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ニミッツの決断
ニミッツの決断は、1942年から1945年の太平洋戦争をソリティアで再現するシミュレーション。手順は複雑ですが、システムの根幹は移動と戦闘を繰り返すオーソドックスなもの。戦闘に関しては、陸海空が参加するので、手順は込み入っていますが、難しいものではありません。 ルールブックは、最初の数ページが総論的なもので、その後は、シークエンスごとに章立てされています。従って、最初の数ページを読んでから、いきなりセットアップし、ルールブックを読みながらプレイを進めることができます。数ターン繰り返せば、ルールを覚えることができます。
戦略級 ソリティア専用 あり 国際通信社/Dan Verssen Games(DVG)ファイトいっぺい
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逃げゾンビリローデッド
普段はヒストリカルシミュレーションゲームをソロプレイすることが多かったのですが、R2.12からボードゲームにも興味を持ち始めました。 カタンをプレイしたことはありましたが、ソロプレイにはなじまないので、ソロプレイも可能なゲームをいくつか購入してみました。そのうちの一つが、「逃げゾンビリローデッド」です。 ゲームは、複数のキャラクターのうち一人を選択して、ボスゾンビを倒すか、都市境界線を越えて脱出することが目標となります。複数で遊ぶ場合、誰か一人でもゾンビの餌食になるとゲームは終了します。いずれにしても、ゲーム終了時に得点を多く稼いだプレイヤーが勝ちとなります。 プレイヤーは住民(NPC)を味方につければ、被害を住民に肩代わりしてもらえたり、得点に貢献してくれたりします。しかし、良い効果ではなく、悪い効果をもたらすキャラもいたりします。 このほか、略奪品によりゾンビを攻撃したり、自分を治療したりできます。区域の探索をすると、良い効果をもたらしたり、逆に悪い効果が生じたりします。 ボスゾンビは、区域の探索や、ダイスの出目が悪かったりすると出てきます。ボスゾンビは拳銃と特定の略奪品で攻撃できます。 ソロプレイについては、専用ルールがあるほか、ソロプレイ用のシナリオもあります。シナリオの方は、トラウマ(プレイヤーの行動を制約する)、経験値の要素などが追加され、少し複雑になってきますし、最後まで到達できるのは結構難しいです。シナリオの方が複雑で要素が増えるので、このゲームはシナリオをプレイしてこそ価値があるのかもしれません。 最初に購入したゲームとしては、正解だったと思います。 次は、テラフォーミングマーズに挑戦しようと思います。
Grey Fox Games 30-45分程度 ありファイトいっぺい
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Konigsberg:The Soviet Attack on East Prussia,1945
ケーニヒスベルクは、Revolution Games社出版のゲームで、1945年1月における第2白ロシア方面軍および第3白ロシア方面軍の攻勢を再現しています。 システムはチットプルシステムで、全体的にシンプルなルール構成でプレイアブルです。 同システムにPoland DefiantおよびNarvaがありますが、細かいところで少し違うルールになってます。Narvaは所有していないので、Polandとの比較でいうと、敵Zocへの出入りのMPコスト、航空機の扱い、独立部隊を動かせる数などです。 小さなゲーム屋さんから入手しました。
作戦級 あり Revolution Gamesファイトいっぺい
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Poland Defiant
Poland Defiantは、ドイツのポーランド侵攻(Case White)の最初の10日間のシミュレーション。もともとスウェーデンのスリー・クラウンズ・ゲームズというところが出版していたもののようです。本作は、Revolution Games版。日本では、「小さなゲーム屋さん」から購入可能ですし、和訳もついてきます(ただし、売り切れの可能性あり)。 システムは、チットを引いて、その軍麾下の部隊が移動戦闘が可能になるというもの(チット・プル・システムというのかな)。ルールはシンプルで、すぐにプレイできるが、ユニットに配置コードが書いてないので、少し苦労します。ポーランドの騎兵は、機械化部隊以外から攻撃を仕掛けられると、回避して退却可能です。そこで、ポーランド軍は、騎兵を前線において遅滞戦術を試みるのが良いかもしれません。 同システムで、NarvaとKoinigsberg(知る限り2作)が出版されています。このうち、Narvaは、日本版が出ています(CMJ112号)。ただし、CMJ版は、スリー・クラウンズ版を日本語化したもので、Revolution版よりもルールが細かくなっているようです。確かに、CMJのNarvaとPolandを比較すると、Narvaは細かいルールが多いようです。
