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シャイニング
原題:The Shining 1980年5月公開(日本は 1980年12月) 原作:「The Shining」スティーヴン・キング著 小説家を志すジャック・トランスが引き受けた仕事は、冬期に閉山する山頂にあるホテルの管理だった。しかしそのホテルは恐ろしい曰く付きのホテルだった。徐々に精神に異常をきたしていくジャック。そして狂気の行動へ...。 いつもの左右対象の美しい構図で、見る者の恐怖心を掻き立てます。また、クライマックスの迷路のシーンはステディイカムを一気に有名にしました。 スティーヴン・キングとはホラー映画の捉え方、ひょっとしたら映像作品そのものに対する考え方が違うのかもしれません。 オープニングの空撮映像のストックの一部が、「ブレード・ランナー」のエンディングに流用されたのは有名です。
ジャック・ニコルソン ジョン・オルコット スタンリー・キューブリック スタンリー・キューブリックace
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アイズ ワイド シャット
原題:Eyes Wide Shut 1999年7月公開 原作:「Traumnovelle」アルトゥル・シュニッツラー著 ニューヨークの開業医夫婦の性的なすれ違いを描いています。内容はやや難解ですが、現実か妄想かは実際も個々人の気持ちの問題でもありますし、それがすれ違えば情愛は縺れていくと思うのでそのあたりを表現したのかなぁ、と思います。独特のカメラワークが幻想的でもあり、また恐怖心も煽ります。 アメリカではNC-17(17歳以下の観賞が全面的に禁止)指定、日本でもR-18(18歳以下の観賞が全面的に禁止)指定されました。 キューブリッックはこの映画の試写後、心臓発作で亡くなりました。
トム・クルーズ ラリー・スミス スタンリー・キューブリック スタンリー・キューブリックace
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フルメタル・ジャケット
原題:Full Metal Jacket 1987年6月公開(日本は1988年3月) 原作:「The Short-Timers」グスタフ・ハスフォード著 戦争の狂気を、新兵の厳しい訓練とベトナムでの激しい戦闘の2部構成で描く。 左右対称で一定のスピードの動きを崩さないカメラワーク、衣装や小物の考証、地味だがリアルな特殊効果など、キューブリッックワークが平常運転の作品です。字幕の日本語訳は当初戸田奈津子氏が担当しましたが、意訳して汚さを消したため降ろされたそうです。また、撮影はイギリスで行われたそうです。理由はもちろん監督が飛行機に乗りたくなかったからです。
マシュー・モディーン ダグラス・ミルサム スタンリー・キューブリック スタンリー・キューブリックace
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バリー・リンドン
原題:Barry Lyndon 1975年12月公開(日本は1976年7月) 原作:「The Luck of Barry Lyndon」ウィリアム・メイクピース・サッカレー著 英国貴族に成り上がっていくアイルランド人青年の栄光と没落を描く。 上映時間185分で2部構成になっています。しかし見終わったあとはそんなに長く感じないのが不思議な映画。そしてこの作品も映像が素晴らしい!時代考証もかなり正確で、アカデミー賞を撮影賞、美術監督・装置賞、衣装デザイン賞、編曲賞を獲得しています。
ライアン・オニール ジョン・オルコット スタンリー・キューブリック スタンリー・キューブリックace
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時計仕掛けのオレンジ
原題:A Clockwork Orange 1971年12月公開(日本は1972年1月) 原作:「A Clockwork Orange」アンソニー・バージェス著 絶対管理下の全体主義と、欲望の赴くままに生きることと。その間の矛盾と葛藤を非感情的に描く。暴力シーンを淡々とみせていく恐怖は、スプラッシュな映像よりも心に残るように思います。初めて観た時、ミルクバーの内装は衝撃でした。
マルコム・マクダウェル ジョン・オルコット スタンリー・キューブリック スタンリー・キューブリックace
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BULLITT / ブリット
地味な刑事もの、というと身も蓋もないのですがその分カーチェイスが際立つのかもしれません。エンジン音、ドライバーの顔、スキール音。いい演出です。プロデューサーのフィリップ・ダントーニはこの後“フレンチコネクション”を手掛けます。 モパー乗りがマスタングを見ると身構えてしまうのは、この映画のせいです(嘘)。 マックィーンの、グレーのパンツに紺のタートルと茶のツイードジャケットとチャッカーブーツ。これは真似しました。若かりしロバート・デュパルがチョイ役で出てます。
Warner Bros. スティーブ・マックイーン ウィリアム・A・フレイカー ピーター・イェーツace