランスらしいエスプリさや、イギリスらしいウィットの欠片もないお馬鹿コメディムービーですが、そこそこ楽しめます。 主な吹替版の面子は大塚明夫、堀内賢雄、宝亀克寿、小宮和枝と芸達者揃い。 (特に看守役の堀内賢雄さんのはっちゃけっぷりが見もの) こういった軽いノリのおバカ映画は吹き替えの方が面白いといいますが、それも制作陣が力を入れているからでしょう。 大塚周夫さんはアフリカの町で盗品の売買をしている店の店主として登場。 出番はほとんど無いのですが、この役者がまた大塚さんにぴったりな容姿の持ち主。 小柄で、小太りで、品が無く、禿げ頭のひげ面! わかっているキャスティングです。
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『ホルテンさんのはじめての冒険』DVD
2007年ノルウェー製作。 ベント・ハーメル監督作品。 日本にいるとなかなか触れることのない、ノルウェー映画。 この監督の特徴なのか、それともお国柄なのか、なんとも言い難い映画で、シンプルなのか、複雑なのか、気楽に見るべきなのか、それとも構えるべきものなのか・・・。 主人公のホルテンはノルウェー鉄道のベテラン運転士。 退職を目前に控えた彼が最後の勤務に遅刻したところから、今までの規則的なサイクルから外れた、小さな非日常を積み重ねていくことになっていきます。 どのように捉えていいのかわからない独特な展開で物語が進んでいき、観終わった後、腕組みして考え込んでしまいました。 ちょっといい話? 感動作? なんか違うような・・・。 登場人物もちょっと不思議な人たちが多く、なかでも一風変わった老人の声をあててるのが、大塚周夫さんです。 この老人というのが、いきなり路面電車の直ぐ傍で、酔っぱらってぐてーっと横になった状態で登場するんですが、自称外交官だという。 こういう一筋縄ではいかないキャラクターこそ、大塚周夫の本領発揮といったところ。 映画は? でしたが、大塚さんの芝居は良かったです。 俳優はエスペン・ションバルグ。 調べてみると『ソフィーの世界』に出演していたということで、あの作品もノルウェー製作。 そういえばあれも難しい映画だった・・・。
映画ソフト 東宝株式会社 エスペン・ションバルグqqtys
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JC-AUDIO- JC-SQ1
中国メーカーによる、Bluetooth受信機能付きDAコンバーターです。 入力端子は光デジタルと同軸デジタル、出力端子はヘッドフォンとアナログ。 16bit48kHzのサンプリングレートということですが、個人的にはデジタルスペックよりアナログ出力部の完成度の方が音に影響すると考えていますので、参考程度ですね。 接続するにもノントラブル、面倒くさい設定なしにすぐに聞けるのがBluetoothのいいところ。 手元のタブレットですいすい音楽を選んでいくのは、ちょっと未来感があります。 音はモヤッとしてピントが合ってない感じもありますが、20cm口径のスピーカーを使った装置でも十分聞ける音が出てきたので完成度は高い製品でしょう。 デジタル関係の中国オーディオ製品は、最近性能的にも価格的にも魅力的な製品が揃っているのでいいですね。 ただ外れを引く可能性がつきまといますし、寿命に関しては何とも言えずですが、価格が価格だけに文句も言えないところ。
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『殺人ブルドーザー』DVD
1974年アメリカ作品。 ジェリー・ロンドン監督。 大西洋のある孤島で、落下した隕石によって命が芽生えた凶暴(?)なブルドーザーと、それに立ち向かう(頭の弱い)屈強な男たちが、壮絶と呼ぶにはあまりにも緩すぎる対決を繰り広げる。 アメリカのテレビ映画として制作され、放映するや否や酷評の嵐を巻き起こし、そして一周回って 「だが、それがいい」 とカルト的な人気を極一部で獲得している(らしい)問題作。 こんな作品ながら、国内DVD発売のニュースリリースによると「1976年NET(現テレ朝)のお正月ロードショーとしてゴールデンタイムに放映」されたらしく、日本も相当にあれな感じです。 しかしそんなどうしようもない内容とは裏腹に、吹き替えキャストは超豪華。 小林修、納谷悟朗、大塚周夫、高城淳一、中田浩二、内海賢二と、目を閉じて観れば(?)、A級作品と思えないこともありません。 発売したキングレコードに拍手!
