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51セイコーマチック ウィークデーター 33石 金メッキケース SEIKOMATIC-P 5106-7000
新機構を搭載し、ビジネスウォッチとしての市場拡大を狙った亀戸工場製の「セイコーマチック」。 1960年に発売されたマチック62系、1963年発売の83系は諏訪精工舎(注1)の製品だったが、この51マチック-Pは第二精工舎亀戸工場の製品。 (注1)諏訪精工舎:長野県上諏訪。1959(昭和34)年に「第二精工舎諏訪工場」と「大和工業」とが合併し設立されたもの。 グランドセイコーも、それまでの諏訪精工舎製から、1966年製造開始の44グランドセイコーは第二精工舎亀戸工場で製造されており、更に、1968年には第二精工舎亀戸工場から45KS/45GSが登場。 従来の「諏訪/亀戸」の住み分けを解消し「SEIKOグループ」としての製造工場の再編成、見直しが行われていた。 亀戸工場初のマチックながら、この51マチック-Pは83マチックの特長である「薄型」「手巻機構付加」の特長を継承し、更に「瞬間日送り機構」、「プッシュボタン式日付修正機構」という亀戸流こだわりの新機構を搭載している。 マチック-Pの「P」は、プッシュボタン(Push-Button)の頭文字から付けたものと思われる。 「瞬間日送り機構」は、同じ亀戸工場製の45KS/45GS、52KSなどにも搭載されている一方で、諏訪工場製の機械にはその後も「瞬間日送り機構」を搭載した機械は見当たらない。 日・曜日の同時瞬間日送り機構は、世界的にも例は少ない。 独自の「プッシュボタン式日付修正機構」は、リュウズ中央に組込まれた六角形プッシュボタンを押し込むと日付が早送りされる。 この機構は耐久性に問題があったようで、現在残っている個体はプッシュボタンが壊れているものが多く見られる。 通常使用におけるこのボタン操作は2月と、30日までの月(4,6,9,11月)の1年間に5~6回しか押す必要はなく、実際のところ面白がって不必要に押すユーザが多かったのではないだろうか? 1967年当時の価格: 33石 SS 防水側 17,000円、SS 防水側(ハードレックス付) 18,500円 33石 SGP/SS 防水側 19,500円、SGP/SS 防水側(ハードレックス付) 21,000円 33石 18K 防水側 120,000円 #seiko #seikomatic-P #セイコーマチック #機械式腕時計 #自動巻腕時計
5106A 自動巻腕時計 SEIKO:第二精工舎セイコーマチックコレクター Mr.K
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62グランドセイコー ウィークデーター 39石 ステンレスケース 黒線入りインデックス文字盤 6245-9010T
1967年春頃から製造が開始された文字盤のインデックス/長短針に黒線が入ったデザインの62GSウィークデーター。 当デザインはウィークデーター6246のみで確認しており、カレンダー6245では未確認。 文字板記号(型番)は、黒線無しの「6246-9000T AD」から黒線あり「6246-9010T AD」に変更となっている。 末尾の「AD」とは、Applique Dialの略称でインデックスの仕上げが銀色の場合はロジウムメッキ、金色はSGP硬質金メッキ仕上げが施されていることを意味する。 1950年代後半に通常仕上げの文字盤との差別化でスペシャルダイヤル(SD)という金無垢インデックスの文字盤が発売された。 通常文字盤と比較して価格が500〜1,000円程度高額な見た目にも高級感が感じられるもので、自動巻一号(インジケーター付き)や手巻マーベル、クロノスなどに採用された。 その後、1963年中頃に光沢/耐久性、製造コストの面で優れたSGP硬質金メッキが実用化されたことからAD文字盤が登場した。 セイコーマチックや、その他のクラウンスペシャルやキングセイコーなどの手巻製品でも当初SD文字盤から1963年後半の発売製品はAD文字盤への変更が行なわれている。 文字盤インデックス/長短針に黒線入りデザインは62セイコーマチックウィークデーターの後期製品(6218-8010、6216-9010)、ロードマーベル36000(5740-8000)などに同様の例が見られ、この頃(1966〜67年)のセイコーデザインのトレンドとなっていた。 1967年当時の価格:62グランドセイコー(ウィークデーター付)39石 SS 防水側 革バンド付 38,000円 #seiko #GrandSeiko #セイコー #グランドセイコー #機械式腕時計 #自動巻腕時計
6246A 自動巻腕時計 SEIKO:諏訪精工舎セイコーマチックコレクター Mr.K