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Klangkrieg / Gunter Adler “Split”
この作品は、独逸のKrangkriegと同じく独逸人ミュージシャンGunter Adlerのスプリットになっています。確か、Klangkriegは最初に登場した時、現代音楽っぽいカッチリしたアートワークで話題になっていたのですが、本作品以降、リリースは止まっています。先ず、最初に、両者のバイオグラフィーを纏めて、書いておきたいと思います。Klangkriegは、1987年にFelix KnothとTim Buhreによって結成されたデュオです。彼等にとって”KlangKrieg”と言う言葉は、都市の雑音が最終的にユートピア状態になっていることを指しています。そしてこのデュオは、そのような都市の雑音をダイナミックで生き生きとして腹々させるような音楽構造に落とし込む為に、このような雑音をフィルター処理したり変調させたりすることに、もっぱら興味を持っているのだそうです。そしてその為に、人工音も自然音も、幾分耳障りなカットアップ或いは微細な変調に編集されています。彼らは、能動的に「聴く」ことと受動的に「聞こえる」都市の環境に対して、リスナー達の耳をそうやって仕向けたいと考えており、それが彼等のコンセプトみたいです。特に1990年以降にKlangkrieg はサラウンド音響やテキストのコラージュ、オーディオ・アートや劇場や映像の為の音楽の分野で実践してきています。コンサートでは、彼等は、音のアナログ処理(ライブ・エレクトロニクス、コンタクトマイク、指の爪やカット・オフなど)とインスタレーションやパフォーマンスでのテープ音とを組み合わせています。要するに、都市の雑音や微細な音材料をアナログ機材で変調させたり、カットアップさせたりして、能動的に「聴く」に耐える音楽をやっているだと言うことでしよう。一方、Gunter Adlerは本名Jürgen Hallと言い、1986年に初めて人工音を作り出したらしく、ハンブルク大学で物理学、哲学及び音楽を研究したおり、1996年に応用物理学の修士を取得しています。また1998/99年と1997/98年におけるサウンド・インスタレーション、アニメーションおよび映像や台本などの歴史も研究しています。そして、彼は1999年以降、”Gunter Adler”や”Groenland Orchester"名義或いはオーディオ・ビジュアルプロジェクト "Augsburger Tafelconfect"として、レコードを出したり、独逸やポーランド、ベルギー、オランダなどでライブ・パフォーマンスを行なってきていますし、また、国際音楽/メディア・フェスにも多く参加してきています。また2095年以来、彼はサーキット・ペンディングも行なっています。更に、彼はFelix Kubin の"Paraelektronoia" と言うラジオ番組やMariola Brillowskaの"Ritual Kanibalski"の劇伴音楽にも参加しています。 それで本作品について紹介していきます。 先ず、Klangkriegサイドですが、都合5曲収録されているようですが、曲の切れ目が不明瞭で、全体として1曲のように繋げてあります。フィールド録音なのか電子音なのかよく分かりませんが、極めて抽象的な音が続き、時々、電子音が顔を出したりします。ノイズ・ミュージックではありますが、全体を覆う雰囲気はアブストラクト・ミュージックとでも言えそうです。例えば、A1などは、Vanity Recordsの黄色ラジカルの辺りとも共通点がありそうです。そんな「宅録系ノイズ」とも言える音楽です。A2ではホワイトノイズを上手く使っています。多分、それ程凄いエフェクトはかけて無さそうですが、ミックスにはかなり神経を使っているようです。またA5ではオモチャのような電子音による不可解なリズム(パターン)と上物の電子音と絡みがシンプルで良い感じです。それて、次にGunter Adlerサイドですが、こちらはモロ電子音で出来ている、ミニチュアのオモチャのような曲が6曲(B1は3つのパートからなります)からなります。こちらも電子音ノイズのオモチャ箱をぶちまけたような可愛らしい小品が並んでいる感じがしますが、これはある種、Klangkriegとの共通性がありますね。またGunter Adlerサイドでは、可愛らしいビートを聴取することが可能ですね。そう言う面では、Felix Kubinのような感じもありますね。オモチャ系実験ポップとも言えそうです。 とまあ、両者の背景は異なりますが、出来た音楽にはお互いに通じ合える実験ポップな一面を見ることが出来て、お得感や楽しみ方がありますので、ここら辺の新しい独逸ポップに興味がある方は、一度聴いてみては如何でしょう?きっと気に入りますよ❗️ Klangkrieg “Nachtspeicher” https://youtu.be/ox58lQTfduY Klangkrieg “Luzern” https://youtu.be/Yu0q6IQwu5U Gunter Adler “Polymetrica III” https://youtu.be/oQwIcGXJaEM Gunter Adler “Telecraft” https://youtu.be/itUiw7fMnqc #Klangkriek #GunterAdler #Split #UN #ExperimentalMusic #ExperimentalPop #FelixKnoth #TimBuhre #JürgenHall! #Electronics #FieldRecording #AbstractSound
Experimental Music / Poo Staubgold 不明Dr K2
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Groenland Orchester “s/t”
またもや謎物件。どうも、独逸のGroenland Orchester (以下GOと表記)の唯一の12㌅EPみたいです。もう何故、買ったのか?全然、記憶にございません (どこかの政治家みたいですいません)。それを踏まえた上で、ちょっと調べてみました。GOはJyrgen Hall & Reznicekの2人で、1998年に結成されています。彼等は、特別の音楽的質と、通常のダンスミュージックが陥り易い美学的な罠を避けることを併せ持った電子ポップ・ミュージックを作製しています。彼等の音楽的背景は実験色が著明でありますが、常に単純で甘いメロディが満ち溢れています。この小さなオーケストラの指揮者はRenznicekとJyrgen Hall (Günter Adlerとも呼ばれる)の2人です。Renznicekは、programming, orchestration, E-Gを担当し、1995年から2001年の間に、ソロ作品をStaubgold, Odd Size, Wachsender Prozess, Meeuw Muzakなどからのソロ作品をリリースしている他、KlangkriegやFelix Kubinとのコラボ作もリリースしたり、画家のMariola Brillowskaとも行っています。一方で、Jyrgenは音響心理学や身体心理学のスペシャリストで、自身もProgramming, Transfer, Bなども用いています。そして、彼もまたGünter Adler名義で1999年から2012年までにソロ作品をリリースしています。そんな経歴を持ったデュオが、GOなんです。それで、本作品なのですが、4曲入り12㌅EPと言う体裁でリリースされています。どれも不思議な電子音で作られた、IDM (Intelligent Dance Music)と言うよりも、リズムのあるひんやりした電子音楽と言った方がしっかりくる音楽が収められています。「箱庭的テクノ」とでも言っても良いかもしれませんが、、、。ちょっと人間味が無い所で、好き嫌いが分かれるかもしれませんね。クラブで踊るよりも家で聴いていたいと思う方は一度聴いてみても良いかも。 “Haudura” https://youtu.be/bGbkb_JOoLk “Ballistik” https://youtu.be/9a2L84iSgkk #GroenlandOrchester #Staubgold #12inchEP #ExperimentalTechno #箱庭的テクノ #Renznicek #JyrgenHall #DanceMusic #Germany #ClubScene
Experimental techno Staubgold 不明Dr K2