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ウェーウェライト
この石は、日独の鑑別結果には"ウェウェルライト"と出ており、どうやらこちらの名称がAGL推奨らしく正しいのかもしれません。但し、日独では"ウェーウェライト"での鑑別書作成も可能でして、どうも近山晶先生はどうやら"ウェーウェライト"の名称を使用していたようです。ですので、私も当初教えてもらった方の"ウェーウェライト"を使用しています。 さて、この石がどのようなものかといいますと、実は結石と同じ成分でできています。カットするような石ではないですが欧米のカッターは何でもカットしてしまいますので、モーススケール2半のこんな石にもファセットカットを施してしまいます。産出も限られていますし、インクルージョンも入りやすいので、こんなにシンメトリーが整えられた、インクルージョンの見えない石は珍しいのです。 そして、この石は長波で綺麗に蛍光します。蛍光する鉱物は割と多いですが、この石のような青白い蛍光をみせるものはあまり見ない気がします。 鉱物名:ウェーウェライト 宝石名:ウェーウェライト 組成: Ca(C2O4)・H2O 重量:0.259ct 産地:Most District, Usti nad Labem Region, Czech Republic 鑑別:日独宝石研究所
宝石 大阪市中央区 2020年shm
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モルダバイト
モルダバイトは現在の欧州のモルダウ川周辺にかつて衝突した隕石の熱により形成された天然ガラスです。一般的によくされている誤解として、隕石にガラスがくっついていた、とか隕石由来の宇宙ガラス、とか言われていますが、そういったものではなく、あくまで地球由来です。 当該石はインクルージョンも少なく綺麗にカットされたモルダバイトです。レアストーンとはいえないガラスでありますが、産地も限定されており、アクセサリーショップでもあまり見かけないと思います。 鉱物名:テクタイト 宝石名:モルダバイト 重量:0.216ct 産地:Czech 鑑別:日独宝石研究所
宝石 大阪市港区 2017年shm
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アラゴナイト3.009ct
アラゴナイトは炭酸塩鉱物のカルサイトと同じ組成ですが、違いはカルサイトは六方晶系、アラゴナイトは斜方晶系。 独特の形状から原石ファンが多い石です。柔らかいのでカットは困難です。小さい裸石はあまり見かけません。 鉱物名:アラゴナイト 宝石名:アラゴナイト 組成:CaCO3 重量:3.009ct 産地:Bohemia, Czech 鑑別:日本宝石科学協会
宝石 大阪市中央区 2017年shm