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The Doors “s/t”
地下音楽を紹介していくこの場でThe Doorsを紹介するのも、何で⁉️と思われる方もいるかもしれませんし、私より詳しいファンの方やリスナーの方も沢山いらっしゃるとは思いますが、まあ、一つのルーツ探しみたいなこと紹介できればと思っています。私がこのバンドに興味を持ったのは2つのことに寄ります。一つはThe Stranglersに影響を与えたとされるバンド、もう一つはベースレス・バンドだったことです。その前に簡単にバイオグラフィーを。The Doorsは、1965年に米国Los Angelesで結成されたバンドで、メンバーは、Jim Morrison (Vo), Ray Manzarek (Kbd), Robby Krieger (G), John Densmore (Drs)の4人組で、ベース担当者がいませんでした。バンド名はAldous Leonard Huxley著書「知覚の扉(原題 The doors of perception)」から取られています。彼等はWhisky a Go Goと言うクラブで演奏していましたが、そこそこの人気があって、元々、ManzarekがMorrisonの書いた歌詞をみて、曲を付けたことに端を発して、バンド結成になる訳ですが、Manzarekはその時に既に兄とRick & the Ravensと言うバンドをやっていました。また、John Densmoreもthe Psychedelic Rangersと言うバンドもやっていましたが、1965年8月にManzarekの誘いでバンドに加わります。1965年後半になって、フラメンコギタリストRobby Kriederが加わり、更にその時にはManzarekの兄弟は抜けています.Patty Sullivanがベースで参加し、デモテープを作製しています。バンドはWhisky A Go Goなどのナイトクラブで人気が出てきます。そこに目を付けたのが、Elektra RecordsのプロデューサーPaul A. Rothchildで、バンドは、1966年にElektraと契約します。それでファースト・アルバムの録音にかかりますが、この時からベースレスで、Manzarekが左手でエレピのベース・パートを弾くことで肩代わりしています。あと、ベース奏者はレコーディングや後期のライブではヘルプで入りますが、正式メンバーではなく、あくまでもヘルプと言う形です。そうして出来上がったのが、本作品でもあるファーストアルバムです。アルバム用の録音は数日間で収録され、ほとんどの曲は第一テイクが採用されたとのことです。それでプロモ用のシングル”Break On Through”でしたが、歌詞にドラッグを想起させる部分があり、レーベル側がその単語を消してしました。アルバムは衝撃的で反応も良かったみたいです。そこで、セカンドシングル”Light My Fire (ハートに火をつけて)”をリリース。Billboard誌では1967年7月29日に、週間ランキング第1位を獲得しら1967年の年間ランキングでは第2位となっています。とまあ、初期はこのようにThe Doorsは幸先の良いスタートだったと思います。しかも、MorrisonはステージやTVショーで過激な言葉や行為(マスかき?)などをしばしば行い、警察沙汰になっており、意識的に自身を「セックスシンボル」として振る舞っていたとされてます。しかしながら、彼は、すっかり肥満で容姿が変わってしまい、7枚目のスタジオアルバム”L.A. Woman”を作製後、1971年に休養と称して、恋人とパリに渡りますが、同年7月3日にアパートの浴室で死亡しています。恐らくはドラッグによるものと噂がありました。残った3人はKriegerやManzarekがVoを取る形式でバンド活動を続けていましたが、やはり、Morrison抜きではThe Doors足り得なかったようです。そんなこともあって、1972年にアルバム”Full Circle”を出して、解散することになります。また、2002年に「21世紀のドアーズ」として再出発を果たすが、ドラムのDensmoreが誘われなかったことから、彼はバンド名に関する裁判を起こしたいています。結局、KiegerとManzarekは二人の名前をつけたバンド名で活動することに。 とまあ、ザックリと言うとこんな経歴のバンドですが、私的疑問の一つでもあるベースレス問題についてはManzarekが左手でベース・パートを弾いていたので解決しました。第2の疑問、The StrangersのDave Greenfield (Kbd, Vo: 故人)との関係は思っている程顕著ではないなぁと思いました。本作品には”Break On Through”や”Light My Fire”の他にも、10分位ある”The End”が収められており、この曲は何となくAunt Sallyの「ローレライ」を思い起こさせるなぁと思いました。だって、ファースト・アルバムの最後の曲が”The End”なんて、不穏過ぎる❗️しかしながら、それら以外の曲も珠玉の隠れた名曲はあるし、良く出来たアルバムと思います。まあ私がここで言わなくても、それは当然だとは思いますが、、、。まあ、聴いてちょ! “The End” https://youtu.be/BXqPNlng6uI “Light My Fire” https://youtu.be/qoX6AKuYWL8 #TheDoors #ElektraRecords #PsychedelicRock #JimMorrison #RayManzarek #RobbyKrieger #JohnDensmore #LightMyFire #TheEnd #BreakOnThrough #Drug #BasslessBand #Organ
