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Tangerine Dream “Phaedra”
またですかぁー。んで、今回もTangerine Dreamの登場です。今回は5作目のアルバム”Phaedra”を紹介します。一時期、私は独逸ロック(クラウトロック)もつまみ食いしていましたが、シーケンサーを使ったグループが割と好みでした。でも、当時はあんまり聴き込んだことが無かったので、今回は聴き込んでみようと思います。バンドの詳細なバイオグラフィーは以前に書いてものを参照して下さい。メンツは、Edger Froese (Mellotron, B, G, Organ, Synth [VCS3 Synth] ), Peter Baumann (Organ, Synth [VCS3 Synth], Flute, E-Piano [e-piano] ), Chris Franke (Synth [Moog, VCS3, SA], Kbd)と言う電子音楽界の鉄壁の3人です。プロデュースはFroeseがやっています。この担当楽器を見れば分かりますが、あのじゃじゃ馬シンセVCS3を3人とも使っています。バンドは、独逸Ohrを離れて、英国のVirgin Recordsと契約しており、1973年〜1978年までは、このトリオでガッツリやっています。内容はA面1曲でタイトル曲になっており、B面は3曲から構成されています。A面”Phaedra”では電子音の揺らめく中で、シーケンサー駆動の電子音の反復(本作で初めてシーケンサーが使われている)が心地良いんですが、全体としては、電子音によるオーケストレーションがやはり主体を占めているように思います。最後の「余韻」が良いですね。B1 “Mysterious Semblance At The Strand Of Nightmares”は、Froeseの作曲で、電子音の霞が幾重にも重なって、非常にゆったりと流れていく重厚アンビエント曲ですね。クチュクチュしたシンセ音やホワイトノイズの使い方が新鮮です。B2 “Movements Of A Visionary”では、やはり、電子音の海の彼方から立ち上がってくるシーケンサーの反復が心地よいです。まるで、口の中で球がコロコロ転がるようなシンセの音から成ります。B3 “Sequent C'”はBaumannによる小曲で、ふわふわした電子音がそこはかとなく流れて締めていきます。因みに、A面とB2は3人の共作となっています。と考えると、Tangerine Dreamとしては、シーケンサーをもっと加えて行こうと言う現れなのかも知れませんね。そう言う「反復音」が夢のような電子音と重なっており、そこがツボのように思います。これが「ロック」か?と言う疑問もありますが、そこは当時の状況によるのかも知れませんね。そこら辺に興味のある方は一度、聴いてみることをお勧めします。 https://youtu.be/HIQ0dd7B_FU #TangerineDream #Phaedra #VirginInternational #VirginRecords #Krautrock #Electronic #Synthesizers #VCS3 #EdgerFroese #PeterBaumann #ChrisFranke #Orchestration #Sequencer
Krautrock, Electronic Virgin International 不明Dr K2
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Fred Frith “Guitar Solos”
漸く、たどり着きました、天才ギタリストFred Frithのソロアルバムとしてはファーストアルバム、その名も”Guitar Solos”です。Fredについては前回、バイオグラフィーを書きましたので、省略しますが、ちょっとだけ補足を。彼は自分が関わったグループとしては、Henry Cow, Art Bears, Massacre, Skeleton Crewがらあり、またそれ以外にもRobert Wyatt, Derek Bailey, the Residents, Lol Coxhill, John Zorn, Brian Eno, Mike Patton, Lars Hollmer, Bill Laswell, Iva Bittová, Jad Fair, Kramer, the ARTE QuartettやBob Ostertagなどの強者ともコラボをしています。このような多彩で精力な活動していますが、その中に、本作品でもある”Guitar Solos”と言うシリーズを出しています。Henry Cowのファーストアルバムをリリースした後の1974年に、Fredの最初のソロアルバムでもある本作品をリリースしていますが、彼がギターで何をしようとしたか柄垣間見れます。このアルバムには、8曲が納められていますが、全て、LondonのCamden TownにあるKaleidophone Studioで、たった4日間で録音されており、全曲オーバーダブ無しの一発録りの即興演奏で作製されています。内容は、題名通り、ギター或いはプリペアード・ギターによる即興演奏はそのままパックしたものですが、単にプリペアード・ギターで変な音を出している訳ではなく、とてもソロで一発録りとは思えない万華鏡のような音色が聴取できますし、それを可能にしているFredのテクも凄いです。この時期、またルーパーもない時代ですので、そこら辺は機材とテクで演っているようです。また音域の幅も広く、ギターの可能性を拡張したと言っても過言ではないでしょう。 即興演奏とは何か?ソロとは何か?に興味のある方は是非ともこのアルバムを聴いてみて下さい。それでなくても一つの楽器でどこまで出来るのか?を興味のある方も是非是非! https://youtu.be/YSOFCm_ejbo #FredFrith #GuitarSolos #CarolineRecords #VirginRecords #Guitar #PreparedGuitar #Improvisation #Solo
Improvisation Virgin Records (Caroline Records) 1500 円Dr K2