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パイロクスマンガン鉱 京都府南丹市 2020-10-05
切断・研磨標本 堆積型層状マンガン鉱床の生成過程を示す、大変貴重な標本だと思います。 ピンク色の鉱物は、色からしてパイロクスマンガン鉱と思われます。夜桜が咲いているかの様に、大変綺麗なマンガン鉱ですが、パイロクロアイトを含むため、徐々に変色して行きます。いずれ、ガラス板を張り付けるかして、変色防止処置を施す予定です。 しかし、この様に綺麗な標本でも、鉱山にとってはマンガン品位が落ちるので、打ち捨てられたのでしょう。
マンガン鉱脈標本 京都府南丹市 2015年SilicifiedZone
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不明の石 新潟県糸魚川 2020-09-29
糸魚川市の姫川は、ヒスイ拾いで有名な産地。そこに、たまに落ちている、丸い斑点の石。何なのか、全く見当がつきません。石灰岩でもないし、もちろんヒスイでもない。生物的な要素があるかも知れないので、雲根誌21 化石編に分類してますが。
雲根誌21 化石編 新潟県糸魚川市 姫川の転石 2015年SilicifiedZone
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マンガン鉱脈標本 南丹市のマンガン鉱山 2020-09-25
南丹市には、たくさんのマンガン鉱山が有りました。2015年頃までは、まだ、坑口やズリに、この様な鉱石が残ってました。最近は、この様な鉱石は、何処の鉱山でも、ほとんど採れなくなりました。その原因の一つは、このコレクションに原因があるのかもしれませんが。 本来なら溶鉱炉に掘り込まれるか、または、出荷されずに残っていたとしても、叩き割られて、綺麗な部分のみが持ち去られる運命の石でした。しかし、この様な状態で保存すれば、まだまだ、色々な事が引き出される標本にする事が出来ます。しかも、切断標本にすることで、黒化する事も防げます。例え、黒化したとしても、ほんの少しだけ再研磨することで、再び、元の姿に戻せます。 各鉱床により、それぞれに特徴が有りますが、基本的な構造は、ほぼ同じです。この標本も基本的な構造です。下から、パイロクスマンガン鉱の珪酸マンガン帯、その上に、テフロ石と菱マンガン鉱の炭酸マンガン鉱帯が載ります。この炭酸マンガン帯には、黒褐色のハウスマンガン鉱やアレガニー鉱を多く含む部分が有り、その中心部に緑マンガン鉱が含まれています。
マンガン鉱脈標本 京都府南丹市のマンガン鉱山 2015年SilicifiedZone
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園石帯を含むマンガン鉱脈標本 2020-09-24
ほぼ、マンガン鉱脈の全体を示す標本で、しかも園石を含む炭酸マンガン鉱帯が有ります。2枚目の写真は、その園石帯の拡大です。
マンガン鉱脈標本 京都府綴喜郡のマンガン鉱山 2015年SilicifiedZone
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マンガン鉱脈標本 京都府南丹市のマンガン鉱山 2020-09-24
ほぼ鉱脈の全体を示すマンガン鉱標本です。 この標本の上部は、ほぼ平坦な面になって居る事から、生成時はこの向きだった事が分かります。この上に「かつぎ」と言う薄い粘土層が有り、その上に二酸化マンガン鉱が載ります。よって、この二酸化マンガン鉱を担いでいたために、この粘土層を「かつぎ」と呼んでいたのでしょう。戦前位までは、この二酸化マンガン鉱の部分だけを採掘していたのです。多くの小さい鉱山では、層が薄いので、人が一人、這って入れる位の小さな穴で掘っていたために、狸掘りと言われました。 かつぎが在るために、そこから外れてしまい、鉱脈全体の標本が作れないのです。しかも、たいていは、有っても、採集者によって叩き割られて、粉々にされています。現在では、この様な標本を作る事は、なかなか難しいのです。
マンガン鉱脈標本 高さ 23㎝ 京都府 南丹市のマンガン鉱山SilicifiedZone
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園石 園鉱山 2020-09-23
園石の原産地は、京都府 園鉱山。2000年頃には取り尽くされ、ほぼ絶産状態に。マンガン鉱物マニアには、垂涎の園鉱山の園石。 かく言う私も、最も好きなマンガン鉱物言えば、園石なのです。 写真の説明 1枚目 こんな小さなマンガン鉱脈ですが、それを切断研磨した標本です。 2枚目 1枚目の鉱脈部分の拡大です。下から、珪酸マンガン鉱帯、その上がテフロ石帯、その上に黒褐色の園石を多く含む部分。きちっと、堆積型層状マンガン鉱床の規則通りの構造です。 3枚目 これも、菱マンガン鉱に園石を含んでいると考えられます。 4枚目 3枚目の園石を含む部分の拡大。 5枚目 さらに実体顕微鏡で観察したところ。 園鉱山の園石の標本は、たくさんの切断標本を作ってますから、また、紹介します。
マンガン鉱脈標本 京都府 園鉱山 2015年SilicifiedZone