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BMB Con “Sonderangebot (Ik Mag Er Niet In!)”
これも謎物件です。ピクチャーLPで、どれがグループ名かも不明でしたが、裏ジャケに”Staalplaat”と書いてありましたので、そこから検索してみました。その結果、バンド名はBMB Conで、作品名は“Sonderangebot (Ik Mag Er Niet In!)”と言うことが分かりました。そこから彼等のバイオグラフィーを簡単に紹介していきます。結成は1989年で、メンバーは英国生まれの蘭人Justin BennettとRoelf Toxopeus及びWikke 't Hooftのトリオです。2006年以降は他のグループやミュージシャンとのコラボもやっています。彼等は、HPを見ると、デジタル・エレクトロニクス(恐らく、ラップトップ?)による即興演奏を行うと同時に、火やスモーク或いはビデオ投影のような視覚的なアプローチも行っており、またライブ・パフォーマンス会場も、ギャラリー、美術館、クラブ或いは野外などでも行うことがあるみたいで、更にはソーラー発電なども利用することがあるようです。どちらかと言うと、バンドと言うよりもサブ・アカデミックな総合芸術集団のような存在のようです。Discogsではリリースが止まっているようですが、彼等のHPでは今でも現役でライブをやっており、またBandcampでのデジタル・リリースは続いているようです。 それで、本作品の内容ですが、ラップトップ全開❗️と思いきや、サイロのような場所で、割とデカいパーカッションを叩いたような反響音から成る打撃音や摩擦音を体現していて、都合、A面B面合わせて7曲が収録されていることになっていますが、各曲の境目は明瞭ではなく、ずっと繋がっているような構成になっています。しかも、パーカッションの音以外の部分は、(微弱な)ドローン音からなっており、それもまた曲間を不明瞭化している原因です。しかしながら、聴いた後に、それ程の疲労を強いる訳ではなく、どちらかと言うとカタルシスを得られる音楽として作用しているように思えます。それで、調べてみると、本作品は、1996年夏にBerlinのPrenzlauer BergのWasserspeicherでのライブ音源からなっており、それ故に、曲間が不明瞭なのかと納得しました。BMB Conは、本作品以降はデジタル配信になっていきますが、ピクチャー盤と言うこともあって、趣のある作品だと思いますし、これぞ「1990年代の音響系ノイズ」の真骨頂だと思いますので、気になる方は是非とも、彼等の活動にも注目してみて下さい❗️ 本作品はYouTubeには無かったので、BandCampより”Shhhh”を貼っておきます。 https://bmbcon.bandcamp.com/album/11-shhhh #BMBCon #Sonderangebot #IkMagErNietIn! #Staalplaat #TheNetherlands #ElectroAcoustic #Noise #Ambient #DigitalElectronics #JustinBennett #RoelfToxopeus #Wikke'tHooft #AudioVisualGroup
Electro-acoustic Noise Staalplaat 不明Dr K2
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Artificial Memory Trace “Vol. 13: Erozion”
またもや、難物を発掘。皆さんはArtificial Memory Trace (ATMと記載。ここでお金をおろしたり、acid mother templeと間違わないように!)を紹介しましょう。とは言ったものの、これが情報が余りありません。AMTはベルギーのSlavek Kwiのソロプロジェクトです。どうも、最近はアイルランドに居を構えているようです。Slavekが何某かの文化的な活動をする時には、AMTと言う隠れ蓑にを用いる訳ですが、彼がやっていることには、須く彼の強く固い意志が宿っている訳で、彼の作り出す有機的な音の領域とか彼が見つけたグラフィックとか記述にもそうあるべきだと考えて良いでしよう。彼の音世界と言うのは、正確に構築され、完璧にバランスの取れた、「ミュージック・コンクレート」における素材の組み立てのことです。彼の師事するFrederick Rzewski(Musica Elettronica Vivaの創設メンバーの1人)はSlavekが大きな影響を持つようになる5年程前に他界していますが、John Cageもまた同様に他界しています。AMTは1990年代を中心に活動を展開してきてはいますが、その後、この手の「音響系ノイズ」のアーティストがどうなったかは未だに不明でもあり、だからこそ、ちゃんと評価しなければならないのではないでしょうか。1990年代末でしようか、MSBRの故田野幸治さんが欧州ツアーで、彼の家(まだベルギーに居た)に遊びに行ったところ、「アコースティック・シンセサイザー」なる自作楽器を見せてもらい、それが凄く面白かったと言ってましたね。大き目の木箱に大きなスプリングの付いた楽器で、そのスプリングを叩いたらするとシンセみたいな音がするらしいです。そんな柔軟な発想こそが彼の音楽に対する想いではないでしようか? それで、本作品ですが、Vol.13なので、何かのシリーズだとは思いますが、ちょっと良くわからなかったです。この前後にだけナンバリングしてありますが、何のシリーズかは不明。それで、不思議な鳴りの単調な音が比較的やや大き目に録音されており、曲間になるに従って、ロックト・グループになっていたり、なっていなかったりで、ついついそのまま聴いてしまい、エンドレスになったり、なかったりで落ち着かないです。ん〜こう言う音楽は言葉にしづらいですね。そう言うと身も蓋も無いのですが、一部では、他のグループ(Zoviet Franceなど)の音源をサンプリングしてループにしたりしているようですが、無許可なのか許諾済みののかも分からないです。使用楽器は、鳴りのないRölmöのシンバル、石で出来た音響彫刻及び裏で出回っているソフトウェアの発振音らしいです。聴いただけでは全然分かんないです。なので、レコードとしてはギミックに満ちており、危険物件ですね。どうですか?この危険物件を聴いてみますか(溝フェチさん向けです)? YouTubeには無かったので、AMTの他の作品をはつておきます。 https://youtu.be/Cf-2CFV2sMM #ArtificialMemoryTrace #Vol13.Erozion #ERS #Electro-AcousticMusic #SlavekKwi #Belgium #Ireland #LockedGroove #SoundSculpture
Electro-acoustic Noise ERS 不明。Dr K2