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シカマイアの正体を示す標本 2023-06-06
私の雲根誌21の館には、シカマイアの正体を示す標本が幾つか在る。その一つがこれ。 シカマイアの最新説は、「巨大二枚貝である」と言う論文が発表されている。しかし、二枚貝と言えないシカマイアが、数は少ないが存在する。それは、シカマイアの真中心部での切断面でないと、この形は現れないからだ。その確率は、数10分の1位か。この部分は、シカマイアの蝶番部分とされている。 本巣市が、シカマイアの標本を集めて置こうと、地元同好会に依頼して、その候補標本に黄色い印を付けて貰った。その印が、この標本の右下に付いている。そしたら、その数100個になったらしい。そこでさらに選別して、数10個に絞り、それらに赤い印を付けられて、それを回収された。これは、その選に漏れたシカマイア。むしろ、最高の標本で、金色を付けるべきだったと言えるだろう。 雲根誌21の館では、「シカマイアは、海綿化石」と考えて居る。また地元では昔から、「アヤメ石」と呼称されており、まだこちらの方が、この形・構造を良く観察、理解されているのだと思う。
雲根誌21 化石編 写真に物差しが置いてあります。 岐阜県本巣市根尾 初鹿谷SilicifiedZone
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東濃の球状花崗岩「なんだもんだ」 2023-05-30
この球状花崗岩は、Prinさんと私Jackが、出会ったきっかけとなった記念の球状花崗岩です。また、この石は、愛知県の北村さんが発見し、標本を地質標本館へ持ち込んだことから公になりました。そして、私達は、この石から、球状花崗岩の解明をスタートさせました。 現在では、捕獲岩から球状岩に発展したと言うのが大勢の意見のようです。しかし、それでは、どうして球状花崗岩なるのか、そこが解明出来ていないのです。私は、どう考えても、捕獲岩が球状構造を示すようにはなる訳が無いと思います。それは、捕獲岩と球状花崗岩しか存在せず、その中間的構造を示す物が存在しないからです。 そして、兵庫県明延に、球状花崗岩に関係する石を集めた「なんだもんだ館」と言う、リアルな展示場(非公開)を作りました。
雲根誌21 化石編 2009年5月 岐阜県東濃地区SilicifiedZone
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桜石 福井県鳥浜産 20211129
桜石は、斜方晶系の菫青石仮晶とされてきましたが、それでは、あの桜花の様な透入三連晶にはならないので疑問がありました。最近では、菫青石と同質異像鉱物のインド石 (六方晶系) の仮晶と言う事で落ち着いております。 この鳥浜の桜石を見ますと、本当に鉱物結晶として、この様な形になるでしょうか。説明が出来ないと思います。
雲根誌21 化石編 福井県 鳥浜SilicifiedZone
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玉ネギ状岩 兵庫県美方郡香美町村岡区 2021-04-29
いわゆる玉ネギ状風化岩と呼ばれている石。酸化鉄で汚れているので、風化とされているのでしょう。 これは、近くの道路工事など出た岩石が運ばれて、川原に落ちた物のようで、露頭はそう遠くでは無い場所と思う。 粘板岩で、吸水して、バラバラに崩れて、完全な物を4個を回収できた。しかし、乾くと、皮がどんどん剥けて行く。それで、ボンドで固めたところ、なんとか、この様な状態で保存できた。ただ、一個は、二つに割れてしまったので、切断して、内部構造をみられるようにする予定。 ただ、この石のコアの部分は、粘板岩にしては、比重が少し大きい。予想では、黄鉄鉱を含んでいるような気がする。風化では、この様な現象は起こり得ないから、酸化鉄で汚れていようとも、これは風化での現象とは思えない。きっと、面白い結果になると思う。
雲根誌21 化石編 中生代? 兵庫県美方郡香美町村岡区SilicifiedZone
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巨大イカ石の仮晶 五日市産 2020-11-21
イカ石の結晶と言われている、巨大仮晶方解石結晶の玄能石が、東京都でも産出します。しかも、駅前の川の中で。 1枚目写真は、実際の採集したままのイカ石仮晶方解石。イカ石の結晶としては、何故か細長いので、少しずつ縮めてみたのが、2枚目と3枚目の写真。何故か、だんだんと玄能石に似てきます。 4枚目は、やはり、実際に採集したままの写真。 イカ石の結晶は、伸縮するみたいで、縮めて行と玄能石の形の様になります。この細長い形の仮晶方解石は、アメリカでは「カニの爪」と呼ばれています。 また、外国では、1メートルを超す巨大な玄能石があって、イカ石は、巨大な単結晶に成長するとのことです。 北の海には、巨大なイカ石の塔がありますが、あれば微少なイカ石結晶の集合体らしいです。日本にも、シオワッカ(足寄石灰華半ドーム)にも、微小な結晶が生成しています。 現在、イカ石は微少な物しか発見されず、また合成も出来ないのに、数千万年以前になると、1メートルを超すと言う不思議さです。やはり、玄能石は、ナマコ化石と考えた方が・・・・・・・。
