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スリッピング・イントゥー・クリスマス/レオン・ラッセル
平和キャンペーンの一環として、ドングリを植える活動をしていた夫妻が「ステューボール」の替え歌に等しいクリスマス・ソングを発表したのは1971年。このレコードは翌年にシェルター・レーベルからリリースされました。 バングラ・デシュ・コンサートの出演、ソロ・アルバムとしてはサードの「カーニー」の後というタイミングになるようです。こちらはラッセル節炸裂の渋いスローブルース仕様で、ヒット性や後年に聴かれ続けるような要素は皆無です。しかしながらこの渋さが実に良い。ラッセルのシェルター時代のシングルとしては比較的珍しい1枚かもしれません。特にプレミアがついているわけでもないようですが。何故か両面がモノラルで、プロコルのファーストじゃないけれど、リリースを急ぐあまりこうしたのかと、勘繰ることも可能です。クリスマス・シーズン商戦を狙ってレコードを発売するならわしがありますから。紙ジャケットで全てリイシューされる彼のアルバムの中にもボーナス・トラックとして収録はされないようで残念ですが。
ブルースロック 7" Single シェルター揖斐是方
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小沢昭一の小沢昭一的こころ。サイン入りLP
小沢本人の歌唱による諸作の中ではやはり本盤が一番良いのではないでしょうか、毎日聞こえてきたあのメロディーと氏の軽妙な語りを覚えている方も多いとおもいます。あの番組「小沢昭一的こころ」のテーマ・ミュージックに歌詞をつけて歌っているのが「明日の心だ」。収録曲中の白眉は酔生夢死の無頼の生きざまを歌った永六輔作詞の「アレ野垂れ死に」と、小沢作詞、今村昌平補作詞、黛敏郎作曲の「エロ事師の歌」(当然野坂作品の世界で)。これは映画に使われた楽曲なのかもしれませんが。得意のハーモニカが炸裂、戦後の昭和を築いてきたオトーサンたちのペーソス、ノスタルジア満載の好盤です。1993年に仕事でご一緒した際にいただいたサイン、不愛想で感じの悪いオヤジだったのを記憶しています。笑い。#永六輔 #黛敏郎 #今村昌平 #野坂昭如
歌謡曲 愛唱歌 LP, Album CD コロムビア揖斐是方
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THIS IS NOT HERE 歌 ヨーコ・オノ
亡夫が生きていれば81歳になった今日、もしも存命なら夫婦二人で活動していた時代を振り返りどんな評価を下すのでしょうか。その夫を己のコンセプチュアル・アート上のキャラクター作品として自在に扱い始めて早40年余、この芸術家の86年頃に出回った日本製と思しき海賊盤です。若気の至りなのかどうかしていたのか、80年代中期あたりまではダコタに手紙を書いてカードをもらったり、来日時にサインをもらったり、不人気で途中でキャンセルとなった世界ツアーの初めの何か所かのライブテープまで入手したりしていました。今ではみんなどっかへいってしまい殆ど手元にはありませんが。これはシングルのみの楽曲などを中心に編集されたレコードですが、「夢をもとう」は入ってませんね、みつからなかったのか。当然、本盤自体よりも珍しいですから。#beatles #johnandyoko
ロック LP, Album bag揖斐是方
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真夜中の太陽/ジューシー・ルーシー Midnight Sun/Juicy Lucy
昔は特定のレコード会社が提供するラジオ番組がありまして、いくつも思い出すことができます。ローカル局のもあれば、全国ネットのもありましたが、毎日、夕方の五時台にコロムビアの洋楽だけを流す10分ほどの番組中に一度だけ聴き、入手したのがこのシングル盤です。当時はこの会社のロックではユーライア・ヒープが一番ポピュラーでヒットしていたと記憶しますが、これは彼等と同じブロンズ・レーベルに属していたジューシー・ルーシーの、国内では四枚目にして最後のシングル盤です。名シンガー、ポール・ウィリアムスにスティール・ギタリストのグレン・ロス・キャンベル、後にホワイトスネイクで名をあげたミッキー・ムーディーも在籍していました。バンドはベストを除いて四枚をリリースしましたが、参加ラインナップはすべて違った笑。そのへんが残念な良いバンドでした。#whitesnake #mickymoody #misunderstood #tempest
ロック 7" Single ブロンズ揖斐是方
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オランダの国民的バンドが放った世界的な大ヒット ゴールデン・イアリング 「レーダー・ラヴ」
60年代から活動を開始し、本国オランダでは超大物の国民的ビッグネームがこのゴールデン・イアリングです。かつては日本でもレコードが出ていましたが、同じダッチ・サウンドとしては圧倒的にショッキンク・ブルーに軍配があがりました。このバンドは初期のビートバンドから出発し、60年代後期のサイケデリック時代には「ミラクル・ミラー」や「エイト・マイルズ・ハイ」といった名作を発表、ハード・ロックにシフト・チェンジした70年代前半にこの曲と、アルバム「ムーンタン」で黄金期に突入、80年代に入ってもヒットをとばしていました。この曲は1973年の作品で、日本以外での世界的大ヒット・ナンバー。 (高校白書だか青春白書だか「ビバリーヒルズ」のあのドラマで、車を飛ばしてブランドンが新しい恋を探しに、というようなエピソードで全編にわたって流れ、エピソードそのもののタイトルにもなっていました)これを携えて、アメリカと同じように日本でも噂されたザ・フーとのジョイント・コンサートでも実現していれば、大きく評価は変わったと思われます。アルバム・ヴァージョンとは異なり、こちらは5分余のエディット・シングル。ラジオからたった一度流れたのを聴き、このレコードを買った記憶があります。#thewho
ダッチ・サウンド 7" Single ポリドール揖斐是方
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インランド・フィッシュ/吉沢元治 サイン付初回盤CD
片足の靴屋こと「上・下」三人衆の中では結局、今なお鑑賞に堪えうるのがこの人の作品。いち早く鬼籍に入られたのは、たしか「生前葬・ライブ」の直前だったような記憶があります。まだシーデーが3200円もしたころの1980年代にリリースされたもので、90年代に入ってサインをいただきました。豊住芳三郎のパーカッションと吉沢のベースだけによるライブでの演奏ですが、実にイマジネイティブなフリー・ジャズ。#フリー・ジャズ #CDアルバム #吉沢元治 #豊住芳三郎
フリー・ジャズ CD クラウン揖斐是方