Psychedelic Rock Elektra records 2500円位Dr K2
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Dome “Dome 3”
先に紹介したWireから派生したDomeですが、この作品はとにかく、凄い❗️かっこいいです❗️最早、ヴォーカルではなく、声すらも音源として、反復するギターやベース、サックス、シンセ、ドラムやパーカッション類を聴いていると、無人の精密機械の工場内に迷い込んだ様な錯覚を起こさせると言えば良いのでしようか。それと同時に有機的な部分もあり、これはDomeの最高傑作でとも言えますね。タイトルも最早意味の無い擬態音と化し、記号論的ですらあります。これも、私は前作の出来の良さがあったので、近くのレコード店にて速攻で買いました。何度も聴いたと思います。当時はこのミニマムでミニマルな彼等の音楽にヤラれた人は多かったのでは?また、Domeこそが「真のインダストリアル・ミュージック」を体現できたのではないでしょうか? CD再発されてはいますが、これはマストです❗️因みに、参加メンバーは、Bruce C. Gilbert, Graham Lewisの他に、Peter Price (Perc), Daniel O. Miller (Sax), AMCことAngela Conway (Voice)もゲストで参加しています。 A1 “Jasz” A2 “Ar-Gu” A3 “An-An-An-D-D-D” A4 “Ba-Dr” A5 “D-D-Bo” A6 “Na-Drm” B1 “Ur-Ur” B2 “Danse” B3 “Dasz” B4 “Roos-An” https://youtu.be/3zHqXLJuqLQ?si=lYNKVO1MEYJcW698 #Dome #Dome3 #Wire #BruceCGilbert #GrahamLewis #Instruments #Voice #Experimental #MinimalMusic #DomeRecords #RoughTrade #日本盤 #Guests #PeterPrice #DanielOMiller #AMC #AngelaConway
Experimental rock Dome Records 2500円位Dr K2
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Dome “Dome 2”
「ロックじゃなければ何でも良い」と発言したパンクバンドWireの2人(Bruce C. GilbertとGraham Lewis)が1980年に結成した実験的音楽を実践するユニットがDomeです。本作品はセカンドアルバムで、ギターやベース或いはシンセと言う楽器と音が出るもの(=非楽器)などを用いて、畳みかけるように作成したらしい。アンビエント風の曲から始まりますが、その硬質て繊細な音の感触が非常にカッコいい、クールなアルバムです。私は元々、Wireの大ファンだったので、日本盤で,近くのレコード店で購入。聴いた瞬間、ぶっ飛びましたね、モノクロのジャケもグーです。 A1 “The Red Tent I” A2 “The Red Tent II” A3 “Long Lost Life” A4 “Breathsteps” A5 “Reading Prof. B” B1 “Ritual View” B2 “Twist Up” B3 “Keep It” A3 “Long Lost Life” https://youtu.be/G5EDf3_hfYI [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLIMNk9tpcZ-QCECd0kmHBk2mFGC5U1ivt&si=_VS4uTTCeUt2owxr #Dome #Dome2 #Wire #BruceCGilbert #GrahamLewis #Experimental #Industrial #DomeRecords #RoughTrade #2ndAlbum #日本盤
Experimental / Industrial Dome Records / Rough Trade 2500円位Dr K2
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P16.D4 “V.N.R.L.”