作戦級 あり Revolution Gamesファイトいっぺい
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Battle for Stalingrad
Battle for Stalingradは1942年9月中旬から11月初めまでのスターリングラード市街地における戦いをシミュレートしている。 Squad Leaderをデザインしたジョン ヒルによる作戦戦術級の名作。写真は日本のSix Angles版です。 ルールの特徴は、徹底した独ソ両軍の作戦能力の違いをルールで表現していること。例えば砲兵に関し、ソ連軍は視認が必要だが、ドイツ軍は不要とか、ソ連軍はオーバーランできないとか、たくさんあります。 アントニービーバーの「スターリングラード」を読了した段階でプレイしてみました。 史実では最終ターン以後、ルーマニア、イタリア軍戦線(本ゲームの外側)が崩壊し、第6軍は包囲されることになります。
作戦戦術級 あり Six Angles ありファイトいっぺい
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Operation Typhoon(SPI/HJ)
Operation Typhoon(SPI/HJ)は、1941年11月から約1ヶ月間のモスクワ前面の作戦を再現するシミュレーション。ドイツ軍によるタイフーン作戦は、10月から始まったとされていますが、これはその後半戦を表すものです。 マップ3枚のビッグゲームながら、プレイアブルという評判を聞いていましたが、今回連休(R2年ゴールデンウイーク)にあたりプレイしてみようと初めてルールブックを読んでみたところ、確かにプレイしやすそうです。 システムは、アントライド(おおまかな戦力は予想できるが、戦闘するまでその部隊の戦力が判明しないルール)が特徴。このほか、ドイツ軍のきびしい補給状況を反映するため、完全戦力で攻撃できる部隊が制限される「支援」ルールがあるほか、ドイツ軍の冬季装備不足を表すため積雪時は攻撃力が半減するなどのルールがあります。 アントライドシステムは、その後、西方の勝利シリーズ(西部戦線シリーズ)や、NESのKilling Groundなどに引き継がれています。
作戦級 あり あり 東部戦線(モスクワ近郊)ファイトいっぺい
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沖縄の落日(Game Journal #73)
沖縄の落日(Game Journal #73)は、1945年4月からの沖縄戦を扱うシミュレーションですが、最も激戦となった首里前面にフォーカスをあてており、南部は地図に含まれていません。時期については、第1海兵師団(上陸直後は北部を掃討していた)、第77歩兵師団(4月は伊江島を攻略)が増援として登場しないため、4月中の戦に限定しているようで、5月の首里陥落までは扱っていません(米軍が快進撃すれば首里の占領も可能です)。ただし、これらは将来の追加シナリオのために、ユニットとしては存在しています。 システムは、チットシステム。イベント(大和、陽動、菊水作戦など)、増援(戦車連隊、特設連隊など)、戦術(煙幕、支援砲撃など)などがあります。空海の戦いは、このチットで処理されます。 沖縄戦のゲームについては、その期間中陣地戦がほとんどですので、戦線が動きにくくダイナミックな展開がないため、ゲームとして作りにくいと考えます。ただし、このように時期と地域を絞ることにより、じわじわ首里に迫る様子を再現できます。 沖縄戦では、Wargamer誌のOKINAWAが有名ですが、一時Grognard Simulationというメーカーが、Pacific Island Campaignシリーズの一つとして沖縄戦のゲームの発売を予定していた時期がありました。しかし、ほどなくしてオーダーから外されてしまいました。現在では、情報源は未確認ですが、Compass Gamesが、CSSシリーズの一つとして沖縄戦のゲームを予定しているそうです。これはビッグゲームになると予想され、発売が待ち遠しいです。 ちなみに、自分はフルマップ4枚の沖縄戦のゲームを自作していますので、いずれアップする予定です。
作戦級 あり Game Journalファイトいっぺい