映画ソフト キングレコード ジェームズ・ウェインライトqqtys
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『ほえる犬は噛まない』わくわくエディションDVD
2000年韓国作品。 ポン・ジュノ監督。 先日、外国映画としてアカデミー作品賞を受賞したことで話題となったポン・ジュノ監督の長編デビュー作です。 団地の管理事務所で働いている女の子と、団地に住む大学教授になろうとと苦心している青年を主軸として、団地内で起こる飼い犬失踪事件を描いていく怪作。 非常に独特なタッチの映画で、わけがわからないようで面白く、観終わっても後味がいいんだか悪いんだか・・・。 大塚周夫さんはその団地内で働く警備員の吹き替えを担当。 なかなかどうして、このピョン・ヒボン演じる警備員が実にいい味を出しているキャラクターで、大塚さんにぴったり! 韓国作品はドラマでも映画でも、いわゆるベテラン声優があまり出演されない印象がありますが、大塚さんはドラマも映画も韓国作品を多く担当している稀有な大御所です。 別パッケージのDVDでは吹き替えがオミットされているようなので、探す時には要注意。
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『ぽんぽこ物語』ベストセレクションDVD
1957年11月から1958年2月にかけてラジオ東京テレビ(現TBS)で放映された「日本初の国産テレビ映画」。 それまではテレビドラマ=生放送だったわけですが、この『ぽんぽこ物語』こそが映画と同じようにフィルム撮影・編集されてテレビで放映された、純国産テレビドラマ番組なのです。 主演の小鳩くるみさんなどは「本作が初のテレビ映画」と主張されていたものの、フィルムの所在が不明だったため長年『月光仮面』が「最初のテレビ映画」とも言われていました。 ところが2018年に行方不明だった本作のフィルムが発見されたことで事実がはっきりとし、ニュースにもなりました。 しかし60年も保管されていた間にフィルムは劣化し、こうしてソフト化に至るまでの苦労は並大抵のものではなく、そのあたりの詳細がブックレットに記載されています。 そしてこの『ぽんぽこ物語』発見のニュース映像を見ていて、パッと若き大塚周夫さんの姿が映ったときには目を疑いました! なんと主人公の一人ぽん吉が住み込んでいる魚屋の店主、魚徳役として出演されていたのです。 発見されるのがあと数年早ければ、大塚さんにも当時のお話を伺えたのかもしれないと思うと・・・。 大塚さんは後番組である『月光仮面』にも出演されていますが、戦後芸能黎明期からテレビ・ラジオ・吹き替え・舞台問わず幅広く活躍されていたことに驚かされます。 本DVDでは全73話の内12話を収録。 おすすめは、大塚周夫さんがダンサー時代に培った、キレのいい動きが楽しめる第6話! https://www.youtube.com/watch?v=v4QDAv2hzIU&feature=youtu.be
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『ジョジョの奇妙な冒険 第3部 スターダストクルセイダース』OVA DVD-BOX
週刊少年ジャンプの人気作品『ジョジョの奇妙な冒険』第3部OVAのDVDボックスです。 OVAという形なので原作をかなり削った上で、ストーリーも大きく改変されています。 タイトルも「奇妙」なら制作順も奇妙で、まず後半8~13話が1993~94年に。 その後に前半1~7話が2000~2002年にかけて発売されました。 そのため、後半がセル画、前半がデジタル画になっており、アニメの過渡期を感じさせます。 アニメファンには12話に若き日の今敏が携わっていることが大きな目玉でしょうか。 声優に関してですが、近年制作されたテレビアニメと比べると"異様に渋い"人選なのが特徴です。 大ベテラン、というか大御所が惜しげもなく起用されていて、アニメというより往年の洋画劇場のような顔ぶれ。 大塚周夫さんは主人公である空条承太郎の祖父、ジョセフ・ジョースター役。 原作ではかなりコミカルな役回りのジョセフですが、OVAは全体的にシリアスなので大塚周夫さん得意の三枚目要素を楽しめないのが残念です。 でもそのおかげで、大塚さん自身が「僕が演じた中で一番の二(枚目)です」と語るほどカッコいいキャラクターに仕上がっています。 この作品、音響はなんとあのルーカスフィルムのスカイウォーカーサウンドに依頼しており、そのサウンドデザイナー兼ミキサー担当者から 「私はジョセフが一番好き。なによりボイスタレントが素晴らしい」 と賞賛されていました。 ファンとして、こんなに嬉しく誇らしいことはありませんね。
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