雲根誌21 化石編 東京都あきる野市 2005年SilicifiedZone
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饅頭石 2020-11-19
鳥取県 大山周辺で産出した饅頭石です。現在では、露頭は被覆工事され、採集も見学も不能になってます。 1枚目は、典型的な饅頭石。2枚目は、その露頭。3.4.5枚目は、細長いタイプで、枝分かれしている物も有りました。6枚目は、その断面。7.8枚目は巨大な饅頭石。 これら資料から、従来説のアルミナ球顆説は、完全に覆るでしょう。
雲根誌21 化石編 鳥取県 大山山麓 2004年頃SilicifiedZone
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越戸の玄能石 2020-11-11
越戸の色々な形状の玄能石。鉱物的な規則性が全く無く、鉱物とは考えられない。雲根誌21ではナマコの卵巣化石と考えている。
雲根誌21 化石編 長野県上田市越戸 2005年から2010年頃SilicifiedZone
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松島の饅頭石 2020-11-10
多分、誰にも知られていない、新発見の松島の饅頭石。と言っても、2004年当時の観光旅行の折りに見つけた露頭。 饅頭石は、松島の高台の駐車場の崖に付いていた。しかもボロボロで、標本としたら、もう一つ。しかし、餡が微生物の塊だったことから、底泥性堆積物捕食者の化石の可能性が見えてきた。つまり、饅頭石は、アルミナ球顆ではなく、ナマコ化石の可能性が有ると言う話し。
雲根誌21 化石編 宮城県宮城郡松島町 2004年当時の観光旅行SilicifiedZone
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鮞状石灰岩と呼ばれている石灰岩 2020-10-24
鮞状石灰岩と呼ばれている石灰岩が、スカルン鉱床の上盤の石灰岩中に、局所的に含まれている。 どう見ても、何らかの化石に見えるので、切断標本 (最初の二枚) と、薄片にしてみた (3枚目以降)。 2枚目の写真の黒い輪部分は、閃亜鉛鉱などの硫化金属鉱物で、石灰岩が熱水に置換され、スカルン鉱床が生成した証拠なのだそうだ。 ここではスカルン鉱床の成因は置いておいて、この丸い物体の正体が何なのかが問題なのだ。少なくとも、鮞状石灰岩でないことは明白だろう。巨大博物館の専門家に聞いても分らないという代物だ。素人考えでは、有孔虫の一種ではないかと思うが。 大きさは、一つの球体は、大きくて数ミリ程度。
雲根誌21 化石編 京都府 梅谷鉱山 2014年SilicifiedZone
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桜石 三重県水沢 2020-10-05
水沢の桜石は、色々なタイプの物が出ます。これでも、鉱物結晶かと言う物ばかりです。詳細については、雲根誌21に、今、一生懸命書いてます。雲根誌21の名前に因んで、2021年1月に、デジタル発行したいと考えてます。
雲根誌21 化石編 三重県四日市市水沢 2006年SilicifiedZone
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不明の石 新潟県糸魚川 2020-09-29
糸魚川市の姫川は、ヒスイ拾いで有名な産地。そこに、たまに落ちている、丸い斑点の石。何なのか、全く見当がつきません。石灰岩でもないし、もちろんヒスイでもない。生物的な要素があるかも知れないので、雲根誌21 化石編に分類してますが。
雲根誌21 化石編 新潟県糸魚川市 姫川の転石 2015年SilicifiedZone
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日本のパラモウドラ 海綿化石? 2020-09-27
日本の白亜の露頭に産するパラモウドラの化石? 4枚目と5枚目写真は、コレクションではなく、パラモウドラが、この様にして産すると言う参考資料として掲載しました。単に白亜の露頭であって、ヨーロッパのチョーク層と同様の物でなく、遥かに石灰分の少ない泥岩層です。
雲根誌21 化石編 2006年 日本海側SilicifiedZone
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和束の空晶石 2020-09-05
ホルンフェルスには、よく桜石と空晶石が含まれています。この標本は、空晶石を含むホルンフェルスです。このありふれた石が、実は、謎の多い不思議な石なのです。 一般的に、空晶石とは、紅柱石と言う鉱物の内、炭質物で規則正しく囲まれ、その横断面が十字形を示す鉱物とされています。 この和束の空晶石は、ピンク色の紅柱石です。 この説明だけで、鉱物的に、不思議な鉱物であると分かるでしょう。空晶石以外に、全てが炭質物で囲まれていると言う鉱物が在るのでしょうか。 と言う事で、空晶石の構造が良く分かる様に、切断研磨し、ガラス板を張り付けました。
雲根誌21 化石編 18㎝×9㎝ 京都府相楽郡和束町SilicifiedZone