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Liberty Roads
Liberty Roadsは、1944年6月のオーバーロード作戦以降の西部戦線を扱う好ゲーム。フランス南部も含まれているので、ドラグーン作戦の再現も可能です。上陸地点はノルマンディーという限定が無いので、ブリターニュ地方に上陸を試みることができます(ただし、あまりお勧めではありませんが)。 マップとカウンター、すべてが美しく、師団ユニットに師団マークが描かれている。それだけでもプレイ意欲が掻き立てられるというもの。 だいぶ前にプレイしたので、システムは忘れてしまいましたが、日本語ルールブックで上級編までで15ページなので、プレイしやすいものです。 ネットオークションで時々見かけますが、いい値段がつくので、今でも人気商品だと思われます。 フランスのHexasim社製。同社は、フランスのゲームメーカーであると同時に、他社の販売も行っている会社のよう。フランスの会社らしく、ナポレオニックゲームが多い。
戦略級 あり Hexasim ありファイトいっぺい
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Roads to Leningrad
Roads to Leningrad(GMT)は、1941年、レニングラード南方における北方軍集団とソ連軍の戦いを扱う作戦戦術級。このゲームは、41年7月と8月における、ソリツイとスタラヤ・ルッサ近郊におけるソ連軍の反撃を描いています。2 In 1のゲームです。ユニットは大隊規模で、デザイナーのVance Von Borries氏の本領が発揮できるスケール。通常の作戦級よりも手順が複雑になっていて、CRTは機動と突撃の二つに分かれています。 これの姉妹編というべきRoads to Moscowは、コマンドマガジンの付録になっています(131号、138号)。こちらも、RTMとほぼ同じシステムが採用されています。コマンドマガジンには、リプレイが掲載されており、少し面倒なルールの理解の手助けをしてくれています。
作戦戦術級 あり GMTファイトいっぺい
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The Mighty Enveavor
The Mighty Endeavorは,Standard Combat Seriesの第17番目の作品。1944年6月のD-Day以降の戦いが再現されています。自分が所持しているものは,改訂バージョンで,ブリターニュ地方とドイツ東部のマップが追加されています。東部戦線マップが追加されたことにより,SPIのBattle for Germanyのように,連合軍と東部ドイツ軍,ソ連軍と西部ドイツ軍を,それぞれ同一プレイヤーが担当し,連合軍とソ連軍のどちらが多くのVPを獲得するかという競争ゲームになっています。 連合軍の上陸は,史実ではノルマンディーでしたが,これ以外の海岸地域に上陸することもできます。しかし,上陸部隊数に制限がかけられるなど,実際にノルマンディー以外に上陸すると,上陸海岸の維持に苦労することでしょう(ソロプレイでも,史実通りノルマンディーに上陸しました)。ノルマンディーを突破しても,十分な補給を受けるためには,速やかに港を確保することが必要になります。港の確保に苦労すれば,ライン川に到達するのも困難になります。ドイツ軍は,8月までに多くの装甲師団が壊滅しますが,補充により12月頃には史実通り反撃が可能となります。 他方の東部戦線,ソ連軍は部隊数が多いものの,3分の1の確率でしか攻勢できないことと,攻撃しても自軍も大きな損害を被るので,思いの外進撃に苦労します。 シンプルなルールで楽しめる一作です。
戦略級 あり Multimanpublishing(The Gamers)ファイトいっぺい
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Panzer Battles: 11th Panzer on the Chir River
Panzer Battlesは,MMP(The Gamers)のStanderd Combat Seriesの1作。1942年12月,スターリングラード救出に向かうドイツ軍に対し,ソ連軍は,第1戦車軍団と第5機械化軍団を差し向けて対抗しました。一時はチル川から戦線を突破したものの,ドイツ第11機械化師団の機動防御に阻まれ,ソ連軍の反撃は頓挫しました(ただし,ドイツ軍によるスターリングラードの第6軍の救出が失敗したことは有名ですが)。本作は,このようなゲームで,戦線は流動的なものになります。写真は,第1ターンの途中です。 Standerd Combat Seriesは,非常にシンプルなルールが売り物で,本作も特別ルールは少なく,非常にプレイアブルです。機械化二次移動があり,移動フェイズと二次移動フェイズの両方でオーバーランが可能なため,戦線が動きます。両軍とも攻防を受け持つため,展開がダイナミックです。本作は,特別ルールによりチット方式が採用されており,シリーズ中異色の作品になっています。
