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フラットかるヒット (ST-010V)
プラス株式会社製の『フラットかるヒット』の名称で販売されていた小型ホッチキス『ST-010V』。 ・綴じ裏の針がフラットに折曲がり、書類や資料がかさばらずスマートに保存できる ・50%の力で軽々綴じられる ・100本の針をコンパクトに楽々装てん などの特徴を持ち、2006年にはグッドデザイン賞を受賞しているホッチキスです。 『フラットかるヒット』は現在も販売されているホッチキスですが、今回紹介するモデルは旧モデルのフラットかるヒットとなります。 とはいえ現行モデルと旧型モデルは見た目はほぼ変わりがなく、正直なところパッと見では区別がつかないほどです。 大きな相違点は、綴じられる最大枚数が32枚となっている現行モデルに対して、こちらの旧モデルでは最大20枚までとなっているところ。 このシリーズの特徴となるおしゃれでかわいらしいツートンカラーは新旧モデルでこのカラーにちょっぴり違いがある程度。底面に刻まれている刻印で確認する方法が一番間違いない確認方法かもしれません。こちらのモデルには「ST-010V」の刻印が施されています。 通常のコピー用紙程度であれば最大20枚まで綴じることができます。 外 寸 / H60×W30×D81(㎜) 質 量 / 106g 針装てん数 / 100本 とじ 奥行 / 30㎜(最大) 使 用 針 / №10 綴じた紙の裏側に出た針は平らに折れ曲がる「フラットクリンチ」と呼ばれる形状になります。 フラットクリンチで綴じられた書類は針による出っ張りが少なく、そのまま積み重ねてもあまりかさ張らず雪崩を起こすことも少なくなります。また、バインダーなどに収納する際にも場所を取らずに保管できます。 針を装てんする際は、上部を開けばマガジン内にある「プッシャ」と呼ばれる白い部品が長いばねが自動的に引いてくれますので、針を楽々装てんさせることができます。 マガジンの先端側側面にある窓から残量を確認することができます。 本体の後部には綴じた針を外すことができる「リムーバ―」が備わっています。 このホッチキスの特徴のひとつである“軽々綴じられる”「軽とじ機構」と呼ばれる2段てこが備わっています。 ホッチキスは、てこの原理によって細い針金を紙の束に打ち込むことができます。このホッチキスでは、てこを2つ重ねることで針を打ち込む力を約2倍にすることが可能となっています。 このホッチキスを使って約4年間で1万本の針を打ってきましたが、非常に軽い力で針を打ち込め、針を打つ音も静かだったところが深く印象に残っております。 使い始めは、あまりに軽く、静かなことになかなか慣れないところもありましたが、大きなトラブルを起こすことも無くストレスも少なく使用できた点も好印象。 ちなみに、1万本の針を打ったこのホッチキスは、今は前線を退いて「保管中」状態ですが、今も問題なく使用できます。 良かった点 ・一万本の針を打っても大きな問題なく使える耐久性 ・綴じる力が半減されている「軽とじ機構」 ・テーブルの片隅に置いておいても邪魔になりにくいコンパクトな本体 ・静かな場所で使っても、大きな音を立てずに綴じられる ・かわいらしいツートンカラー 気になった点 ・ペンケースに入れて持ち歩いていたら、ペンケースの中が針だらけになってしまった ・針を装てんしようとした際、ハンドルのストッパーが容易に外れてしまうのでハンドルとマガジンの間によく指を挟まれた 非常に軽い力で針を打てるためか、ペンケースなどの中に入れて持ち歩くときに振動を与えてしまうと勝手に針を打ち込んでしまうようです。 ペンケースの中が針だらけになってしまうのも困ってしまいますが、ホッチキス本体の下側にある「針を打ち込み・折り曲げる機構」がある場所は、穴の開いているようになっている状態になっており、そこに針が挟まってしまうとなかなか針を除去することができず苦労しました。 ハンドルの内側に設けられた長いばねによって、マガジン内の針が正しく送り出され、針を装てんする際には容易に針を置くことができます。しかし、このような“長いばね”で、お約束のように指を挟まれるタイプの私にとっては、少々恐怖を感じる代物であります。ハンドルを開いた際にはたらくストッパーは容易に外れてしまうので、針を装てんする際には両手で行う方が良いでしょう。 もっとも、挟まれたところで大きなケガとなることは少ないかと思いますが、地味に痛いのですよ(苦笑)。 #文房具 #ホッチキス #プラス
フラットクリンチ ホッチキス フラットかるヒット プラス株式会社栗下 智
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HD-10D (初代 - 後期型)
マックス株式会社製の小型スタンダードホッチキス『HD-10D』 これまでのホッチキスの5倍の耐久力がある10号ホッチキスとして 1968年に登場。 1969年にグッドデザイン賞を受賞。 以来モデルチェンジを経ながら50年以上に渡り同社のスタンダードホッチキスとして歴史を積み重ねてきたホッチキスがこの『HD-10D』。 これはその初代モデルとなります。 通常のコピー用紙程度であれば最大20枚まで綴じることが可能。 外 寸 / H51×W21×D104(㎜) 質 量 / 89g 針装てん数 / 100本 とじ 奥行 / 60㎜(最大) 使 用 針 / №10 綴じた紙の裏側に出た針は、山形のメガネ橋のような出っ張りがある「メガネクリンチ」または「ノーマルクリンチ」と呼ばれるスタンダードな形状のものとなります。 針を装てんする際は、上部を開いてマガジン内にある「プッシャ」と呼ばれる白い部品を指で引いて装てんさせます。 装てんされた針は本体の片側面にある窓から残量を見ることができます。 本体の後部には綴じた針を外すことができる「リムーバ―」が備わっています。 現在のホッチキスに基本的に備わっているものが揃っているTHEホッチキスとも呼べる小型ホッチキスのベーシックを築いたモデルといって過言ではないでしょう。 ちなみにこの初代モデル(メーカーさんでは「第1弾」と呼ばれています)には、作られた時期によって3種類のモデルがあります。 私は便宜的に初期・中期・後期と呼ばせていただいていますが、今回紹介したものは昭和55年(1980年)から平成3年(1991年)ごろまで作られていた初代・後期モデルとなります。 後期モデルでは、本体上部の「ハンドルカバー」と呼ばれる部分に社名の「MAX」の刻印が施されています。 このマークが針を打ち込む際の滑り止めの役割も果たしており、本体随所に見られる非常に合理的かつシンプルデザインがとても好印象です。 #文房具 #ホッチキス #マックス
ノーマルクリンチ ホッチキス HD-10D マックス株式会社栗下 智