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Moebius “Solo Works Compiled By Asmus Tietchens (Kollektion 07)”
続いて、MoebiusことDieter Moebiusのソロアルバムの曲を、独逸電子音楽の重鎮Asmus Tietchensが選曲したセルフ・コンピレーション・アルバムをご紹介します。Moebiusのバイオグラフィーは前回、書きましたので、そちらをご参照にしてください。また選曲を行ったAsmus Tietchensのバイオグラフィーも以前にボックスセットのところで書きましたので、そちらをご参考にして下さい(因みに、TietchensはBureau Bの再発シリーズのライナーノーツを毎回書いています。独逸語と英語なので助かります)。 それで、内容なんですが、今までリリースしたMoebiusのソロアルバム7作から1〜2曲づつセレクトされており、全9曲で、年代的には1983年〜2017年までをカバーしています。概ね年代順に配置されており、A面は “Tonspuren” (1983年), “Blue Moon” (1986年), “Nurton” (2006年)及び“Blotch” (1999年)から成り、B面は“Kram” (2009年), “Ding”(2011年),及び“Musik Für Metropolis” (2017年)から選曲されています。それで、珠玉の9曲がバランス良く配置されており、ここら辺にTietchensのセンスを感じますねぇ。基本的には、インストのエレクトロ・ポップな曲なのですが、時代と共に段々とヴォイス(あくまでもヴォイスであり、歌ではないです)を入れたり、リズムボックスが進化したり、シンセでリズムを作ったりと手技や機材或いは作曲方法も変わっていきますが、独特のちょっとだけ捻ったMoebius節のポップネスが堪能できます。各曲の説明は省きますが、もし、ちょっと変わって、ミニマルっぽいエレクトロ・ポップが好きであれば、全然素直に聴けると思いますよ。まあ、B面最後に”Das Ende”を持ってくる辺りも粋ですね。なので、手軽にMorbiusの音楽を知りたいのであれば、このアルバムは最適ではないでしょうか❗️ A2 “Hofnungsschimmer” from album “Blue Moon” https://youtu.be/WZmDBYkbMWA [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mLxG1lVwmkyzydGTX2KUXoXbzY4z_E-xA #Morbius #SoloWorksCompiledByAsmusTietchens(Kollektion07) #BureauB #SelfCompilation #DieterMoebius #AsmusTietchens #KrautRock #ElectronicPop #Tonspuren #BlueMoon #Nurton #Blotch #Kram #Ding #MusikFürMetropolis
Krautrock, Electronic Bureau B 2955円Dr K2
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Moebius “Tonspuren”
MoebiusことDieter Moebiusの単名ソロとしてはファーストに当たるのが、この”Tonspuren”です。ご存知のように、Moebiusは、Cluster、更にはHarmoniaのメンバーでもあり、クラウトロックの一つの代名詞でもあります。ちょっとだけバイオグラフィーを書いておきます。彼はBerlin’s Akademie Grafikの学生でもあり、バイトでレストランのコックもしてました。その時に、Conrad Schnitzlerと会ってます。その頃、SchnitzlerはHans-Joachim RoedeliusとZodiak Free Arts Labをやっていました。それで、この3人は1969年にKlusterを結成。しかし、Schnitzlerが脱退して、残ったデュオでClusterを名乗り、活動を続け、”Zuckerzeit”や”Sowiesoso”などのアルバムをリリースしています。またMoebiusはClusterやコラボのジャケのグラフィック・デザインもやってます。その後、Neu!のMichael RotherとのトリオでHarmoniaを結成し、よりアンビエントな方向へ。その過程で、Brian Enoとのコラボも行うようになります。1970年代には、Moebiusはソロアルバムの作製やConny PlankとGuruGuruのMani Neumeierとのトリオみたいにサイド・プロジェクトも開始します(因みにこのトリオでの作品”Zero Set”は名盤です!)。1980年にConny Plankとの共同名でアルバム”Rastakraut Pasta”を、翌年にも2人の名前でアルバム”Material”をリリースしており、同年にはGerd Beerbohmとのコラボ・アルバム”Strange Music”もリリースしています。その後も、比較的コンスタントにソロアルバムをリリースしています。そして、2007年には、Rotherと共にRother & Moebiusとしてツアーを敢行、またHarminiaの再結成も同年11月に行い、そのコンサートをベルリンのHaus der Kulturen der Weltで行っています。しかしながら、Moebiusは2015年7月20日に癌で他界してしまいました。 それで本作品の内容についてですが、意外にもポップなインスト曲が10曲。そしてそのメロディには少しばかりの諧謔性がほんのりと香り、何だかNDW(Neue Deutsche Welle)の、特にDer Planのような音楽性も少し感じられます。まあ、バックは古めかしいリズムボックスにシーケンサーから成り、それに割とミニマルなメロディ、しかもなんか懐かしいような、くすぐったいような、、、そんなメロディが重なったりして、何とも「宅録チック」な音楽になっています(個人的には、日本のDD.Recordsから出した私の本名名義の”Re-Musik”を思い浮かべましたね)。そこら辺も同時進行していたNDW的な感じを受けますね。なので、クラウトロックとは言え、NDW、特にDer Plan辺りが好きな方も楽しめると思います。なので、皆さんも是非聴いてみてね❗️ A5 “Etwas” https://youtu.be/K_WBOOCWIBo [full album] https://youtu.be/t1oxjfI_HzQ #Moebius #Tonspuren #SkyRecords #BureauB #Reissue #Krautrock #DieterMoebius #ElectronicPop #Cluster #SoloAlbum #Minimal #NeueDeutscheWelle
Krautrock, Electronic Pop Bureau B (Sky Records) 2955円Dr K2