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Hapalocrinus frechi
ブンデンバッハの代表的なウミユリの化石。 購入時はなんとなくそれっぽかった黄鉄鉱の輝きが、時の経過とともにどんどん失せていって、いつしか艶消しのくすんだ感じになってしまった。 先日黄鉄鉱の十二面体標本をメラミンフォームでこするということをやって、すばらしい効果をあげたので、このウミユリの標本にも同じ方法を試してみようと思い立った。 結果は、輝きが少し復活したようにも、またたいして変っていないようにもみえる。 いずれにしても、この標本はウミユリの標本としてではなく、母岩であるフンスリュック粘板岩の標本として、私には大切なものになっている。 この薄く切られたスレートに、控えめなウミユリの化石が載っているのが最高にクールでシックだと自分では思っているのだが、あまりに視野が狭すぎるだろうか。
Hunsrück Shale LDEV Bundenbach, Germanyktr
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Chotecops ferdinandi
ヤフオクで売りに出したものの、「レプリカではないか」といわれて返ってきたもの。 たしかに改めてよく見ると、真正の化石でない可能性が高い。 いや、高いどころか、確実にブンデンバッハのフンスリュック粘板岩ではない。 ではいったいこれは何だろう? 表側を見るかぎり、どうしてもレプリカとは思えないほど真に迫っている。 ところが裏側を見ると、あちこちに気泡とおぼしい孔があいている。 比重もフンスリュック粘板岩としてはかなり軽い。 モロッコ産のレプリカ(というかフェイク)はさんざん目にして自分でも判別がつくが、まさかブンデンバッハの贋物をつかまされるとは…… というわけで、自分の愚かしさの象徴として、しばらく机の上に置いておこう。
Hunsrück Shale LDEV Bundenbach, Germanyktr