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犯ちは一度だけ/恵美
1972年7月25日発売。恵美の2枚目のシングル(恵美に名義変更後では初)。 表題曲「犯ち」と書いて「あやまち」と読ませるところからして情念漏れだしまくりな感じです。 都倉俊一作曲のモロにリンダ調ではありますが、なかなかインパクトのあるジャケに負けず劣らず恵美のアクの強い歌唱が堪能できます。 無骨ながらも非常にカッコいい編曲で、イントロのサイケっぽいギターノイズからの切迫感あるピアノリフが痺れますね。 歌詞は1番2番それぞれ男女目線で、恋人の不貞に対する断罪を叩きつける絶望みたいな内容なんですが、Bメロでコード感が急に明るくなったと思えばスカっぽい裏打ちのカッティングが入ってきたりするのが妙な味わいがあって良いです。 浮気した恋人の枕元で一晩中流してやりたい一曲。
RCAレコーズ ビクター音楽産業株式会社 JRT-1251恥多木人生
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もっと自由に/和田アキ子
1975年5月30日発売。和田アキ子23枚目のシングル。阿木燿子・宇崎竜童のゴールデンコンビに編曲は馬飼野俊一。 スウィンギーなシャッフルノリの8ビートがめちゃめちゃ腰に来ます。絶妙にハネたクラヴィネットがまたいい感じに効いていてとてもカッコいいです。アッコさんの歌唱も楽曲の良さにノッてるようで素晴らしい。 確かにダン池田とニューブリードが演奏する某歌番組でのパフォーマンスは、また輪をかけてさらに悶絶する程カッコいいのですが、この録音版も決してあなどれない名録音だと思います。 あの出演動画にちらっと映りこむ、この曲に合わせて踊る塚田茂のステップは必見ですね。あれこそが昭和の芸能の粋とグルーヴじゃないかと思います。 ジャケはアッコさんバージョンではなくイラストバージョンです。
RCAレコーズ ビクター音楽産業株式会社 JRT-1436恥多木人生
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A列車で行こう/デューク・エリントン楽団
1973年発売。両面とも1966年「ザ・ポピュラー・エリントン」からのシングルカット。 選曲自体は代表曲ではあるものの、結構大胆なアレンジがされているのでポピュラーといいつつ入門編にはオススメできません、でお馴染みのアルバムですがやっぱりいいもんはいいですね。 ど頭からエリントンがピアノソロをかましあの有名なテーマになだれ込む流れが素晴らしいA1もいいですが、激アブストラクトなムードインディゴがとても美しいです。
RCAレコーズ ビクター音楽産業株式会社 SS-2039恥多木人生
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美しき誤解/和田アキ子
1974年9月25日発売、和田アキ子21枚目のシングル。表題はこの頃のメイン作家馬飼野俊一作編曲、B面は作曲はケーシー(誰でしょう?)編曲は馬飼野。 R&Bの女王!って感じの派手さはないけれど滋味溢れる二曲だと思います。美しき誤解は語りもあるシャンソンライクな名スラーバラードで、アッコさんの威風堂々たる名唱が堪能できる一曲。 B面のあなたは人生の光もこれがまたなかなかあなどれず、アコギのストロークにどっしりしたリズム隊、ピアノが心地よく絡むスワンプロック歌謡です。アーシーな演奏に対して抑えめのあっさりとした歌がまた良い塩梅。 当時弱冠24才でこれほど酸い甘噛み締め系の楽曲を歌い切るアッコさん見事です。ジャケ写もゴージャスセクシー。
RCAレコーズ ビクター音楽産業株式会社 JRT-1376恥多木人生