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ICE/the CHEWINGGUM WEEKEND
1997年6月リリース、チューインガム・ウィークエンドの2ndシングル。 このマキシがガムの最高傑作なんじゃないか、もっと言えば90'sの本邦オルタナティヴロックの中でも屈指の名盤だと思うんです。 ピクシーズやダイナソーなどのインディー・ロックや、シューゲイズ、パンクからガッツリ影響を受けつつ、ちゃんと日本のメインストリームでも受けるポテンシャルのポップさがあった。あったんだよ〜。 「ICE」もアルバムよりこっちのミックスの方が好みです。モコモコしてるといやそうなんだけどバランスが良いし、打撃じゃなく波動で攻めてくる感じが好き。分かりづらいですね。アルバムミックスの方は拡がりはあるんだけど、90年代末〜00初期の耳にちょっと痛い音なのが無念です。 アルバム未収録のカップリング2曲もそれぞれ違うアプローチながら岩田氏のギターがフリーキーに迸る名曲&名演。 今はサブスクで聴ける。次はリマスターで再発を!何卒!
Sony Records SRCL-3944恥多木人生
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SONS OF NICE YOUNG (クボタタケシ+かわなべひろし)
1996年9月21日発売。SONS OF NICE YOUNG 略してS.O.N.Y. キミドリのクボタタケシとTokyo No.1 Soul Setの川辺ヒロシのユニット作。 その名の通り?リリースはソニーからです。 ディレクターがなぜかレコーディングスタジオではなく新宿のヒルトンのスイートを1週間貸し切り、機材と大量のレコードを持ち込み制作が行われたが、只々遊んで終わった。とか、 S.O.B、RISE FROM THE DEADのNAOTOが参加した『すみれSeptember Love』が録音されたが、大人の事情でボツになった。など色々伝説が残っていますが、 音の方も中々なもんでこんな変なブレイクビーツ・レコードが、メジャーから出たのも潤沢な予算がかけられていたというのも、さすがCDバブル絶頂期という感じです。 バレアリックでカン・フーな『すみれSeptember Love』のカバー(vo.大野方栄)も、歌詞の刹那的なムードにぴったりでいい感じですが、やっぱり白眉はM4『HI-L-TONE(WALL OF SOUNDS)』ですね。 誰もいなくなった巨大ショッピング・モールで狂ったスピーカーから延々と流れていそうな、彼岸のループ&エコーなギタリズム(©️T.Hotei)。その空虚なサウンドは今聴くとめちゃくちゃvaporwave的です。これはどうにも早すぎるわ。 サブスクにもないしレコードもない、CDでしか聴けないけど全くプレミアが付いてないっていう例の最高のやつです。
Sony Records SRCL-3516恥多木人生