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赤色エレジー / あがた森魚+蜂蜜ぱい
のちに、はっぴいえんどなどを世に出すことになるベルウッドレコードからの第一弾シングルとなったあがた森魚の出世作。 クレジットはムーンライダーズの前身バンドであり、彼も在籍していた蜂蜜ぱいとの共演となっており、ジャケットアートワークはこの曲のモチーフにもなった漫画「赤色エレジー」の作者である林静一が手がけています。 大学闘争とか、同棲とか、ガロとか、フォークジャンボリーとか、様々なカルチャーがミクスチャーされた昭和40年代という時代における結晶のような歌ですね。 本来、作詞作曲はあがた森魚ですが、メロディーが「あざみの歌」に似ていると判断したレコード会社の方針で、作曲者は八洲秀章となっています。 本人は八洲秀章の影響は微塵もなく、あくまでも林静一からの影響によるものと語っています。 たくろうや陽水がテレビに出ない中、躊躇なくテレビに出まくったことがあがた森魚の勝因かと思います。 https://youtu.be/dKBFWMQHR58?si=a_LwcymJIr8J2gNk
EP あ 330円 HMV 2023年11月犬がミケの一族
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わかってもらえるさ / RCサクセション
RCが事務所移籍トラブルから、ほとんどの仕事を無くしてしまったいわゆる暗黒期唯一のシングル。 オリジナルメンバーの破廉ケンチがノイローゼからギターも弾けなくなり解雇。ギターはすべて清志郎が弾いています。 全くお金がかかっていないこのジャケットからもわかるように、プロモーションも行われなかったため、話題になることはなく本作は発売後間もなく廃盤となり、ベストアルバム「EPLP」が発売されるまでは幻のシングルとなっていました。 フォーク期を含め、初期のRCのシングルのほとんどは市場に現れないので、ジャンク扱いで見つけられたのはラッキーでした。 ディスクユニオンなら数千円はすると思います。 https://youtu.be/zCob8EUE8zs?si=lWAuP7lITfCJm5m5
EP あ 262円 ブックオフ 2023年10月犬がミケの一族
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セシル / 浅香唯
浅香唯11作目のシングルで、これが一番好きかも? 作詞は麻生圭子、作曲はNOBODY、デビュー当時は売れず、ドラマ「スケバン刑事」以降に人気が出て、タイアップによるヒット曲が続きましたが、今作はノンタイアップによるヒットで、ようやく人気が定着した頃の作品です。 当時はシングルCDで購入していたので、ドーナツ盤も探していました。 https://youtu.be/a64M9jMEiAg
EP あ 330円 ブックオフ 2022年7月犬がミケの一族
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きっと言える / 荒井由実
1976年発売のリイシュー盤ですが、550円だったので買ってみたユーミンの2ndシングル。 気になったのはその音。アルバムと比較するとめちゃくちゃ音がいいです。初期のユーミンは高音の張り、伸びが素晴らしく、ほんと突き抜けていきます。特にB面の「ひこうき雲」のボーカルは素晴らしい音でした。
EP あ 550円 ブックオフ 2022年6月犬がミケの一族
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翳りゆく部屋 / 荒井由実
荒井由実名義では最後のシングルとなった作品で、オリジナルアルバム未収録の名曲です。 原曲はユーミンが中学生の時に作った「マホガニーの部屋」という曲で、本作発売の3年前にタイガースの加橋かつみにより歌詞が変えられ「愛は突然に…」として世に出ています。 2012年NHKの「SONGS」にて、彼女の母校立教女学院を訪れ、聖マーガレット礼拝堂のオルガンで演奏した際、当時プロコル•ハルムが大好きで、この曲は「青い影」の影響があることを語っておりました。 結婚が決まった時期の作品であり、芸名を松任谷に変えた心境からも、この曲は「荒井由実」との訣別、「松任谷由実」としての始まりを予感させる名曲です。
EP あ 108円 ブックオフ 1976年犬がミケの一族
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あの日にかえりたい / 荒井由実
ユーミン名義では初のオリコン1位となったヒットソング。こちらも演奏はティンパン•アレイ、コーラスはハイファイセットの山本潤子。 この曲はTBSのドラマ主題歌だったため、一部の歌詞はドラマのイメージに合わせて書き替えられましたが、オリジナルの歌詞は「スカイレストラン」という曲名でハイファイセットに提供されています。 ちなみにB面の「少しだけ片想い」のコーラスはシュガーベイブと吉田美奈子です。
EP あ 108円 ブックオフ 1975年犬がミケの一族
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12月の雨 / 荒井由実
ユーミンのシングル4作目。演奏はティンパン•アレイ、コーラスはシュガーベイブが担当。ジャケットはアルバム「ミスリム」とは別カットの写真が使われています。 また、B面の「瞳を閉じて」はユーミン初の校歌として作られたものです。
EP あ 108円 ブックオフ 1974年犬がミケの一族
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BELIEVE AGAIN / 浅香唯
スケバン刑事以降の浅香唯は名曲揃い。当時はアルバムも買っていました。 当初の王道アイドル路線から、ややロック調になった分、私の琴線に触れました。 この時期のシングルは、お手頃価格で見つけたら是非とも揃えたいですね。 https://youtu.be/R6s2GHceZys
EP あ ブックオフ 1988年犬がミケの一族
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竹田の子守唄 / 翼をください / 赤い鳥
赤い鳥の最大ヒットシングル。 A面はのちに放送禁止となり、B面は合唱コンクールで知らない人がいないほどの有名曲になった対象的な歴史を持つ作品です。 赤い鳥は日本民謡などを独自解釈するデュオグループと、コーラスを得意とするバンドのメンバーが融合したフォークグループで、フェアポート•コンヴェンションなどに通じるカンタベリーロックの雰囲気も相保つ独特なグループでした。 一時、ポンタさんや大村憲司さんも在籍していたことから、ロック黎明期を支えた存在でもあります。 「竹田の子守唄」の歌詞はやや難解で、当初はその意味もわからず単なるトラッドソングとして歌われていましたが、子守唄はいわゆる子供を寝かしつける意味の子守唄ではなく、学校へも通えない部落出身の子供が、奉公として赤子の子守りをさせられていたことの心情を歌ったものであることが判明し、急遽放送禁止となりました。 本シングルは四番までの構成ですが、原曲として伝わるものは十四番まであり、より虐げられた心情が歌われていますが、1990年代に放送禁止の制限は緩和され、実際の地域である京都府の竹田地区でも継承されるべき歌として歌い継がれています。 この事件によりメンバーは「歌う」ということの意味や責任を考えるようになり、方向性の違いも生まれ3年後に解散、紙風船とハイファイ•セットに分かれてしまいます。 また、差別という問題に直面した際、深く考えず放送禁止としてフタをしてしまったことも、のちの音楽業界に多大な影響を与えたはず。 多様性やジェンダーレスを推奨する現代であれば、また違った解釈で「翼をください」と同様に歌い継がれていたかもしれません。 かなりヒットしたシングルなので、今は容易に聴くことができますので、様々な思いを巡らせながら語り継がれてほしい名曲です。 https://youtu.be/1IeuDyR3ax4
EP あ 108円 ブックオフ 1971年犬がミケの一族