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思い出のマーニー
みんなは「内側」の人間だけど 私は「外側」の人間だから。 人の輪に入れない少女アンナは 夏休みの間ロンドンを離れ、 リトル・オヴァトーンという 田舎町で過ごすこととなった。 心を閉ざして 孤独を謳歌するアンナだが、 謎に包まれた湿地の館と そこに現れた少女マーニーとの 出会いをきっかけに 心温まる不思議な体験が始まる… ジブリ映画から入ったクチですが 原作、かなり面白いです。 アンナと同じでないにしても 親との付き合い方に悩んだり 何故か人の輪に入れなかったり 自分は「普通」じゃないんだろうか と鬱屈した青春を過ごした私には 新書や自己啓発本より沁みました。 https://youtu.be/-B7-UeK1244?feature=shared
新潮社 ジョーン.B.ロビンソンkaikai
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闇の奥
映画「地獄の黙示録」の 原作小説として知られる作品です。 地獄の黙示録では 1960年代のベトナム戦争が 物語の舞台になっていたのに対し、 本作では19世紀末の 植民地コンゴが舞台となっています。 横暴な手段で支配を行う欧州人と 下級身分ながら理性的な原住民たち、 そして川の上流で象牙貿易を展開する 奥地出張所の社員クルツ。 彼らが照らし出す「闇の奥」の実像とは… 野蛮な風習を取り去るために 植民地へ赴いたはずの先進国の人間が 原住民支配のために蛮行に走る矛盾と 人間を狂気へと走らせる大自然の魔性。 コンラッド自身の実際の体験をベースに 描かれた、まさに「地獄の恐怖」の物語。
小説 ジョゼフ・コンラッド 新潮社kaikai