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Asmus Tietchens “4K7”より”Musik Im Schatten” LP2
Asmus Tietchens ボックスセット”4K7”(このセットのタイトルは4種類のカセット[業界ではカセットはK7と評記される]と言う意味でしようか?)の2枚目は、1982年に米国Aeonからリリースされた”Musik Im Schatten”です。この作品は1988年に英国Auricleよりカセット作品として一度再発されています。シンプルで機能的なデザインと一緒で、音の方もシンプルなんですが、ミニマルと言う訳でもなく、説得力のある5曲が収められています。音程とか明確なリズムはないのですが、音色とか音同士から成る構造みたいなものを楽しむ「音楽」ですね。前作よりも音の輪郭がハッキリしていて、メリハリがあるので、然程、アブストラクトな感じはしないのですが、それでも彼の意図したところには中々触れられない感じは残りますね。多分、シンセを主に使っているみたいですが(辛うじてリズムボックスの音も聴こえる)、その表現力は流石といか言いようのない程の完成度で、彼の才能が窺い知れます。またB-2”Du Darfst”ではねじ曲がったシンセ音に彼の変調ヴォイスが被ると言う新しい面も見られます。この盤も名曲ばかりなので、機会があったら、音の構造な音色に興味のある方は是非とも聴いてみてください❗️ハマりますよーぉ! “Undine” https://youtu.be/tnYQJ1S9gnM #AsmusTietchens #4K7 #MusikImSchatten #VinylOnDemand #Aeon #ElectronicMusic #Synthesizer #音色 #音の構造
Electronic Music/Experimental Vinyl on Demand €85.00Dr K2
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Asmus Tietchens “4K7”より”Musik Aus Der Granzone” LP1
初めてAsmus Tietchensの名前を聞いた時、私は独逸のバンド名だと思っていました。それも、ノイズ・ミュージックを演るグループだと。まあ、そんな訳で、Asmusが実は、ジャーマン・ロックの興隆期から現在に至るまで、柔軟に姿勢を変えつつ、凄い音楽的キャリアの音楽家であると後々に知ることになります。そんなAsmusのバイオグラフィーを少し。彼はHematic SunsetsとかClub of Romeと言ったユニット名を語りながら、前衛音楽の独逸人作曲家として活動してきました。Asmusは子供の頃から実験音楽やミュージック・コンクレートに興味を持っており、1965年に初めて実験音楽の録音をしています。特にシンセ、テープ・ループと言った電子楽器を主に使っていたそうです。1970年代になると、Asmusは、プロデューサーのOkko Bekkerと知り合い、何十年にも渡って、タッグを組んでいます。Tangerine DreamのPeter Baumannは、Asmusの録音物(デモテープ)を聴いて、Asmusのファースト・アルバムをプロデュース行い、その結果、アルバム”Nachtstücke”がリリースされています。そして、1980年にAsmusはEgg Recordsと契約します。彼の初期の録音物の特徴はと言うと、より親しみやすいシンセによる電子音楽で、それは、1984年にNurse With WoundのレーベルUnited Diariesからリリースした”Formen Letzer Hausmusuk”から始まっています。しかしながら、彼は段々とより抽象的なコラージュへと移行していき、1990年からは、Humburgで音響学を教えています。以前と変わらず、彼は録音物を作り続けており、今も昔も多作家ですね。そんな彼に再発の刃を向けたのが、同じ独逸の再発専門レーベルVinyl On Demandで、その結果が、この4枚組LPにオマケの7㌅シングルのボックスセットです。 LP1枚目”Musik Aus Der Grauzone”。このアルバムは元々、YHR Tapesこと、York House Recordingsから1981年にリリースされたカセットアルバムの再発です。因みにこのYHR Tapesは、David Elliottが運営してた弱小レーベルながら、電子実験音楽やアヴァンギャルド或いはインダストリアルなどの作品をリリースしていますが、中々の品揃えです。話しを戻すと、この作品でのAsmusは、中々、アブストラクトな電子音楽を演っています。A面は、電子音のみのアブストラクトな曲ですが、秀逸なのがB面一曲目で、電子音にリリカルなピアノやサックスを絡ませた独自の音楽性をみせてくれています。Asmusがよく名前を聞く割に、彼の作品自体がそれ程よく知られていないように感じるのは、彼の音楽の柔軟で自由な音楽性故でしようか?掴みどころがあまり無いと言うか、言葉で表すことが出来ない音楽であるからでしょうか?これは音楽家にとって最高の賛辞だと思います。「音」に従っての音楽なので、言葉(批評)を介さないが故に、どこまでもハッキリとした形を表さないモノなんでしょう、彼の音楽は❗️と言う訳で、B-1”Unter Der Stadt 2”だけで聴く価値はあると思いますよ。あとB-4”Troglodyten”の電子変調ヴォイスもツボですね。 “Unter Der Stadt 2” https://youtu.be/1_h1CfZK6aU #AsmusTietchens #4K7 #VinlyOnDemand #YHRTapes #MusikAusDerGrauzone #1981 #AbstractMusic #ElectronicMusic #SoloWork
Electronic Music/Experimental Vinyl on Demand €85.00Dr K2