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永遠の0
THE ETERNAL ZERO 皆様、色々と言いたいこと言いたくないことがおありでしょうが。元ひこう少年としては、「零戦」がきちんと描写されてるだけでもう合格なんですよ。いや、笑いごとじゃなくて。CGでも模型でもテキサン改造でもいいけど、「ちゃんと二一型と五二型が描き分けられていて、戦況の変化で迷彩も変わる」ゼロがどれだけあったでしょうか。 しかも、ただ単に「再現しました」ってだけじゃなくて、序盤→白い機体に赤い日の丸。大日本帝国ここにあり、というカーラリング。中盤→迷彩を施すようになって、無敵だったゼロ戦が「逃げたり隠れたり」しなきゃいけなくなった。終盤→その迷彩も、ボロボロ剥がれ落ちていて、塗りなおすことすらできなくなった。と、きちんと「背景を描写」することの一助になっているのが素晴らしい。 あ、パンフレットね。製本タイプ。けっこうな厚み。「こんな感じで撮影しました」のページもあるけど、うーん、ま、そこはそんなにはっきり書かなくてもよかったんじゃなかろか。
太陽の帝国 監督 山崎貴 720円 映画館BLACK
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グランド・イリュージョン
原題: Now You See Me 手品師が犯罪やれば無敵じゃねぇ? って発想は古くからあるわけですが。この映画はさらに一歩進めて「イリュージョン」やる人が犯罪やったら、というスジ。「こっそり」やらなきゃいけない犯罪と、「山のように演出して人を脅かす」イリュージョンと、あんまり相性はよくなさそうですが。そこはドラマ。 パンフレットは縦長の細いタイプ。うまくやれば、スーツの袖口にも入りそうな大きさ。マジックに使えるかな? あれ、でも小さいのに700円? 差額はマジシャンのポケットに移動したのか。
指ぱっちん 監督 ルイ・ルテリエ 700円 映画館BLACK
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風立ちぬ
The Wind Rises あのミヤザキハヤオが作るゼロ戦誕生物語! かと思いきや。いや、間違いじゃないんだが。どうにも消化不良な恋愛映画。「俺は映画に詳しいんだ」って人がこの映画の読み取り方をいっぱい解説してくれてるけどさ。そんなことより、ミヤザキの描くゼロ戦の空中戦がみたいんだ。やってくれよ。 パンフ、そのミヤザキの新作なのに、あまり力が入ってない印象。パンフを作る人もどこに力をいれていいか判らなかったのかしら。キャストのページを開くと、庵野(今回は声優)氏と、野村萬斎氏が同時に目に入る。なるほど。「シン・ゴジラ」の種はここで作られたか。
ひこう少年 監督 宮崎駿 600円 映画館BLACK
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パシフィック・リム
Pacific Rim 実写版エヴァンゲリオン。ただし、パイロットはおっさんかオネエチャン。 濃いオタクに金と技術を持たせると、ときどきこういう「突然変異」ができあがるいい例。「パシフィック」「リム」って言葉からは、色々政治的な香りもしないではないですが、それは引っ込めたところがよかった。政治的メッセージも入れちゃうと、オタク監督にありがちな「詰め込みすぎ」になっちゃうものね。 パンフは、しかし、監督の熱量についていけてない感じ。中折のごく普通のタイプ。ロボットの三面図や透視図が載ってないのは「判ってねぇな」としか。
大風呂敷 監督 ギレルモ・デル・トロ 800円 映画館BLACK
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ワイルド・スピード EURO MISSION
Fast & Furious 6 「6」ともなると、単なるカーアクションだけでは間がもたなくなって、色々いらんことをしてるような気も。 だもんだから、パンフも何やら文字数多し。このシリーズの重要な要素である「意味もなく水着のオネエチャン」が全然載ってないぞ!
ワイルドスピード 監督 ジャスティン・リン 700円 映画館BLACK
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終戦のエンペラー
原題英: Emperor ハリウッドでよくこんな「結末をはっきりと言葉にしない」映画が作られたなあ、と思ったら。企画と原作は日本人だったのか。なるほど。 パンフレットは横長。映画とは逆に、文字数多くてえらいこと雄弁。が、文字が多いことが「はっきり語ってる」わけではない。
プロジェクトX 監督 ピーター・ウェーバー 700円 映画館BLACK
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キャプテンハーロック -SPACE PIRATE CAPTAIN HARLOCK-
「どうしてこうなった」とまではいえないけど、かなり独自解釈が多い作品。だから、松本零士の原作を読み込んでるひとには受け入れにくいかも。 パンフは横長。製本してある。かなり情報量多し。そのパンフをみれば判るとおり、ビジュアルは原作をさらにかっこよく消化してる。ただし、ヤッタラン副長までかっこよく(デザイン、行動とも)しちゃったのはどうしたもんか。アルカディア号もかなりおどろおどろしいデザイン。私は好きだけど、結局模型は出なかったなー。
松本零士 監督 荒牧伸志 1000円 映画館BLACK
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清須会議
扱ってるネタは、政治的な駆け引きのかなりダークな話なのに、日本の田んぼや海や、何より青空が美しい作品。色鮮やかな風景から、いろんなメッセージを深読みするも面白いかも。 パンフは製本してある豪華な作り。文字も写真もたくさん。エンドロールも全部掲載。主要なキャストは一人ずつスチル写真で紹介してるのが嬉しい。
プロジェクトX 監督 三谷幸喜 800円 映画館BLACK
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ゼロ・グラビティ
原題:Gravity 邦題タイトルに「ゼロ」をつけた人に感謝。「重力」だけじゃ何のことかさっぱりだったろうな。(いや、軌道上はゼロGじゃなくて、遠心力と重力がつりあってる状態で云々いう人もそらいるかも。まぁそれはそれ) パンフは横長。前半のページは、完全にグラビアのみで構成されてる。見事な割り切り。そう、軌道上から地球を眺める映画でもあるわけだ。
軌道戦士 監督 アルフォンソ・キュアロン 不明 映画館BLACK