作戦級 あり Multimanpublishing(The Gamers) ありファイトいっぺい
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Special OPS Issue 7:Autumn for Barbarossa
Special OPS Issue 7は,Multiman Publishingの不定期刊行紙です。付録ゲームは,Autumn for Barbarossa。これは,同社のシリーズゲームStandard Combat Seriesの一作です。Standard Combat Seriesは,ごく簡単なルールで遊べる作戦級ゲームで,シリーズの基本ルールは英文でわずか7頁。これにゲーム専用ルールを加えてもプラス3から8頁くらい増えるだけです。シリーズの基本ルールは,機械化の二次移動ができるオーソドックスなものですが,EZOCでフェイズを開始するとオーバーランできなかったり,二次移動できなかったりするので,機械化部隊の移動の終わらせ方がポイントになります。また,移動戦闘後に自軍補給フェイズがくるのも特徴。私は,2019年のBlack Friday Saleで半額になったのをいいことに,マーケットガーデンを扱うIt Never Snowsやノルマンディ上陸を扱うDay of Daysなどを大人買いしてしまいました。いずれもビッグゲームですが,簡単なルールでプレイできるとはありがたいです。 ところで,本作は,ハーフマップ1枚で41年7月のスモレンスク戦を扱うもの。先に紹介済みのPanzer Gruppe Guderianと同じテーマです。同ゲームより少しマップが西方面にシフトしている形です。案の定こちらのゲームも,スモレンスクを落とすのは一苦労です。 ちなみに,画像は,初期配置の画像で,さいころの近くがスモレンスクです。
作戦級 あり Multimanpublishing ありファイトいっぺい
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ドイツ装甲師団長
ドイツ装甲師団<AD Technos>は,師団の指揮能力にフォーカスを当てた好ゲーム。師団の指揮範囲が広ければ,回復,防御戦術などに有利になる。たとえ個々の中隊の能力に違いが無くても,師団の指揮能力が違えば,戦力差は格段に違ってくることになる。また,このゲームは,兵科による違いにも焦点が当てられ,歩兵なら市街地で有利だとか,偵察が近くにいないと砲兵の能力が十分発揮されないなど,適材適所の配置が必要になってくる。 このゲームは後に,ドイツ装甲師団長2として再販されたが,再販には入っていないフランス軍の部隊とシナリオがある。
作戦戦術級 あり AD Technosファイトいっぺい
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Panzer Gruppe Guderian
Panzer Gruppe Guderianは,後にPGGシステムといわれる一定のルールシステムを備えた作戦級ゲームです。珍しいゲームではありませんが,レア度を4としているのは,これがフランス語/オランダ語のバージョンだからです。オークションで入手したのですが,タクテクス紙に掲載された和訳があるので,問題ありませんでした。 ところで,PGGシステムを受け継いでいるといわれるゲームは,私が持っているゲームでいえば,オペレーション・タイフーン(SPI/HJ),西部戦線(西方の勝利)シリーズ(SPI/HJ),激闘ノルマンディ(SPI/6A),ドイツ南方軍集団(SPI/Sunset)です。もちろん,他にもあるのかもしれません。 Panzer Gruppe Guderianの特徴は,①強ZOC(移動で敵ZOCから離脱できず,戦闘結果でしか離脱できない),②アントライド(ソ連軍のみ戦闘してみないと戦力がわからない),③機械化ユニットの2次移動,④オーバーランが可能,⑤同一師団効果がある,という点にあると思うのですが,これらPGGシステムを受け継いでいるといわれるゲームが,ドイツ南方軍集団を除きすべてこれらの①-⑤の特徴を備えているわけではないようです。PGGシステムの本質って何なんでしょうか。気になるところです。
戦術級 あり SPI/Avalon Hillファイトいっぺい