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機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編
ファーストガンダム劇場版三部作のシメ。1,2,と来て、もう押しも押されぬ松竹の大看板になっちゃった一本。 潤沢な予算と、復活の安彦氏による映像の見事さは、21世紀のガンダム作品に勝るとも劣らない。 ただ。 このパンフレット。前半は普通のパンフレットの体裁なんだ。でも、後半ページになると「えっ? えっ? 俺たちがそんなメジャーになっていいの? えっ? 全国ロードショーとか、発表記者会見とか、えっ、そんなことしていいの?」感がまだぬぐい切れてなくて、どうにもこうにも「同人誌スタッフが編集したような」出来になってます。フルカラーで、安彦、大河原両巨頭による描きおろしイラストもいっぱいなのに。スタッフ裏話とか、ファンの活動とか、いかにしてガンダムが日の当たる場所へ出てきたか、イイワケがましく書いてたり。まぁ仕方ないか。 まさかこの後、21世紀になっても衰えない(どころか、「ガンダム」だけで1000億円を超えるビジネスになる)とは思ってもみなかったろう。 見どころは、見開き2ページ使ったスペースコロニーの解説(結局、「人類が増えすぎた人口を宇宙へ」送る時代は来そうにないよね)。あと、例のアニメ新世紀宣言も載ってたりする(そういうとこだぞ)。詳しい人は、小さな写真の中に自称天才デザイナーとその奥さんの美人声優を見つけられるかも。
富野由悠季 監督 富野喜幸 500円 映画館BLACK
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機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島
ウルトラマンにトップガン。昭和コンテンツの復活が続いてますが。これも極めつけの昭和作品。無印ガンダム。しかも「作画崩壊」でよくネタにされる「ククルス・ドアンの島」を劇場作品として仕立て直し。 ですが。うーん。シン・ウルトラマンやトップガン・マーヴェリックが元ネタを知らなくても楽しめるのに、こいつは「無印ガンダム」を知らないと何が何だか。しかも、背景は「無印ガンダムを安彦氏がコミックとして構成しなおしたオリジンガンダム」。だから、ジャブローに立ち寄った後にオデッサ作戦があったりする。えー。難しいなおい。 しかも。せっかくのリメイクなのに、わざわざお金かけてCG使って、あの「作画崩壊長鼻ザク」を再現してくれやがりまくってます。そんなとこ再現しなくてもいいじゃないか。せっかく安彦氏が「ガンダム描くのはこれが最後」って言ってるのに、なんでそんな「忘れたい黒歴史」を最新技術で大画面で見せつけるかな。嫌がらせか? えーと。パンフレットは、これも「豪華本」しか残ってなくて、オネダン2500円。まぁしょうがないか。「豪華」の中身はCG集。うーん。これが1500円か。そうなのか。
富野由悠季 監督 安彦良和 2500円 映画館BLACK
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●機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ
映画館で「ガンダム」鑑賞なんて何年ぶりだろう。おっそろしく映像が美しく、効果音に迫力があって、キャラクターがうんと細かい芝居をしてました。モビルスーツはCG? キャラクターのように外連味のある動きをするわけでもないのに、ちゃんと「重い、軽い、遅い、速い」の描き分けがなされていてひたすらうなるばかり。つい、「このクオリティで、無印ガンダムを描き直してくれたら」などと、いらんことを考えてしまいました。いやもちろん、無印は人が描いてるからこそだ、というのは理解しておりますです。はい。 で。パンフレットです。ちょっと出遅れたせいで、「豪華版」しか残ってませんでした。お値段なんと2500円。すげーな。映画本編より高いパンフレットは初めてかもしれない。「通常版」を持ってないので、何が「豪華」なのか判りませんが、おそらく別冊のメカニック資料集がついてくるのが「豪華」なんじゃないかと。 パンフレットの中身は、そのCGや美術の舞台裏に少し触れられてます。もちろん、この先(三部作だとか)のネタバレは一切なし。安心して開いてください。
富野由悠季 監督 村瀬修功 2500円 映画館BLACK