独逸はロック史の中でも特異な位置にあります。それは、例えば、反復するハンマービートの発明、電子音楽との親和性、独逸語の語感等だと思います。そんな中から出てきたのが、Neue Deutsche Welle(NDW)或いはGerman New Waveと言われるムーブメントであり、更にマニアックな地下音楽シーンにいたのがP16.D4やその前身であるP.D.のようなグループで、実験音楽とパンクが渾然一体となった音楽を奏で、録音に励んでいたのだと思います。本作は1981年にカセットとして発売された作品のレコード再発です。彼等はテープ操作や非楽器の使用など通常のパンクとかニューウェーブとかとは違い、「現代音楽とパンクの衝突」を実践していました。なので、近年の発掘再発(Was Soll Des?やVinyl On Demandがここら辺の最初を担っています)、盤自体は専門店に行けば割と容易に入手できたと記憶しています。その後、私は、P16.D4のリーダーのRalf Wehowsky (RLW)と繋がり、コラボ作品も発表できたのでありました。 因みに、この時期のP16.D4のメンバーは、RLWことRalf Wehowsky (G, B, Tape, Electronics, Vo), Roger Schönauer (B, G, Tape, Vo), Gerd Poppe (Drs, Piano, Vo)に加えてEwald Weber (Vo, Sax, Synth[A1, B1-B6])でした。アルバム・タイトルの”V.N.R.L.”は、Von Rechts Nach Lichtsの略で、「右から光へ」と言う意味らしいですが、真意は不明です。 ◼️side A studio recording A1 “ANR” A2 “Alte Kameraden” A3 “PAPPA” A4 “PODO” A5 “Verselbständigende Geräusche” A6 “Später Zeit” ◼️side B: Live 24.10.81 B1 “Blind” B2 “Ereignisisse [1-3]” B3 “Chinin” B4 “ANR” B5 “BACU” B6 “Familie Müller [original cassette album] https://youtu.be/muCDk0MeFb0?si=TKVrJL0a51c25yBz #P16.D4 #V.N.R.L. #GermanUnderground #Experimental #Noise #Rock #PunkVSContemporary #CassetteCulture #WasSollDas? #Reissue #Remastering #LimitedEditions #400部 #RalfWehowsky #RogerSchönauer #GerdPoppe #EwaldWeber
Experimental rock Was Soll Das? Schtahlplatten 2500円位Dr K2
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The Pop Group “How Much Linger Do We Tolerated the Mass Murder?”
The Pop Groupは1978年に英国ブリストルで結成されたバンド。その名を裏切るかの様なファンクとパンクと現代音楽とジャスとダブをグツグツ煮たようなかなり攻撃的で先鋭的な音楽をやっていた。そして政治色なら強い歌詞も特徴。本作は2枚目のアルバムだが、プロデュースをダブの達人Dennis Bovelleがやっており、ファーストよりも過激な音になっている。私はこの前後に出たシングル”We Are All Prostitute”でショックを受けて、本作も購入。何と日本盤だったので、ポスター付きで、部屋に貼っていた。現在も再結成して活動しているが、当時十代だった彼等のエッジの切れ味は無いように思う。それくらい衝撃的ならアルバムです。 A1 “Forces Of Oppression” (2:32) A2 “Feed The Hungry” (4:13) A3 “One Out Of Many” (1:49) A4 “Blind Faith” (4:00) A5 “How Much Longer” (4:56) B1 “Justice” (3:06) B2 “There Are No Spectators” (4:11) B3 “Communicate” (4:41) B4 “Rob A Bank” (2:16) https://youtu.be/3UmqvhM8eX8?si=woy_uLfa1U4K9w0e #ThePopGroup #HowMuchLongerDoWeToleratedTheMassMurder? #YRecords #RoughTrade #Funk #AvantRock #Punk #Dub #DennisBovelle #2ndAlbum #GarethSager #MarkStewart #DanCatsis #JohnWaddington #BruceSmith
Avant-rock, Experimental funk, Dub Y records / Rough Trade 2500円位Dr K2