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セントヘレナ 1ポンド銀貨「不朽の名作コレクション2022・ゴシック クラウン」
セントヘレナが発行した、貨幣史で名高いコインを称えるコレクションのうちの1枚です。2022年に発行された写真のコインは、英国で1847年に発行されたいわゆる「ゴシック・クラウン」銀貨をモチーフとしています。 オリジナルのゴシック・クラウンのデザインは、英国王立造幣局長ウィリアム・ワイオンによるものです。時の女王ヴィクトリア即位10年を記念して発行されました。このクラウン銀貨にゴシック体(ブラック・レター)が用いられていたため、後に「ゴシック・クラウン」と呼ばれるようになります。十字形に配されたイングランド、スコットランド、アイルランドの各象徴と、それを囲むブラック・レターが印象的な銀貨です。ゴシック・クラウンは、彼が手がけた「スリーグレイセス」「ウナとライオン」に並び、世界で最も美しいデザインの銀貨の1つに数えられています。ゴシック・クラウンはその人気から、本場の英国でも復刻版が発行されました。 写真の銀貨は、セントヘレナでマスター・ピース(不朽の名作)コレクションとして発行されたものです。片面はオリジナルのデザインを再現していますが、年銘のブラック・レターを anno dom mmxxii(2022年銘)として発行年に合わせています。肖像面はオリジナルのゴシック・クラウンのヴィクトリア女王ではなく、時の女王エリザベス二世となっています。
プルーフ 銀 セントヘレナHokutosei
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マルタ 10ユーロ銀貨「英国女王御在位70周年」
英国女王の在位70周年を記念して、マルタ共和国で発行されました。同国が英連邦加盟国でユーロ採用国でもあるため、ユーロ圏では珍しい英国女王関係の記念貨幣となりました。同じテーマで2.5ユーロ白銅貨も発行されています。素材はスターリングシルバー(Silver925)ですが、詳しい組成は不明です。 片側にあるプラチナジュビリー・エンブレムのデザインは、ヴィクトリア&アルバート博物館と英国王室の共催によるコンペを経て、リーズ大学の学生エドワード・ロバーツのイラストが採用されたものです。聖エドワード王冠をプラチナカラーの一本線で描くことで、英国女王の権威を表現しています。デザインには女王の在位期間70が組み込まれ、書体は女王の戴冠式で使用されたものが踏襲されています。更に、この10ユーロ銀貨ではエンブレムにカラーリングが施され、色は戴冠式で女王が着用したローブとガウンに合わせたパントン3515Cが採用されました。 10ユーロ銀貨の方は僅か2,000枚しか発行されていません(もっとも、マルタのコレクター向け貨幣は総じて発行枚数が少なく、この銀貨並みかそれ以上に発行枚数が少ないものも複数ある)。
プルーフライク 不明 マルタHokutosei